旅するデザイナーがスペインで見つけた超コスパ旅リュック
こんにちは。デザイナーの市角です。
普段はデザインや映像を作りながら、大学で准教授としてデザイン思考について教えてみたり、デザインの考え方とやり方を学生さんや企業、自治体さんに伝えたり一緒になって考えています。
木曜日は #デザイナーの頭の中 シリーズ。
デザイナーがどんなふうに考えているのか、言葉にしなければ伝わらないので、思考プロセスを文章化していきます。
今日は、滞在先のスペインで見つけた旅人におすすめのリュックをデザイナー目線で解説します。
10人に一人が背負っているすごい普及率
このリュック、バルセロナの街を歩いていると至るところで目にします。男性も女性も旅する人はみんなこれ!EUの他の国から来ている人もバルセロナ在住の人も他に選択肢はないのか?ってくらいにこのリュックを背負っている。
「QUECHUA」と書かれたこのリュック、フランス発のスポーツ小売店「デカトロン」のオリジナル商品のようです。
「デカトロン」、初めて聞いた名前だったのですが、スポーツ用品のIKEAみたいな企業のようで、知らなかったけど2022年の5月まで日本に店舗があったみたい。みんなに浸透するまえに日本では実店舗をすべて引き上げてオンラインショッピングのみ行っているようです。
調べてみるとこのデカトロン、IKEAばりにコスパが良く、スポーツ用品だけじゃなくてキャンプ用品なども格安に手に入るよう。(日本のワークマンの最大のライバルになると言われていたみたいですね。)
で、このリュックも破格の値段でして、
なんと1790円(円安で1490円から少し値上げ)!!
20Lの容量がありMacBook、カメラ、二三日分の下着、ガジェット小物や洗顔用品などを入れてもまだ余裕があります。
それでいて素材は決して安っぽすぎず、よーく近づいてみるとたしかに高級リュックには劣りますが、テカテカと化学繊維の残念な光沢はなくて落ち着いた印象。
デザイナー目線での推しポイント
シルエットがきれい
このリュック、デザイナー目線でみても優れてます。縦長のシルエットで荷物を沢山いれてもブクブクと膨らんだ印象をあたえず、旅人の標準装備のゴアテックスジャケットなんかを着てもモッコリシルエットになりづらい。スタイルをよく見せる効果があります。
さすがフランスのメーカーのリュック、千円台でもデザインのディティールこだわっています。
意識しているのは明らかに、カナダのブランド、アークテリクスのマンティス(旧モデル)ですよね。
シルエットはよく似ています。お値段は1/10ですけどね!
パーツの色が良いアクセントになっている
街でよく見かけるブラックカラーも、ストラップのパーツが白かったり、ファスナーが茶色だったりと単純に黒いリュックで終わらせないで、コーディネートの良いアクセントになってくれています。
これ簡単なようでいて実はとても難しいこと。
たいてい変な赤とか変な金色とかイキった色のアクセントにして失敗するところをさすがの色彩感覚。上手です。
黒一色ではなく、わずかに模様が入っている
素材の安さをカバーするのに一役買っているのがこの模様。
こういうパターンも変なチェックだったり、イキった迷彩にしないで、好感の持てる大人っぽい模様になってるのがにくいです。
これ、ポリエステル素材の黒一色ならもっと安い印象を与えていたと思いますがこの模様のせいで表面に表情が生まれて高級感が出ています。
旅人目線での推しポイント
安くて結構丈夫!そして盗まれにくい。
旅で使うものと街で使うものの最大の違いは、旅は過酷な環境てことですね。街なかではスリがいるかもしれないし、トレッキングでは岩山にあたって擦り切れるかもしれないので、あまり高級なリュックは持って行きたくないのが正直なところ。
耐久性を高めれば、高価になり、高価になれば盗まれる。
旅の持ち物はそういうジレンマを抱えています。
でもこいつは結構タフな作りなのに、安い。
そしてみんなこのリュックが激安なのを知ってるので、まあ盗まれることはありません。笑
日本独自のブランドのかばんを持っていくと、ベテランのスリにはお人好しで小金持ちの(まだまだそう思われています)日本人と速攻バレますから、西洋人の旅人がみんな使ってるこのリュックにするだけで安全度が増します。
値段からは信じられないフィット感と疲れない構造
驚いたことに千円台のリュックとは思えないほどストラップと背中のクッションが凝っていて長時間背負っていても痛くならないように分厚くて弾力性のある素材が使われてます。また、肩のカタチに合わせてストラップが薄くなったり厚くなったりしてる細かい配慮!
これは無印良品の名作、肩の負担を軽くするリュックと同じような構造です。
半額以下の値段でそんな工夫を入れてくるとは、
QUECHUA….恐ろしい子!!?
サイドのメッシュポケットが旅で大活躍
好みは分かれますが旅先のシチュエーションでは絶対にサイドポケットがあったほうが良いです。
背負って歩きながら折りたたみ傘を取り出したり、暑い日にはペットボトルの水を入れて歩いたりと、いちいち立ち止まってリュックを開けないでもちょっとした出し入れができるのは大きな違い。とくに濡れたものをガジェットと同じかばんに入れるのは故障の原因になりますから気軽に修理なんて出来ない旅先では重宝します。
で、日本でも買えるの?
買えます!
デカトロンの通販サイトで手に入れることができるので、店頭では見れないけどどうせ千円台ですから、安くて可愛いリュックが欲しい人、旅に行くのでとりあえず欲しい人は買っておいて損なしです。
いろんなカラーバリエーションがあるので見てても面白い。
20Lではベージュも可愛いですよ。
10Lのもっと安いモデルなら、こんな模様もあります。
とりあえず790円ならハズレでもいいじゃないですか笑
試しに買ってみてください。
本格的な旅にも使える20Lはこちら
そんなかんじで毎週木曜日は、#デザイナーの頭の中 シリーズ書いてます!
デザインについてのお話、他にもありますので興味があったら。