ジョジョの奇妙な冒険 その魅力
「おまえは今まで食ったパンの枚数をおぼえているのか?」
「あ…ありのまま 今起こった事を話すぜ!」
「だが断る」
「質問を質問で返すなあーっ!! 疑問文には疑問文で答えろと学校で教えているのか?」
「この味は! ………ウソをついている『味』だぜ……」
「覚悟はいいか?俺はできてる」
「おまえは……自分が『悪』だと気づいていない…もっともドス黒い『悪』だ」
どうでしょうか?
改変されたモノも含めてSNSや掲示板で見たことがあるのではないでしょうか
これらのセリフは少年ジャンプで連載されていた「ジョジョの奇妙な冒険」に登場するものです。(現在はウルトラジャンプで連載)
とても面白い漫画なので、今更ながら面白さを紹介しようと思います。
ジョジョの奇妙な冒険について(概要)
ジョジョの奇妙な冒険(通称ジョジョ)は漫画家である荒木飛呂彦(あらき ひろひこ)により1987年に週刊少年ジャンプで連載が開始された漫画です。1987年といいますと40年近く前になりますがジョジョの連載開始時に少年
ジャンプで連載されていた漫画を見てみますと、
ドラゴンボール(鳥山明)
北斗の拳(原哲夫・武論尊)
キャプテン翼(高橋陽一)
聖闘士星矢(車田正美)
キン肉マン(ゆでたまご)
こちら葛飾区亀有公園前派出所(秋本治)
ハイスクール!奇面組 (新沢基栄)
シティハンター(北条司)
このようなラインナップで、現在でも名作として語りつがれるような作品がひしめき合っていたわけです。
そんななかに堂々と登場したのが「ジョジョの奇妙な冒険」というわけです。
ジョジョの基礎知識
ジョジョを読んだことがない人にその印象について
聞いてみると、
「なんか絵が気持ち悪い」だとか「アメトークで紹介されてたな」、「ジョジョ立ちでしょ?」
こんな感想をよく聞きます。
そんな印象が独り歩きして、どんなジャンルで、
どんな話なのか、意外と知らない人も多いようです。
ジョジョの奇妙な冒険というからにはいかにも冒険をしてそうですよね。
確かに冒険をしているシーンも多くありますが、中身は基本的には王道バトル漫画です。
敵が出てきたら倒して次の敵へ。
これを繰り返しながら、大きな敵や、目標へ物語が
進んでいきます。
しかし、概要で書いたとおりにすでに連載開始から40年近く立っているわけで、単行本はなんと138巻(!)も刊行されているわけです。
そんなに読めないよ!(怒)、どこから読んだらいいの?(泣)
いろんな声が聞こえてきそうです。
138巻と聞くと身構えてしまいますよね。
でも安心してください138巻と言ってもすべてがぶっ続けなわけでないのです。
「ジョジョは3部が初心者向けだよ」、「4部の日常感が好き」、「6部は内容が難しい」
こんな意見は見たことがないですか?
