私の難聴と、大好きなMrs. GREEN APPLE
私も医者ではないので、あくまで体験記ということで。
ちょっとでも思い当たる症状があれば、今すぐに病院に行ってほしい。
そして同じ状況の人に、一人じゃないよと伝えられたら、幸いです。
私は元気です!!
難聴になった
一昨年の秋の、帰省中の出来事だった。
ある夜に、突然片耳が、水が入ったようにポコポコと音がするようになり、朝がきても治らなかった。
雑談のつもりで、何の気なしに
母に「なんかポコポコするんだよねー」と伝えたところ、
母は血相を変えてこういった。
「難聴かもしれない。固定電話の受話器を片耳ずつ当ててみて。左右の耳で音が変わって聞こえるかも。難聴だったら発症してすぐ対処しないと治らないから、今すぐ病院に行こう」
確かに受話器を耳に当ててみて、音の高低差があることは分かったが、当時の私は、あまりことの重大さが分かっていなかった。まあ、ほっとけば治るでしょーとお気楽に構えていた。
でも今思えば、この時の母の判断はめちゃくちゃ賢明だった。
低音性感音難聴と診断された。
あとから聞いたが、母は突発性難聴になったことがあるとのことだった。
私の症状
私の症状はこんな感じ。
右耳がずっとこもって聞こえる
聞こえに左右差があるからか、常時うっすらクラクラする
朝、ふらついて起きられない
普通の音量でもうるさく感じる(テレビは字幕をつけて無音で観ていた)
病院に行ってからもしばらく症状が続いた。一瞬で治る魔法のような薬はないらしい。
そして何より、一生このままなのではないか、耳が聞こえなくなってしまうのではないか、という不安と悲しみに苛まれた。
大袈裟だと思われるかもしれない。たかがちょっとした症状で、と。
もちろん、普段は気にしないようにしているし、大したことないと思えている。
それでも、ふとしたときに頭をよぎるのだ。夜寝る前とか。考えたくなくても考えてしまう時があることが辛かった。本当に。
原因はまさかの鼻
実家近くのお医者さんと、紹介状を書いてもらって今住んでいるところの近くのお医者さんの二人に診てもらった。
まとめて要約すると、曰く下記のような感じ。
・鼻がすごく詰まってるね
(耳じゃなくて鼻という。中で繋がってることを意識した瞬間
・もともと耳が弱い体質だよね
(たしかに、乗り物酔いしやすいし、幼少期に中耳炎になって耳が聞こえなかったこともあった
・ストレスが原因で、発症したんじゃない?
(たしかに、このときは仕事も親子関係も史上最悪の状態だったし、コロナ禍で自由に行動もできなかったし、と思いあたることがありすぎた
・鼓膜が弱っているから、大きな音は聞かずに生活習慣を見直すこと
(仕事をセーブしたり、できることから始めなさいとのこと。
・50歳くらいから耳鳴りがするタイプ
(タイプってなんやねんと思ったが、予告されてよかった。
・再発する可能性あり 次また同じ状況になっても驚かないで大丈夫
(難聴は繰り返すらしい。次なったら、慌てずに早めに病院に来てね、と。現在、すでに1回再発している。
治療と生活
鼻に関してはその場で対処してもらった。
自分では詰まっていることに全く気づいてなかった。もともとニオイや香り系に鈍感だった。
鼻に長い綿棒を突き刺されたときはこの世の終わりかと思ったけど、抜かれたあとは、初めて鼻呼吸ができたんじゃないかと思うくらい清々しかった。ウケる
肝心の耳は、薬での治療になるんだけど、その薬がめちゃくちゃまずいで有名らしい。
ほんのり甘くて薬っぽい液体で、正直、私はまずくは感じなかった。
今度は味覚のお医者さんに行かなくてはならない・・?と思ったり(笑)
それと、できるだけ仕事はセーブした。一応、上司には状況を伝えて、遅刻や早退、途中休憩もできるだけ活用した。リモートワークだと、すぐに休憩ができて最高。一応定時勤務ではあったが、フレックスのごとく休憩して、24時間のうち、頑張れるときに頑張る生活だった。
イヤホンができないので会議がしんどかったけど。。
元気になり始めたとき、開放型のイヤホンを購入した。
ambieという耳を塞がないタイプのイヤホン。
骨伝導のものだと大体高かったが、これは有線だと6000~7000円で買えた。
思ったよりは音漏れせずに聴ける。ラジオだったり、会議中の、男の人の低い声だけは上手く聞こえないこともあったが、支障はないレベル。
これを手にしてからは、心が元気になった!
今までとほぼ同じように音楽が聴けるし、会議もできる!
自分の生活にいかに音が必要かを実感した。ありがとう、耳。
難聴になって良かったこと
めちゃくちゃ語弊のある言い方だけど、難聴になったことで
自分の耳の大切さを感じられたし、見えない世界が見えた気がした。
ドラマなどは、字幕をONにしてみるようになった。
病院などで見るような光景。
さいあく、耳が聞こえなくなっても、ドラマは楽しめることが分かった。
生放送番組にも、テロップがあることを知った。
もちろん全部は出てこないし、タイムラグがあるが、あれはリアルタイムで誰かが書いているのだろうか。それともそういうシステムなのだろうか。。人の名前だったり、漢字表記だったり間違っている様子がないので、人間なのかも。。と思っている。(今求人サイトをみたら、人間がやっているらしい!)
そして、世の中の難聴のアーティストの凄さ、そして苦しみが少しだけ分かるようになった。
この記事を書こうと思ったのは、Mrs. GREEN APPLEの大森さんが突発性難聴になったというニュースを見たからだ。
Mrs. GREEN APPLEが大好きだよって話
もともと軽音部だった私にとって、ミセスは青春だった。
しばらく聴いていなかったが、昨年、仕事を辞めようと思うほど辛かったときに、ケセラセラを聴いて涙し、夜中に一人カラオケにいって歌いながら涙した。ケセラセラにはすごく救われたし、支えられた。
レコ大受賞したと知ったとき、救われたのは私だけじゃない、納得の結果だと思った。
そこから年末年始、音楽番組は必ずと言っていいほどミセスが出ていた。
尋常じゃないほど忙しそう。。
調べてみると、2023年は10周年で、超多忙だったらしい。
そして年始の突発性難聴のニュースが出た時は、働きすぎだよ!!!!!!と思った。
公式発表や、本人からのSNSを通してのメッセージなど、ファンを心配させないようにと、思いやりの気持ちを感じられた。さすが、素敵な曲を作って発信するチームだ。
そのときにふと自分のことを思い出してしまった。
最初は大丈夫!とお気楽に構えていられる。でも、突然、絶望の淵に立たされることがある。
特に音楽を仕事にしている人なら、比じゃないはずだ。
早めに病院に行けたと書いてあったし、みんな大森さんの耳を治すために全力で治療すると思うし、大丈夫だと思っている。
それでも、治らないのではないかという不安に襲われる時期は、おそらく大森さんでも少なからずあるわけで、なるべくその時間が短いといいなと願う。
昨日今日と東京は雪で、めちゃくちゃ寒い。
最近ちょっと右耳が痛い。ちょうど2週間前、鼻をかんだら水の中にいるのではと思うくらい右耳が詰まった。自然に治ったと思ったが、実は病院に行った方が良かったんじゃないかと内心不安が残る。
こんな耳と、ずっと付き合っていくのだ。
一生添い遂げるために、大切にしていきたい。
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