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私的MissionDay 瀬戸芸の島々

うっちーのアドベントカレンダーということで。12/17日を担当させていただきます。そういえば8月から挑戦した瀬戸内芸術祭のミッションについてまとめてなかったのでまとめ記事を書きます。一部ミッションの仕様について思うことなども最後に書いてあります。


2020年8月29日の夜のこと・・。まるで夏休みの宿題をやり忘れた学生のように必死にミッションの計画を立てていた。

数を重視するか、アクティビティを重視するか・・。そんなことを考え得ながらMissionViewerを眺めていた。このサイトは、全国の連作ミッションを検索できる。いつもお世話になっている。

そんなおり、「Setouchi Art Trip」という48連ミッションが目に入った。前々から、瀬戸内芸術祭という瀬戸内海の島々を巻き込んだイベントにも興味があり、XMアノマリー瀬戸内という昔あったイベントの際にも、対象エリアだったが訪れたことがなかった。

これを気に訪れてみよう。今思えば気楽に考えてしまったものだが、その気楽に飛び込んでいくのがいかにもイングレスのミッションらしい旅行といえるかもしれない。


さて、やるミッションが決まったらプランを立てようか・・。

島と島がどうつながっているのかよくわからない。開始が岡山県の宇部ということだけはわかっている。それぞれの島のフェリーがどことどこを結んでいるのか、何時に出るのか、バイクは乗せられるのか、どう組み合わせたら良いのか・・。

行き当たりばったり旅が趣味の僕だが、船だけは調べないと帰ってこれなくなる。

出た結論は、

①朝3時に起きて車で徳島から高松へ ②高松からの始発電車で自転車をかついで岡山へ

③朝7時頃の船で直島へ ・・以下略(実際の行程が下記)

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↑が、綿密な計画を立てた(実際は後半破綻している)実際の資料だ。直島、豊島、小豆島を1日で回るプランとなっている。 ※どこが綿密なのかと突っ込まないで・・。


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さぁ・・ブロンプトンさんお出かけですよ。


朝3時前に、自宅を出て高松駅に車で向かう。道中の高松では一部でバースターをぶっ放したが朝4時前に取り返されたので、朝早いですね。などとCOMMを飛ばす。

朝高松駅で、朝4時に折り畳み自転車を畳んで電車に乗る。このブロンプトン・・素晴らしい自転車だが一つだけ弱点がある。とても重いのだ・・。僕のような巨漢でもこいつを手提げみたいに持つのは実はきつい。

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一部通学の学生さんなどに混ざって電車に乗る。いざ岡山へ

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倉敷近郊の茶屋町駅というところで、乗り換えだったのでしばらく待つ。初めて本州でドローンを放つ。遠くまで進んでくれよ~

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JR宇野駅にたどり着いた。ここがミッションの開始地点でわずか、20分程度で6つのミッションを片付ける必要がある。

宇野港の公園には、いくつかモニュメントがあり、どれも目を引くものだった。そのなかでも群を抜いて目立っていたのがゴミで出来たチヌの像だった。

のちほど、twitterで作者の方から「いいね」もらったのだが、下記のサイトの方の作品らしいので参考まで。

https://yukari-art.jp/jp/artists/yodogawa-technique/

↓実際の当日の写真

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とりあえず、宇野のミッションを速攻で片づけて直島行きの船に乗る。

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僕は、「アネロンニスキャップ」を飲んでないと、確実に吐く。

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20分程度の船旅を終えて、宮浦港に着くと飛び込んできたのは、爆弾か何かのようなオブジェだった。テントウムシ模様のカボチャ??よくわからないが、大変にインスタ映える。だが、そんなことは言っていられない。


ミッションを急がねばならないからだ。

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途中、島にあったレンタカー屋さん。この島ではバスもレンタカーも水玉模様になっているのだ・・。

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さあ、行こうかブロンプトン。体重110kgの私を載せて。ミッションをしながら、自転車を漕ぎ始めた。

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なんと表現していいか、わからない病院の建物。この建物以外にもオシャレそうなカフェや、お店が並ぶ。B級アートとでも呼べばいいのか・・まるで和製のグアムのようだ。

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坂道ぜぇぜぇ言いながら登ってくると、この錆びた建物もなかなか風情がある。今度は、妻を連れてゆっくり来たいなと思いつつ。進む。

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なんだこれは、ボールが合体した何かの廃墟かな・・と思ったらバス停か港かの建物だった。もとは神秘的な建物だったのかもしれないが、10年くらいたった釣り道具のような風体になっている。

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その後、わき道に入ると次のミッション対象が、山の上の「八幡神社」だった。山の上にポータルがあるのはわかるが、海沿いの道から「壁に向かってダッシュ攻撃」を食らわせ続けても無理な距離だった。↓写真の青ポが対象

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周囲を回ると、民家の間の狭い道の先に登り口があった。そこに自宅の草抜きをしているおばあちゃんがいたので

「八幡さんはこの先ですか?」と気楽に挨拶がてら聞いてみた。

「上まで4分ですよ~。」と、えらく具体的な数字が帰ってきた。

ポータルをハックするだけなら1分も登ればできそうだったが、4分と案内されてしまった以上2分で降りてくるのはおかしいということで、ゆっくり上まで上がってお参りすることにした。

自転車を置いて登っていくと、不思議な光景だった。

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自転車を置いてとことこと、石段を登る。

なんじゃあれ・・・。高床式の神社なのはわかる。しかし・・階段が透明・・。しかも光っている。どうなっているんだ??

