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白塗りのぶどう農家Episode2~「共感者達」~

 小学2年生の頃に昔話の「笠地蔵」をテーマに印象に残ったシーンを描く(絵を描く)授業があった。笠地蔵といえば、お爺さんとお婆さんがいて、お爺さんが沢山の売り物?笠を背負って?町に売りに行き、その帰り道に、雪に埋もれるお地蔵様に、お爺さんは雪に埋もれないように、お地蔵様に笠を被せて帰宅した翌日、家の前にえげつないくらいの米や食べ物や宝?が置かれていて、良い行いをすると、自分に返ってくるんだよ!っていうメッセージが込められた物語だったと思って、答え合わせにネットで検索してみると微妙にあらすじが違かった!

 貧しい2人は正月を過ごすため、お爺さんはお婆さんが作った反物を背負って町に売りに行く。結局、正月だからという理由で反物があまり売れずに、笠が5つ買える売り上げとなる。お爺さんは町に行く途中に見つけた6人のお地蔵様に雪が降りしきる中で、どうにかしないといけないと考えた。

 わずかな反物の売り上げで購入した5つの笠をお地蔵様に被せてあげる。あと1人はお爺さん自身が被っていたボロ笠を被せてあげて、お爺さんは雪だらけになりながらも帰宅。お婆さんに、反物は売れなったけれど、お地蔵様に笠を5つ買ってあげて被せてあげたよ!1人だけ笠を被せてあげられなかったから、自分の笠を被せてあげたよ!と、伝えると、お婆さんは喜んだ!その翌日にお地蔵様から米やら、餅やら宝が届いていた!という物語であった。

 で、当時クラスの95%くらいがお地蔵さんに笠を被せてあげる印象的なシーンを描いているところ、鈴木寛太は何を思ったか、お爺さんがお地蔵様に笠を被せ終わり、家に帰宅して、お爺さんが帰宅し、お婆さんはお爺さんの一連の話を聞いて喜んだよ!のツーショットシーンを描いた。なんであんなシーンを描いたんだろうか?笑

 てか、お爺さん、鬼優しくないか?さらに上回るのがお婆さんの優しさ!!!なんで正月のもん買わなくて笠買ったん??て怒ったり責めたりしないとんでもない優しさ!!!!!!!
 どうやら、この物語のメッセージとしては、良いことをしなさいっていう単純なメッセージ以外に、お婆さんの「相手を理解し共感すること」に大切なことが詰まっているようだった。

ま、それは置いといて。

 後に母から聞いたのは、担任の先生が、「かんたは、着眼点が違うわね!」って言ってたよ。って聞かされて、生まれてはじめて「着眼点」という言葉と、その意味を知った事だけは今でも鮮明に覚えている。。。

 他の人と同じような事をしなくても、褒められるんだ!!と勝手に解釈した。だから、あれよあれよと、自分の信じる道をひたすら突っ走り、チンドン屋にたどり着いた!

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 チンドン屋のメンバーになって、県内いろんな所に行かせていただいた。市内はもちろん、遠野市、北上市、紫波町、奥州市、盛岡市、金ケ崎町、一関市、大船渡市、等など。2020年は更に勢いをつけて各地域にお邪魔する予定でいたのに…。。未知のウィルスにより、中止、中止、中止…。個人的にはもっと沿岸に行きたかった。。。何故なら、大船渡市の寺町一座さんと、もっと一緒に演奏したかったー。。(コロナが落ち着いたらぜひ!!お願いします!!!)

 前回も少し話したが、我ら早池峰一座(はやちねいちざ)の師匠は、大船渡市を拠点として活動する、寺町一座さん!

 寺町さんとの出会いは大迫の雛祭り(毎年2月下旬から3月上旬まで開催2022は中止)で、雛祭り最終日に共演するのが恒例となっている。ゴロス太鼓の叩き方とか、後にアルトサックスも寺町一座さんに習ったものである。

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寺町一座さんと早池峰山が見える橋で。

 寺町さんと交流しているうちに、とある大会を観に来ないか??とお誘いがあった。それが、日本全国からチンドン屋が大船渡市に集まり、カオス的な祭りとなる…


全国チンドンまつり


 岩手県大船渡市はチンドン屋のメッカだと勝手に思っている。寺町さんは出演者でもあり、主催側でもあるため、我々を誘ってくれた。

 ここで初めてプロのチンドン屋さんを観た!!

プロの皆さん

 最初にアマチュアの部が始まり、順番にステージで演奏し、笑いをかっさらっていく。その後にプロがバチっと決める。これがほんとに、かっこいいいいいいい!!!って思いまして。こんなにかっこいいいいいいいいいい世界があったのか!?って。   

 ほぼ最前列でずっと感動しっぱなしだった。楽器を使って、その動きだったり、容姿、トークで会場がドッカンドッカン笑うこの空間は何なんだ!?と思った。

ちなみに、推しチンドン屋はチンドン芸能社さん

あづまやさん

 もっと格好良く笑われたい!!これをやるしかない!共感されなくてもいいから、こういう風になりたい!!んーー。んーー。どうしよ?どうやろう?ちんどんまつりを観終わって、すぐに一座の皆さんに、

 はい!ボク、アルトサックスやります!


 アルトサックスが格好良くボクの目に映った。これで一座を盛り上げたい!!でも、ボク、アルトサックスなんてやったことなくて…笑笑
 けど、寺町一座さんから、リコーダーと一緒だから大丈夫!!って言われたもんだから、背中を押され、早池峰一座初となる、アルトサックス吹きとなるのでした。

 おかげさまで、また世界が広がったなあー。

                 


             つづく

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