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ドイツ大使館が語る「ドイツ語のメリット」

先日、ドイツ語のメリットについてまとめた記事を書きました。

自分が思いついたこと以外に、どのようなメリットがあるか気になり、「ドイツ語 メリット」と検索することに。

すると検索の上位にあがってきたのが、ドイツ大使館の「ドイツ語を学ぶ理由」。

ドイツ大使館は、日本政府との交渉や、日本でのドイツ国民の保護をおこなっていますが、ドイツを正しく理解してもらうための広報文化活動も担っています。

ですので、ドイツ大使館の「ドイツ語を学ぶ理由」は、ドイツの代表者が、ドイツ語のメリットをプレゼンしている場ともいえます。

シンプルにまとめられているので、そのまま引用させていただきます。

ドイツ語が話せると-
ゲーテ、シラー、ブレヒトといった20世紀の偉大な作家の作品が原文で読める
履歴書の「特技」に書ける (イタリア企業の20%がドイツ語能力のある人を募集)
ドイツ、オーストリア、スイスの高等教育機関で無料もしくは低額で学べる
ベルリン映画祭を見学し、ミュンヘンのオクトーバーフェストへ行き、ケルンのカーニバルに参加できる
最新の学術系雑誌が読める(学術誌の中でドイツ語は第2位を占め、全世界で出版される書籍の28%はドイツ語で書かれている)
国際レベルでの就職活動。ドイツ語はEUの公用語の一つであり、その他の多くの国際機関で使用されている

https://japan.diplo.de/ja-ja/themen/kultur/deutschlernen/werdkann/962856

それぞれの項目について、すこし調べてみました。

① ゲーテ、シラー、ブレヒトといった20世紀の偉大な作家の作品が原文で読める

ゲーテは聞いたことがありますが、シラーとブレヒトって誰?

調べてみると、シラーは、詩人、歴史学者、劇作家、思想家で、ゲーテと並ぶドイツ古典主義の代表者とされています。

戯曲の『群盗』において、自由を重んじ、父と秩序に反抗する若者を描き、一大センセーションを起こしたそうです。

ブレヒトはドイツの劇作家、詩人、演出家で、代表作は『三文オペラ』とのこと。

たしかにどちらも、偉大な作家とよべそうです。

さて、ここで気になったのが「20世紀」という文字。

20世紀は西暦1901年から西暦2000年までの100年間を指します。

しかし、ゲーテが生きたのは1749年から1832年までで、20世紀まで生きていません。

シラーもゲーテと同時代の人。

唯一20世紀の作家とよべるのは、ブレヒト(1898年〜1956年)だけでした。

「20世紀の偉大な作家」にゲーテとシラーを加えているのは、何かの手違いでしょうか。。。

わたしの知っている限りだと、20世紀の作家といえば、『車輪の下』のヘルマン・ヘッセや、『魔の山』のトーマス・マン、児童文学なら『モモ』のミヒャエル・エンデが挙げられます。

②履歴書の「特技」に書ける (イタリア企業の20%がドイツ語能力のある人を募集)

ドイツ語がつかえると、特技の欄に記載できることは間違いないでしょう。

しかし英語でも検索してみましたが、残念ながら「イタリア企業の20%がドイツ語能力のある人を募集。」というのは見つけることができませんでした。

ただ、ドイツはヨーロッパで1番の経済大国ですし、ドイツ以外のドイツ語圏の国もリッチな国ばかり。

言語のランキングはいろいろとありますが、下の記事では5位にランクインしていました。(ちなみに日本語は6位!)

たしかに、ドイツ語は就職のときに優位になりそうです。

③ドイツ、オーストリア、スイスの高等教育機関で無料もしくは低額で学べる

ドイツはほとんどの国公立大学にて、授業料が無料です。

オーストリアは学費は無料ではありませんが、安く抑えることができます。

たとえばウィーン大学だと、学費とスチューデントユニオンの会費を合わせて747.92ユーロ。

日本円にすると大体10万円程度です。

スイスの代表的な大学であるスイス連邦工科大学チューリッヒ校では、1セメスターの授業料は730スイス・フラン。

こちらも日本円にすると大体10万円程度でした。

衝撃の安さですね。

たしかにどの国も日本の国公立の大学よりも授業料が安く、魅力的です。

④ベルリン映画祭を見学し、ミュンヘンのオクトーバーフェストへ行き、ケルンのカーニバルに参加できる

最初の「ベルリン映画祭」は、カンヌ国際映画祭、ヴェネツィア国際映画祭と並び世界三大映画祭のひとつに数えられています。

他の映画祭と比べ、社会派の作品が集まり、近年は新人監督の発掘に注力しているよう。

日本人受賞者では、2002年に宮崎駿監督の『千と千尋の神隠し』が金熊賞、最近だと、2021年に濱口竜介監督『偶然と想像』が銀熊賞を受賞していました。

次の「オクトーバーフェス」ですが、毎年10月におこなわれる世界最大規模の祭りで、開催期間はなんと16日間。

600万人の人が、700万リットルものをビールを消費する、文字通り「世界一のビール祭り」。

会場は東京ドーム約9個分の広大な敷地で、入場は無料で、飲食物を買う時や遊具に乗る時にその都度支払います。

そんなオクトーバーフェスは、1810年に当時の皇太子ルードヴィヒと、ザクセン皇女の結婚式を、ミュンヘン市民が祝ったことに由来しています。

はじめて知ったのですが、日本でもオクトーバーフェスをやっていました。


最後の「ケルンのカーニバル」は、ドイツ最大のカーニバル・パレードで、ケルンの3つの星と呼ばれる、王子と乙女、農夫の3人が取り仕切っています。

パレードの列の長さは7kmにも及び、国内外から訪れる人の数はなんと100万人。

パレード自体は10時30分からスタートして、4時間も続くそうです。

⑤最新の学術系雑誌が読める(学術誌の中でドイツ語は第2位を占め、全世界で出版される書籍の28%はドイツ語で書かれている)

これに関しては、残念ながら情報が見つかりませんでした。

ただ、国別の出版数では、ドイツは世界3位に位置しており、出版大国といえます。

https://wordsrated.com/number-of-books-published-per-year-2021/

また、1999年のデータなのでかなり古いですが、世界で出版される本の言語では、英語と中国語につづき、こちらも3位に位置しています。

https://journal.lib.uoguelph.ca/index.php/perj/article/view/826/1357

⑥国際レベルでの就職活動。ドイツ語はEUの公用語の一つであり、その他の多くの国際機関で使用されている

「多くの国際機関で使用」ということなので、どんな機関でドイツ語が採用されているかを調べてみると、wikipediaに国際機関の公用語の一覧がまとめられていました。

その中からドイツ語をさがすと......

え...いや...

国際機関でドイツ語が採用されているのは、国際サッカー連盟 (FIFA) だけなんですけど…

「多くの国際機関で使用」というのは間違いだったのか?

そこで英語でも調べてみると、以下の機関でドイツ語が公式言語として採用されていました。

・Bank for International Settlements (BIS)
・FIFA
・International Olympic Committee (IOC/CIO)
・Red Cross
・Rotary International
・Universal Postal Union (UPU)
・World Intellectual Property Organization (WIPO)

英語やフランス語の採用率には見劣りをしてしまいますが、これだけの機関に公用語として認められているので、影響力を感じます。

さらにドイツ語圏は経済大国が多く、「国際レベルでの就職活動」においては、役に立つといえそうです。

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