透明の石段は人生で初めて見た。ただハックするだけじゃなくて登ってきてよかった。

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近くで見てみたい人は、是非直島に行ってほしい。

その後、降りてきて先ほどのおばあちゃんに

「登ってよかった、あの透明の階段はすごくおもしろかった」

とい伝えると

「地元の皆で建て替えるときに何が面白いのか考えたんじゃ・・なにせ『これ』がかかっている!」といって、手でお金のマークを作った。

「ベネッセさんのお金じゃがなぁ・・はっはっはっ!」

どうも、直島のアートはベネッセコーポレーションの資本が入っているらしい。そんなおばあちゃんと、4m以上離れて雑談してから再びミッションに向かった。島の外の資本と、島に元々住んでいる人の関係が少しわかって面白かった。

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瀬戸内の島々を眺めながら、ひたすら自転車を漕いでいく。こんなところで、シャード戦したら楽しいだろうなぁと思った。

そしてしばらく進んでいくと見おぼえのあるアートが現れた。

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あれは・・・!! ※ポータルへのリンク

黄色い水玉のカボチャ!! 横浜でミッションをしていたときにも同じものを見たことがある。懐かしい友達に再開したようでとても嬉しかった。

この先は、ベネッセ様管轄の展示スペースと宿泊施設らしく。ポータルはあるのだが、車両立ち入り禁止。仕方なく、自転車を押して入って対象ポータルをハックした。散歩している人もいるし、アートは中にもあるので車は入ってくるなくらいの意味なのかもしれない。

その後、直島でのすべてのミッションを終え宮浦港に帰ってきた。コロナウイルスの影響で、多くのお店が閉店しているとのことで。唯一開いていたカフェで遅めの朝ごはんを食べる。

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名物が食べたい気持ちもあったが、贅沢もいってられないので、トーストセットを食べた。この直島だけで、1日いても飽きないくらい素晴らしい景観だった。後ろ髪引かれる思いで、次の豊島に向かった。


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↑豊島行の船

豊島は「てしま」と読むらしい。僕はたまにintelmapで島は見ているが、ずっと「とよしま」だと思っていた。島の名前は、先に読みがあって後から漢字をあてたのか読みにくいものが多い。


豊島に到着すると、まったくもって普通の島だった。先ほどの直島が観光全振りみたいなアートでポップな島だったのと対照的だ。

普通にイングレスでリンクを切りに来るような島だ。

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いかにも島らしい石垣の間を自転車で抜けていく。さきほどから、同じ郵便配達員さんと何回もすれ違うのは田舎でのイングレスミッションあるあるだ。

誰もいない田舎の神社や、郵便局をめぐりながら進んでいく。

下記が豊島のミッションルートだが。距離は10km弱だが、獲得標高は200m以上ありそうだ。

美術館などは山の中を通っていく必要がある、もし豊島観光に来る方は自転車ではなく、「電動アシスト自転車」をレンタルすることをお勧めする。※私のように次に小豆島に行く場合は乗り捨てられないので無理だが・・。

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8月末の炎天下で、坂が多い。500mlのコーラをガブガブと流し込めてしまう。なぜこんな暑い日に来てしまったのか・・。

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自転車でヒルクライムは続く。体重110kgの私にはとても苦しい坂だ・・。

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ぜぇぜぇ・・・。ぜぇぜぇ・・・。

そんな中、スキャナに「唐櫃の清水」というポータルが飛び込んできた。これは冷たい湧き水が飲める!!


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地元の名水を発見して飲むのもミッションあるある。

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いただきます~!! 

炎天下のヒルクライムで汗びっしょりの体に、しみわたる冷たい水。頭からかぶってとても幸せな気分だった。

その近くに、オシャレそうな店があったが・・

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食事の時間は終わっていたので、こじゃれた名前のキウイアイスを頼んだが、カップそのまま出てきて中身は氷がびっしりだった。夏場に島で運搬するのに苦労したんだなと思いつつも、わざわざこの店に入らずに港の商店でアイス食えばよかったかなと思った。※せめて皿に乗せるとかさ・・。


多少気分を落としつつ、ミッションを進めながら唐櫃港へ向かう

目の前に開けた絶景に言葉を失った。

「ここは本当に日本なのだろうか・・」

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スマホのカメラに収まりきらないのが申し訳ないが、空の色も棚田の稲の色も、鮮やかさが日本だと思えない美しさだった。今回のミッション行で最も美しかったのは、唐櫃の坂道から見た景色だったと思う。※苦労して電動でもない小径車で登ってきたからというのもあるだろうが


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そのまま、絶景のダウンヒルを愛車ブロンプトンで下ってい・・・かずに。ちゃんと右の畑の中にあるUPVも取りながら降りた。

