孤独な夜を何度も乗り越えてきた
孤独は人を殺す。
でも孤独を克服することはできない。結局僕らは孤独に死ぬしかない。
でも週末にアルバイトをして、家に帰るとき、合コンなのか居酒屋の前で妙にくっついている若者の集団を見かける。
男女の距離、近くね? ていうか女の子の体触ってね? え、最近の若者って、みんなああなの?
あああ、彼らは幸せな人生を生きているんだ。
見なかったことにしよう。
家に帰って呼吸を整える。皆がしたくない時間に、おっさんがアルバイトをして糊口をしのぐ。若者は楽しく飲み会をする。なんて現代的で美しい構図だろう。風刺画にして残したいくらいだ。
しかし週末の夜になると酒に溺れた楽しい声が響いて泣きたくなる。もう何十年も泣いてないけど、
みんなそうだよな? 泣きたくなるよな?
半分以上ゲーム機になったスマホ。おい世の中のマダオよ。SNSで交流なんてしないよな?
だってSNSで交流しても自分の収入話すとみんなきえていくもん。三十代後半のおっさんの年収が百万円以下だなんて誰が信じるだろうか?
大丈夫、孤独な夜を耐えているのは俺だけじゃない。君だけじゃない。
週末の夜に飲んでいるやつなんて、ろくな人間じゃない。飲んでない俺らが正常だ。大丈夫。
大丈夫。
筋トレして眠れば、明日は元気に起きることができる。日曜は溜まったメモを捨て、部屋をちょっとだけ明るくしよう。それだけでいい。
大丈夫。
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