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動きだすと波紋がひろがる


きのうはずっと、ほぼふとんのなかにいた。

ふとんと一体化してしまいたい、ずっと夜ならいいのに、とおもっていた。

朝起きて、バイトがあるから準備をする。家を出る、駅までの道のりを歩きだす。

歩きながら、ぽつんぽつんと「そういえば、ああしようとおもっていたんだった」とか「あれはこうもできるな」とか、いっぽごと波紋みたいに連鎖してひろがってくかんじがあった。

動くことがだいじだとほんとうにおもう。この動くは、おっきいなにかじゃなく、どこかへ向かうために動いているとか、動作としての動きでいいのだ。

動かないと、どんどん塞ぎ込んでしまう。どんどんどんどん、ぐっと沈み込んでしまう。しだいに身動きがとれなくなってしまっていることがある。

その重いなにかを解くのは、ちょっと動くことがとてもだいじだ。

止まるたびに塞ぎ込んで、動くたびにきづくのに、どうしていっつもふとんにくるまり続けてしまうんだろう、って考えたらちょっと泣きそうになった。


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