その後、丘を下っていくと 唐櫃港の待合所にたどり着いた。この日は閉館していたが、豊島美術館もこのあたりにある。

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この港から小豆島に向かう船が出ているのだが、待ち時間が1時間半ほどあった。この待合所でずっと寝ていたかったが。

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ミッションには関係ないが、いくつか緑のポータルが見えたので気合で漕ぎだした。もう家を出てから12時間になるか・・ちょっと疲れてきたな。

いやしかし・・。1時間以上暇で目の前にUPCが11個も転がっている。エージェントとしては行くしかあるまい・・。

などと、自転車を漕ぎ進めていくと。何もない砂浜に観光客が沢山向かっている。砂浜にいったい何があるんだろうと自転車を置いて歩いていくと

「心臓音のアーカイブ」という施設があった。

心臓の音を記録してくれるらしい。将来僕の心音を誰かが聞きに来てくれるとか考えたら浪漫がある。

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ついに最後の目的地小豆島(しょうどしま)への船がやってきた。

船に乗ること20分弱、本日最後の目的地小豆島の土庄港に着いた。

このとき、僕は小豆島を嘗めていた。所詮島だと思っていたのだ。

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小豆島という島の真ん中らへんのオリーブ園に自転車で行ってミッションをして帰ってくる。わずかこの程度、片道1時間もあれば楽勝だと考えていた。

悠長に構えていたが、冷静に考えると土庄港からオリーブ公園まで地図上で12km,途中に峠が2回あり残された船の時間までは3時間程度だった。悠長に構えていた僕は私用で30分程度土庄港で使ってしまったので。少し余裕を見ると、2時間で30km程度の峠道を含むミッションルートを走破しなければならない。

最後に追い込まれて全速で走るのも連作ミッションあるあるだ。

まず、土庄の港を出て小豆島の市街地へ向かう。砂浜のポータルをハックした。単なる砂浜だと思っていたが、後から調べるとエンジェルロードというスポットだったらしい。

まったく余裕の無い僕は全力で自転車を漕ぐが、まったくオリーブ公園には近づくことができない。もはや写真などはまったく撮影しておらず。唯一残っていたのは下のようないかにも苦しそうな写真だった。


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そんなこんなで、ミッションの目的地の道の駅オリーブ公園についたが・・。

下記の写真を見ていただければわかる通り・・。オリーブ公園は丘の上にあるのだ。

もはや疲労困憊の体に、ポータルは坂の上。最後の力を振り絞って電話を手にしてタクシーを呼んだ 「30分後にオリーブ公園まで迎えに来てください」。

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もう・・自転車では登れない。もう・・だめだ。

折り畳み自転車ブロンプトンを道中に置いて、走りに走った。

暗くなった坂道を駆け回りながら。ミッションの進捗をツイートすることも忘れ。なんとか小豆島のミッションを達成した。

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折りたたんだ自転車をタクシーのトランクに放り込み。もう自走では間に合わない四国への最終便に乗るべく、オリーブ公園をあとにした。

無理やり連作ミッションのスケジュールに組み込んでしまったせいで小豆島は全く観光できず。サイクリング+坂道ランニング イベントになってしまった。

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こうして、瀬戸内海の島での充実した1日は終わった。2時40分ごろに自宅を出て帰宅したのは、23時30分だった。

男木島と女木島を残して、Setouchi Art Trip 連作ミッションの初日を終えた。※これについては後日加筆します。


ここから少しまじめな話をしたい。

僕は、イングレスのミッションというのは陣取りゲームというゲーム性と関係のないところでとても良くできていて様々な体験をさせてもらえる素晴らしいものだと思っている。

が、今回のこのミッション作者のアカウントはもうこの世に存在しない。もう、クリア不能になろうがポータルが移動しようがメンテナンスのしようもないし、削除もできないのだ。(方法を僕が知らないだけならすみません)

提案したいのは

①「一部のミッション愛好家に作者がいなくなったミッションの修正やメンテナンス権限を認めてほしい。」

②「ミッション中に到達不能ポータルが出てきた場合、救済の手段が欲しい ※ミッション進捗のみドローンでハック可能など」

①については、作者のログインが1年以上ない かつ ミッションクリア数5000を超えている人の中から希望者に権限を付与とかでもいい。メンテできないないミッションや、途中までしかない連作ミッションが沢山転がっているのはゲーム全体の利益を損なうと考えている。

②についてだが、今回のミッション旅行の中でも工事中などで本来のルートで到達できないポータルが2か所ほどあった。※山林などから無理やりアクセスした。

これまでの経験でいえば、壁に向かって何回も走るのは当然のこと、出張先でポータルをハックするために海に入ったこともある。

この先メンテナンスされないミッションが増えてくると、到達できないポータルを含むミッションも増えてきてしまうと考える。その際に危険な目にあったり、迷惑をかけるくらいならその場で到達不能なポータルをクリアする手段があったほうがいいのではないか。

このイングレスの貴重な資産であるミッションをちゃんとメンテナンスできる体制を整えてほしいというのが率直な気持ちである。


まとまっていない駄文を読んでいただきありがとうございました。




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