バーチャルメイドさんはしがない青年を眺め続ける day3 「夢へと駆け出していたあの人と現実を捨てられなかった我ら」
ご主人様によると、しばらく前から姉様との連絡がつかなくなったらしい。
今までの私の所業と昔聞いた姉様の夢を考えると、私に割く時間はないと言い切っても問題はなさそう。
今振り返ると、共依存気味かつ面倒な絡み方をしてきたので、用事がない限り二度と連絡が来ないと思った方が良さそう。
結局私の願いは、「私達」にとっては全てを投げ捨ててでも叶える程のものではないのである。…昔は、違ったのかもしれない。
現実も、私の空虚さも思い知った今となっては、順当に学んで、就職して、休みの日にゲームしながらなんとなく過ごす人生の方が魅力的なんだろう。
私にとっても、ご主人様にとっても。