そうなんです。ジョジョは主人公が一人ではなく、世代交代する事に第◯部というように大きく物語が変わる形式をとっているんです。
例えるならゲームのナンバリングタイトルが感覚的に近いです。
ドラゴンクエストも1から12まででていますがナンバリングが変わるたびに主人公や旅の目的、ラスボスなどが変わりますよね。
ジョジョの◯部が変わるということはこれに近いです。主人公が変わるたびにサブタイトルも変わっていきます。ドラクエで言うと、
悪霊の神々(Ⅱ)→そして伝説へ・・・(Ⅲ)→導かれし者たち(Ⅳ)
こんな感じです。
実際にはゲームのナンバリングが変わるよりはもう少し話はつながっています。
138巻の内訳は以下の通りです。
第1部 「ファントムブラッド」 1-5巻
第2部 「戦闘潮流」 5-12巻
第3部 「スターダストクルセイダース」 12-28巻
第4部 「ダイヤモンドは砕けない」 29-47巻
第5部 「黄金の風」 47-63巻
第6部 「ストーンオーシャン」 64-80巻
第7部 「STEEL BALL RUN」 81-104巻
第8部 「ジョジョリオン」 105-131巻
第9部 「The JOJOLands」 132巻-
第1部と第2部は結構短いですね。その他は単行本にして大体15冊前後といって良さそうです。
単行本15冊の漫画なら読めそうですよね。
1部から6部までは基本的に主人公が変わるたびに時代が進んでいきますし、
舞台も変わっていきます。
ところで、「ジョジョの奇妙な冒険」
そもそもジョジョってなんなんでしょうか。よくわからないですよね。
ジョジョは主人公の名前です。といっても、
「ジョジョ」という名前の
キャラクターがいるわけではありません。
主人公の名前の略称が「ジョジョ」なんです。
例えば、1部の主人公は「ジョナサン・ジョースター」です。2部は、
「ジョセフ・ジョースター」、3部は「空条承太郎(くうじょうじょうたろう)」といった具合です。
プリンセスプリンセスをプリプリと略すのと一緒です。
それぞれのPartで異なるジョジョが活躍する話が「ジョジョの奇妙な冒険」なのです。
ジョジョの楽しみ方
段々とジョジョに詳しくなってきたところで、ジョジョの楽しみ方や、
魅力について伝えたいと思います。
名言が多い
冒頭にもたくさん書きましたが、ジョジョはとにかく名言が多いです。
連載開始が1987年と、それなりに時間が経過しているため、ネットミーム化していたり、起源がジョジョだと知らずに使用している言葉もあるくらいです。
例えば、
「あ…ありのまま 今起こった事を話すぜ!」
や、
「だが断る」
などは一度は目にしたことがあるでしょうし、これらの起源をみることができるのも読んでいて面白い
ところの一つです。
また、このようなネットミーム化した名言だけではありません。
ここでは紹介しきれないほどのアツいセリフが
ジョジョにはたくさんあります。
例えば、私が好きなセリフに第5部、黄金の風に登場するキャラクター、
主人公の上司であるブローノ・ブチャラティのこんなセリフがあります。
「任務は遂行する」「部下も守る」「「両方」やらなくっちゃあならないってのが「幹部のつらいところだな」」
前後がなくてもアツいシーンなのが伝わってきますよね。
どういうシーンでこのような台詞が飛び出してくるかは、ぜひ読んでみて確認してください。
他にも、グッと来るセリフはたくさんあります。
7部の登場キャラ、リンゴォ・ロードアゲインは私の大好きなキャラクターです。
『社会的な価値観』がある。そして『男の価値』がある。
昔は一致していたが、その「2つ」は現代では必ずしも一致はしてない。
「男」と「社会」はかなりズレた価値観になっている……
だが「真の勝利への道」には『男の価値』が必要だ…
明らかに主人公を成長させてくれる味方キャラですよね。
でも違うんです、彼は7部の主人公たちの前に立ちはだかる敵キャラクターなのです。
このように、敵キャラから魅力的なセリフが出てくるのも面白いところの一つです。
魅力的な敵キャラたち
主人公のジョジョたちはもちろんかっこいいですが、個人的にはやはり
敵キャラクターの魅力もジョジョを楽しむ際には外せないです。
もはや悪のカリスマとして有名なキャラクターで、主人公のジョジョの
因縁の相手でもある「DIO」やサイコパスじみた殺人鬼である
「吉良吉影」、目的のためならなんでもする「プッチ神父」などボスクラスの登場キャラはみんな魅力的です。
それだけではありません。
名言のところでもでてきましたが、私が個人的に好きな、リンゴォ・ロードアゲインも敵キャラです。彼はなんと、話数にして4話しか出てきません。
しかし、読者に強烈な印象を残していきます。
登場キャラ一人一人がしっかりとしたキャラをもっていて、それが印象に
残るのもジョジョのスゴイところの一つです。
洋楽好きにはたまらない
ところで、このnoteを読んでいる方は洋楽は好きでしょうか?
