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桔梗湯

傷寒論では少陰病に分類されます。

原文
弁少陰病脈証并治
少陰病二三日、咽痛者可与甘草湯。
不差者与桔梗湯。

本来、少陰病が二三日続き、喉が痛ければ甘草湯。それでも喉の痛みが取れなければ桔梗湯を飲みます。

甘草湯方
甘草二両。右一味、以水三升、煮取一升半、去滓、分温服。

現代では一両は約41〜42g。一升は約1.8L。
漢代に書かれた経典ですので、
一両は約13.75〜15.5g。一升は約200mlで換算する必要があります。

つまり、
甘草約27.5〜31gを水600mlに入れて煮出し、約300ml(半分)になるまで煮て、滓を取り、約150mlを一日で2回に分けて温かい状態で服用します。

桔梗湯方
桔梗一兩,辛甘,微溫;甘草二兩,甘平。
右二味,以水三升,煮取一升,去滓,分溫再服。

桔梗約13.75〜15.5g、性味は辛味、甘味、微温。甘草約27.5〜31g、性味は甘味、平性。
甘草湯と同様に水約600mlで煮出しますが、約三分の一の200mlになるまで煮切り、滓を取って、再度服用します。

あくまでも少陰病と弁証し、二三日経過した後に喉の痛みがある場合に限定したものです。

病の前後に甘いものや食による負担は後遺症として治りにくくなる為、注意が必要です。

しかし、食欲が湧いてくる等があれば一定程度太陰が回復していると考えて良い事から、喉の痛みには桔梗湯と単純に考えている人も多いので、この辺りの噛み分けができると抜群に効きやすいのも桔梗湯の良いところです。

桔梗湯は中国伝統医学の八綱弁証では裏、虚、熱が出ている場合。

治療原則としては清熱解毒、去痰排膿。

症状では咳嗽、痰、咽喉腫痛に効果があるとされています。

日本では耳鼻咽喉科で処方される事が多く、口内で転がしても咽喉がスッキリすると言う話は聞きます。

市販ののど飴には、桔梗が入っているものとそうでないものがあります。現代でも有用性が高いからこそ入れているのだと考えると、のど飴等は桔梗の有無を見てから買うのはよいかもしれません。

鳳凰堂では、桔梗飴を作れるよう模索中です。

また咳にも様々な類型(タイプ)があるので、弁証は必須です。

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