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公務員を辞める?その決断に迷うあなたへ
はじめまして、chocoと申します。
公務員から民間企業に転職して、まもなく1年を迎えます。新しい職場にも完全に慣れて、公務員時代より残業時間は減り、休日の出勤当番もなくなり、異動や転勤に怯えることもなく、週に2日は在宅勤務をしながら、充実した毎日を送ることができています。
…と書きましたが、私は新卒で国家公務員(一般職)になり、公務員として働いていた時も、それなりに充実感を持って働けていたと思います。国際的なプロジェクトに参加させてもらえたり、他官庁への出向等も経験させてもらえ、定年までずっと勤め上げるのだろうなと、当時は思っていました。
安定の代名詞でもある公務員ですが、最近は退職・転職する人は少なくなく、私もその1人ですので、この記事では、私がなぜ公務員を辞めるに至ったかを振り返ってみたいと思います。
※この記事は、最も伝えたい内容である1番最後の部分は有料としていますが、9割は無料で読めます。今、公務員を辞めることに悩んでいる人は、無料部分だけでも参考になると思いますので、ぜひ最後まで目を通してみてください。
1.そもそもなぜ、公務員になったのか
現在、私は都内在住ですが、元々は地方に長く住んでいました。4年制大学卒ですが、出身大学も都内ではありませんし、地元志向がとても強いタイプでした。
私は女性で、約3年前に結婚し、現在に至ります。高校生頃から結婚願望はあったものの、自分が結婚後に専業主婦になる未来を全く想像できないでいました。昔から活発で自立心が強かったので、経済的にも自立しておきたいと考えていましたし、家庭に入るのは向いていないと自覚していました。
そんな私が、大学2年生の冬、就職について考えた時、「地元のことは好きだから、地元には残りたい。でも、この地域に女性が定年まで勤めることのできる企業って、あるのかな?」と思ったことを、今でも鮮明に覚えています。
もう10年以上前の話なので、今みたいに転職が一般的ではなかった時代です。そして、自立して生活していける程度のお給料をもらえる企業は、ほとんどが東京に本社があり、一度は地元を離れる必要がありました。地場企業(主に地銀やインフラ系企業)も、私の地元がかなりの田舎なのもあり、当時は寿退社が一般的でした。総合職を選んだ女性は、結婚出産よりも仕事に邁進する、と決めていた人たちでした。
なるべく地元に近いところに住みたいし、結婚もしたいし子供もほしいけど、仕事も続けたい!と考えた当時の私にとって、公務員は最も有力な選択肢でした。結果的に地元を離れて上京し、公務員も辞めてしまいましたが、今でも、過去に戻ったら同じ選択肢を取ると思います。
2. なぜ、公務員を辞めたのか
冒頭に書いたとおり、公務員として働いていた当時は、出向など貴重な経験も積ませてもらえましたし、いわゆる「配属ガチャ」に当たり続けていたこともあり、大きな不満はありませんでした。
しかし、結果的には退職することとなり、その理由としては大きく3つです。
(1)ライフステージの変化
結婚したことです。当時の彼氏(現在の夫)が東京の本社に転勤になり、それをきっかけに入籍しました。
私は結婚を理由として東京への異動願を出し、少しの期間の遠距離婚を経て、無事に関東の方へ異動できることとなりました。
しかし当然ながら、それまで新卒から築き上げてきた役所内での人間関係が全てリセットされました。異動先の仕事の進め方は、異動前と異なる部分も多く、基本的には関東出身で新卒から勤めている職員ばかりで、余所者扱いを受けました。当然知り合いは1人もいない状態でしたので、気軽に相談できる人はおらず、困る場面が多かったです。加えて、夫と私の勤務地が離れていたこともあり、私は通勤時間が1時間半かかるようになってしまいました。しかも、満員電車です。地方で育った私には、長距離満員電車通勤はかなり堪えました。
公務員の中には、在宅勤務ができる職種もあるようですが、私の前職は不可だったため、「もし子供を持ったら、こんなに通勤時間がかかっていては絶対に仕事と家庭を両立できない。在宅勤務もできない、周りに頼れる人もいないのに、もっと遠いところに転勤になってしまったら、絶対に無理だ。」と痛感しました。
(2)他官庁に出向し、出向元の組織を外から見たことによって、視野が広がった
東京に引っ越す前、私は数年間他官庁に出向していました。出向先の仕事は、出向元の業務とはやや毛色が異なるものの、英語力が必要となる場面が度々あったりして、大学生ぶりに英会話やTOEICの勉強を再開してスキルを磨いてみたりと、とても刺激的で楽しかったです。
さらに、同じ公務員でも、組織文化や雰囲気が全く異なっていたことにも驚きました。出向先の仕事の進め方や職員間の関係性はかなりフラットで、風通しも良かったので、今考えるとその時から、出向元の働き方や組織文化に疑問を持つようになったように思います。一度外に出たことで、自分は今後どのように働いていきたいのか、どのような仕事が好きなのか、をしっかりと考えるきっかけにもなり、出向して本当に良かったと今も思っています。この記事を読んでくださっている方も、機会があればぜひ積極的に出向や人事交流に挑戦してみてほしいです。
(3)自分のキャリアは自分で舵取りをしたい、と思うようになった
出向を経て、将来的には英語を使うような業務にももっと挑戦してみたいし、1つの仕事を極め、専門性を磨いていきたいと思うようになりました。もちろん、家庭とも両立して、今後出産してもやっぱり仕事は続けていきたい!と改めて思いました。
しかし、元の組織に戻ってからは、それは無理だと悟りました。まず、英語を使う機会はほとんどありません。家庭との両立についても、夫の出社頻度が高いため、住居を夫婦どちらかの職場に寄らせることは現実的ではなく、通勤時間は最低でも1時間以上はかかることが確定していました。さらに、私はもっと遠い地域に転勤になる可能性もありました。
また、公務員あるあるだと思いますが、子育て中の公務員女性は、庶務などの比較的負担の少ない部署に配置させられることが多いです。私は、それがすごく嫌でした。もちろん、どの部署の業務も重要であることに変わりはありませんし、楽な部署に配置されることをむしろ喜ぶ女性も少なくはないと思います。しかし私は、今後定年まで、異動によって数年おきに自分の仕事内容が変わってしまう(かつ、その仕事内容は自分では選べない)ことへの違和感がどうしても拭えませんでした。
もちろん、家庭事情を配慮してもらえるのは良いことだとは思います。しかし、いわゆる「マミートラック」問題もありますし、長期的な目線で考えれば、1つの職種を極めて専門性を磨いていく方が間違いなく合理的だと思いました。
なので私は、日本的な「メンバーシップ」の働き方ではなく、自ら「ジョブ型」の働き方に変えようと決めました。「ジョブ型」の働き方をするには、転職しか手段がありませんでした。
自分の意思で自分のキャリアや仕事内容は決めたい。そう思ったことが、転職への決め手となりました。
3. 公務員を辞めたいのか、辞めたくないのか、よく分からなくなっている人へ
この記事を読んでくださっている方は、公務員を辞めるか辞めないか、迷っている方が多いと思います。
公務員は、なんだかんだで安定していますし、基本的にはしっかり勉強して試験を通過し、就職した人が大半だと思いますので、辞めるなんてもったいないかも…って迷ってしまうものだと思います。私も相当悩んで迷いましたし、特に、親世代なんか90%以上の確率で反対してくると思います(私も、親に「公務員を辞めるなんて、アホなのか」と激怒されました(笑))。
それでも私が辞めたのは、
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