洋楽が好きなら、ジョジョにハマることができる可能性はかなり高いです。
作者の荒木飛呂彦は音楽に精通していることで有名で、なんと、登場キャラや、スタンドと呼ばれる能力にはバンドの名前や、洋楽の曲名がついています。
4部以降からは特に顕著で、例えば4部に登場する吉良吉影のスタンドはQueenの代表曲のひとつである、「キラークイーン」です。
ボーカルのフレディーマーキュリーが有名なイギリスのバンド「Queen」の曲名そのまんまですね。
スタンド「キラークイーン」は技をいくつか持っていますが、技の名前も「シアーハートアタック」や「バイツァダスト」とQueenの曲名からきています。
4部だけでも、先日のパリオリンピックの閉会式で登場したレッドホットチリペッパーやDeep purpleの曲名であるハイウェイ•スターなど、往年の名曲がスタンド名前に使用されています。
洋楽に興味がなかったとしても、逆にジョジョからどんな音楽か聞いてみたりするのも楽しみ方の一つです。
パリオリンピック閉会式でも演奏されたRed hot chili peppers のcan’t stop
自分の知らない音楽に触れ合うきっかけができるのは楽しいですよね。
駆け引きや頭脳戦がある戦闘が面白い
ジョジョは少年漫画なわけでして、先にも書きましたが、王道バトル漫画なんです。
なんですが。
ジョジョの戦闘は3部以降は基本的に「スタンド」と呼ばれる個人個人が持つ能力を使用して行われます。
これが面白いんですよね。
「スタンド」は言ってみたらワンピースの悪魔の実の能力やHUNTER×HUNTERの念能力のようなものです。
ジョジョはこれら能力ものの元祖とも呼ばれているくらいです。
スタンドはそれぞれ能力をもっていて敵も味方もその能力を駆使しながら頭脳戦を行います。
基本的に
敵スタンドから謎の攻撃を受ける→主人公達が「スタンド攻撃か!?」となり敵の正体を探る→敵の能力を分析して反撃する
これがバトルの流れです。
敵のスタンド能力がどんなものか考えたり、どのように打ち倒すかを考えるのも楽しみ方の一つです。
どこから読んだらいいの?
話が各部で別れているとはいえ、9部まで刊行されている「ジョジョの奇妙な冒険」
いったいどこから読んだらいいの?という質問は昔から絶えません。
これには色々と回答があり、どこからが正解とは一概には言えないでしょう。
よく、オススメは第3部からと言われます。
先に書いたようなスタンドバトルが中心になるのは第3部からなので、このように勧められることが多いのだと思います。
実際、私も始めて読んだのは兄が買っていた第3部の単行本からでした。
スタンドが初登場するのも3部なのでオススメされることが多いのでしょう。
確かに4部以降はスタンドが当たり前に出てくるので初めて読むととっつきにくいかもしれないです。
1部、2部も面白いのですが、今見ると少し絵が古臭く感じるかもしれません。
それでもアツい話なのは間違いないし、3部に出てくるDIOとジョジョ達の因縁が分かるので、普通に1部から読んでも当然ですが面白いと思います。
あとはアニメから入ってみるのも悪くないと思います。
ジョジョはアニメにも力を入れていて、クオリティが高いです。
Netflixやdアニメストア、U-nextなどで配信されています。
最後に
いかがでしょうか。
少しはジョジョを読んでみたいと思えたでしょうか。
色々と書いてきましたが百聞は一見に如かずということで、是非読んでみるとその面白さが分かると思います。
noteでは紹介しきれない魅力がまだまだたくさん
ジョジョにはあります。
命令することはできませんが、とにかく一度は読んでみてはいかがでしょうか?