
術後回復食がおいしすぎる
絶食中、大阿闍梨もしくは空海様の気分でいたけれど、一旦解禁されてしまえば食べたいものをひたすら作って食す毎日。
でも腸は賢い臓器らしく、ちゃんと分かってらっしゃる。
食べたくてしかたのないものは全部消化にいい腸にやさしいものばかり。
術後の回復食、ここに記録しておく。
すごく食べたかったもの。
①温泉玉子
何でもトロリとやさしく包む温玉を食べることができたらどんなにいいだろうと想いを募らせ、ほんとに夢にまで出てきた。
火からおろした熱湯の中に卵を入れて13~14分。すぐに冷水で冷やしたら完成。
良い出汁で煮たお粥にのせたら、最高のご馳走。

②納豆卵かけご飯
やっぱり日本人。
生卵は消化に悪いから、ここでも温玉の出番(なんて優等生)。
普通の納豆も消化に悪いから、ひきわり納豆。
回復期にやさしい納豆TKG。「うまーい!!」と叫んでしまった。


③ツナのサンドイッチ
素朴なツナサンドが無性に食べたかった。
食パンはトーストした方が消化にいいので、オリーブオイルを塗った薄切りパンに、ツナマヨたっぷりのせたら軽くトースト。
かりっとしたトーストからツナマヨがじゅわわー。
この世にこんなに美味しいものがあるかしら。

玉ねぎのみじん切りとナツメグ、胡椒でちょっとスパイシーにする。

無塩のツナ缶がばか高くなってることを知ってからは(いつも夫が買って常備してくれてたので値段知らなかった)、ツナマヨに水切り豆腐を足してかさ増ししたり蒸し野菜一緒にのせたり。これも非常に美味しい。
いくらでも食べられる。
添えてあるのは柔らかく茹でた大根のピクルス。
薄味生活の中、お酢ははっとするほど美味しくて、これもいくらでも食べられる。
③親子丼
トロトロの半熟卵に出汁と鶏肉のハーモニー。
ずっと食べたいもの上位だった。
せっかく自分で作るなら、味付け薄め、挽肉使用で、腸いたわりバージョンの親子丼。ほらねほらね。絶対に美味しいんだから。

④厚焼き玉子サンド
私の体、卵ばっかり欲してるな。
何かで見た厚焼き玉子のサンドイッチに心惹かれていた私。
お腹の調子もいいし、温玉や半熟卵から一歩前進することを決意。
作りたい欲を押さえられず、早朝から卵焼き器を出動。
ちょっと不細工な出来だけど、豆乳とマヨ入りでふんわり焼けた♪
パンは軽くトースト。



⑤はんぺん
生まれて初めてはんぺんを食べたくなっていた。
腸につかさどられているに違いない。
塩味があるから調味料は何も使わず、オリーブオイルでにんにくのスライスと一緒に焼くだけ。ふんわり優しいのににんにくのパンチが効いて、意外にも元気の出るおかず。

とある日の職場ランチはこんな感じ。


食べられる量がどんどん増える。
番外編 豆腐いり鶏つくね
「食べくてしかたないもの」じゃないけど、腸いたわり期にこれがあるととても重宝。アイスディッシャーでぼんぼん成型して、オーブンで10分焼いたら冷凍保存。

職場のランチもいっそう充実!


⑥お弁当
絶食中、すごく食べたかったもの。
お弁当箱でもタッパでも、四角い容器にちょこちょこおかずを詰めたお弁当。やはり日本人だ。
金木犀が咲いたので、香りを堪能するために夫と公園にでかけた。
秋の青空と心地よい風。まさにお弁当日和。
自分のために作るお弁当は久しぶり。
まぁ、お粥やはんぺん、出汁巻き。いつも食べてるものと全く変わらないけど。容器に詰めて、外で食べることで、「お弁当」が完成するのだ。

下が私コーナー
この日は紙コップの白ワインで乾杯。青空マジックでいつものご飯も数倍美味しい。
金木犀も、直接花の匂いをかぐよりも、風にのってふんわり漂ってくる香りの方が数倍素敵に感じる。そよ風マジック。

過酷な1年だったけれど、結局去年と同じように金木犀の香りにうっとりし、その木の下でお弁当まで食べれている。
人生で一番のご褒美だ。ああ、感謝する先はたくさんあるけど、とりあえずまとめて本当にありがとう、と思う。