あたたかな雨
今日はなんだか心にポカっと穴があいたようで
でも不思議と満ちているようで
なれない感情を少しほっときながら
でも遠くから見守るように一緒に暮らしています
朝焼けを待ちきれず
サッと落ちていった雨粒
それは庭先の、乾いた土くれに僅かばかりの陰を残して
夏の朝に消えていきました
日に日に大きくなるのは草や木だけでなくて
庭を横切る猫や 空を飛ぶ鳥 それに
苦しみや喜び 抱えている想い そんな
色んなものが大きくなる ひろがっていく
それと同じようにきっと
不意に訪れたこの鈍い痛みも
なくなっていた、訳でなく ただ
見ないように 気づかないようにしていただけだったと
幹線道路、色づく柳の木々に気づかされたのでした
今になってポッカリとあいた穴は
まだあいたままだけど それはそれで
しばらくほっとくことにしよう