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公務員の転職は○○と○○○○を捨てるな

「公務員から民間に転職するなら、未経験転職になるから年収が下がって当然だよね…」

「公務員を辞めて、ゼロからキャリアをやり直したい…」

公務員からの転職を考えたことがある人は、一度はこうした考えが頭をよぎったことがあるのではないでしょうか?

今日は、この考え方に物申したいと思います。


1.「年収」を捨てるな

(1)転職とは「自分を売る営業活動」


私は、転職活動というものを「『自分』という売り物をできるだけ高品質に見せ、1円でも高く買ってもらう」ための営業活動だと考えています。

具体的には、

  • 「高品質」=「即戦力になりそう」と思ってもらうこと

  • 「高く買ってもらう」=なるべく高い年収オファーを引き出すこと

という意味です。
当然ながら、高い年収オファーを受けることが全てでありませんから、この考え方には賛否両論あるかもしれません。

しかし私は、この視点を持っておくことが、転職活動を成功させる上ではとても重要であると考えています。

(2)未経験だから仕方ない???

公務員からの転職で、年収を上げるのは容易ではありません。

転職市場では、「実務経験の有無」が何よりも重要です。
しかし、公務員の仕事と民間企業の仕事は上手くリンクしないことが大半であるため、公→民の転職は「未経験転職」になるとよく言われます。
これは紛れもない事実です。
未経験転職の場合、近年採用が増えているコンサルタント業界や、売上に応じて給料が上乗せされる営業職を除けば、年収アップは難しいことが多いです。

しかし私は、それでも「年収を下げる転職」を安易に選ぶべきではない、と考えます。

ときどき、「経験が手に入るから」と年収ダウンを受け入れるように勧めてくる転職エージェントがいます。
個人的には、強烈に違和感を覚えます。笑
そもそも、「年収」と「やりがい・経験」は、本当にトレードオフなのでしょうか???
むしろ、自分が頑張った分は飲み会とか福利厚生ではなく、お金で還元される方が確実ですし、やりがい感じませんかね??笑

公務員は素直な人が多いので、こういったエージェントの言葉をそのまま受け止めがちです。
また、(たまにですが)公務員を下に見ているようなエージェントもいます。
「公務員からの転職は未経験になるから…」みたいな姿勢だと、エージェントに足元を見られますので注意した方が良いです。

まあ、年収ダウンといっても、年収600万円が570万円になるとかなら、許容範囲だと思います。業績賞与で簡単にひっくり返る範囲だからです。
しかし、公務員時代に年収600万円だったのに、転職後に400万円になるようなケースは明らかに避けるべきでしょう。

200万円も年収が下がれば、生活レベルは下げないとやっていけないと思いますし、日用品や食料品の値段も日々少しずつ上がっていますから、生活が苦しくなるだけです。
これで、万が一人間関係も悪かったり、ミスマッチがあったりしたら最悪です。短期離職につながりかねません。
年収アップは難しくとも、なるべく同等以上を目指すべきでしょう。

(3)「女性だから」「子育てがあるから」仕方ない???

東京や大阪などの都会ではありえないとは思っていますが…
私の地元がど田舎なので、今だに「子育てがあるから年収が下がるのは仕方ない」と考える女性が周りに結構いました。

言うまでもなく、時代遅れすぎですね。

これも賛否両論あるかと思いますが、たとえ結婚している女性でも、1人で生きていけるだけの経済力を持っておくべきだと私は考えています。

日本は現在、「男性だけでなく、女性も生涯働き続けること」を前提とした社会に変えようとしています。
これは、専業主婦が良い・悪いとかの私個人の価値観の話ではなく、国のシステムそのものが変化しているという「事実」です
今回、見送られることになりましたが、『第3号被保険者制度(主婦・主夫年金)廃止』なんか、終わりの始まりって感じですよね。

2.公務員としての「プライド」を捨てるな

(1)公務員としての経験を活かした転職をする

もう一つ重要なのが「プライド」を捨てないということです。

公務員時代の経験を活かさず、公務員としての「プライド」を捨て、全くの未経験分野に飛び込むのはお勧めしません。

たとえば、ITに全く触れてこなかったノースキルの人が、ITスクールで学んだだけでエンジニアを目指すケースなどです。
少し前に流行りましたね。

まあ、たとえば元々理系でIT関連のバックグラウンドがあるとか、役所内でDXプロジェクトに長く携わった経験があるとかなら、目指すのも悪くないと思います。
しかし、私のようにバリバリの文系で、びっくりするくらいアナログな環境で仕事していた公務員が、突然思い立って「未経験ITエンジニア」を目指すのとかはやめた方がいいと思います。

公務員として培ってきた知識や経験をほしいと思ってくれる企業は、どのような業界・職種でも必ずあります。
その知識や経験を評価してくれ、1円でも高く買ってくれる企業に行くべきです。

(2)転職は「ゼロからのスタート」????

私は、転職が決まったことを公務員の同僚に伝えた時、「キャリアをやり直せて良いなぁ」みたいなことを言われました。
しかし、私が強調したいのは、

「転職はゼロからのスタートではない」

ということです。

私の同僚のように、転職=ゼロから仕切り直してキャリア再スタート、みたいなイメージを持ってる公務員の人って、意外と多いと思うんですよね。
公務員から転職する人は、絶対数でいえばやはり少ないので、仕方ないとは思います。

しかし、ここまで読んでいただいてお分かりのとおり、「ゼロから仕切り直す」のではありません。
自分が公務員として培ったスキルや経験を活かすのです。

どのような形で企業に提供できるのか、企業がイメージできるように伝えることが重要です。
「私は○○のスキル/○○の経験を持っており、御社の△△の面に貢献できます」と明確に示さなければなりません

「経験はありませんが、熱意で頑張ります!」というのもダメです。やる気と元気で頑張ります、が通用するのは新卒までです。

3.公務員としての自分の安売りをするな

公務員経験は「潰しが効かない」と言われることもありますが、それを理由に安売りをしてはいけません。
日本には、約400万の企業があると言われています。
あなたの経験や知識を高く評価し、正当な対価を払ってくれる会社を粘り強く探しましょう。

年収とプライドを捨てないことが、転職成功のための鍵です。

🙇‍♀️ここまで読んでくださって、ありがとうございました!
質問がある方は、XのDMにメッセージいただければお返事いたします!

次回は、「国家一般職からの具体的な転職先を考える」のテーマで書きたいと思います!

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