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金や株は本当にインフレヘッジになるのか?

将来のインフレを警戒する声が増えています。
市場で取引される米国期待インフレ率もコロナ前の水準を上回りました。

高度にグローバル化された世界では、一国でインフレが起きても世界的なデフレ圧力に飲み込まれてインフレになりようがありませんでした。ところが新型コロナのおかげで世界中の国が同時に大量のお金をばら撒き、世界全体でインフレ圧力が高まっています。需要が増えているわけではないのでインフレにはならないという意見もありますが、私はインフレが起きるシナリオをそれなりに高い確率で見ています。


本当にインフレが起きるかという議論は一旦置いておくとして、インフレが起きる場合何に投資していれば儲かるのでしょうか。

教科書を見るとインフレに強い資産として、株・不動産・金などのコモディティが挙げられています。物価が上がっても、つまり現金の価値が下がっても、実物資産の価値は落ちないためそれらの資産は価値を保てるという理論です。実際、昔はそうでした。

ところが、ここ10-20年の値動きを見てみると、インフレ率が下がっているにもかかわらず実物資産は大きく値上がりしています。様々な要因がありますが、世界的な金融緩和が最大の要因でしょう。金融緩和の影響が物価の影響を上回ったわけです。

では、その逆が起きたなら…
今後実際にインフレが起きれば、世界的な金融緩和を続けるのは難しくなるでしょう。それは実物資産にはマイナスに働きます。そしてそのマイナスは物価上昇によるプラスの影響を上回るのではないかと思うのです。直近そうであったように。つまり、株・不動産・金などを持っていてもインフレヘッジにはならないのではないかと。


インフレが起きると…

現金や債券:インフレ率だけ価値が下がる。
株:金融引き締めにより価値が下がる。
不動産:金融引き締めにより価値が下がる。借り入れ金利も上昇。
コモディティ:金融引き締めにより価値が下がる。
仮想通貨:金融引き締めにより価値が下がる。

何を持っても損失が出ることになりますね…
損失が最も小さいのは現金かもしれません。

インフレが起きても儲かるもの、知っている人は教えてください。



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