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【定期ニュース!】外食業界から読み解く、日本の食品事情!

《今日の記事》 〜時短営業により、再び外食業界に落ち込み〜

一時期回復の兆しを見せていたコロナであったが、ここにきて再び外食業界の悲鳴が聞こえてきた。11月の主な外食企業の売上高が出そろい、前月までの回復基調から一転、前年同月比でマイナスになった企業が相次いでいる。一部、Go to による効果で好調な企業もあるが限定的な効果であった。


外食業界は非常に厳しい時代を迎えている。日本は世界有数の外食文化が花咲いた国であると思う。中華、フレンチ、イタリアンにファーストフードや懐石料理と私たちが選択できる範囲はこの上なく広い。しかもその殆どが一般市民も食べられるほど安い。このような国は、少なくとも私が行った国ではなかなか無かった。



それと同時に気がついて欲しいのは、このように飲食店が多岐に渡るということは同時に、その全てに食材を提供する農家がいるということである。もちろん全ての食材が国産ではないにしても、どこかで誰かが作っていることには変わりない。この流通網の確保や、緻密な連携がこの国の外食文化の根底を支えているのだ。まさしく日本人らしい細やかな仕事の成果かもしれない。



ではその飲食店用に生産された食材たちは一体どこに行くのだろうか? 外食消費が減った分は家庭消費に向かっていると考える人が多いだろう。しかし考えてみて欲しい。皆さんは自宅でいちからカツ丼作ろうと思うだろうか。



とんかつ用の豚肉とパン粉を買い、下処理をして油で揚げる。そしてカリカリで美味しいトンカツをなぜか再びつゆに浸して卵で閉じるという理不尽。トンカツからすれば なんでやっ! といった気分だろうがそれが美味いのだから仕方がない。



どうだろう。よほど手作りカツ丼への情熱がなければ、なかなか手を出さない料理かと思う。つまりそんなに手間のかかる食事は、わざわざ家庭で作らないのである。外食で食べる料理は、実際あまり家庭で作らない物ばかりではないだろうか。つまり、家庭用の食材と外食用の食材は別になる可能性がある。


では、消費されない食材はどこへ消えてしまうのだろうか。現実問題、そのような食品は行き場を失いつつある。一部スーパーに陳列する、加工用に回すなどの対策をとっているようだが、すべてが消費しきれるとは思えない。そしてこのことから、少し行き過ぎた考えかもしれないが、そもそもそれらの食材は生活の中で余分な存在、必要のないモノであったかもしれないとも考えられる。


現代社会では大量の食品廃棄が問題になっている。年間約2800万tが捨てられており、そのうちまだ食べられるものは約650万tと言われている。この数字をただもったいないと捉えるのか、それとも現在の状況と合わせて一体何が不要であるのかを考えるのか。今後の課題でもあり、答えを見つけていきたい問題でもあるだろう。



コロナという世界的な事件は、ありとあらゆる業界に大きな影響を与えている。その中で、今まで気がつきもしなかったような新たな気づきを私たちは与えられているのかもしれない。

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