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要綱をおさらいしながら基本に立ち戻る

こんばんは、長池です。本日3本目の投稿です。

今回は、当時ほとんど理解できていなかった休眠預金等活用事業申請書の要綱の3点を中心におさらいをしていきたいと思います。

✓休眠預金等交付金に係る資金の活用によりめざす姿
✓実行団体に期待される役割
✓優先的に解決すべき社会の諸課題

2020 年度「民間公益活動を促進するための休眠預金等に係る資金の活用に関する法律」に基づく実行団体公募要領

※以下、グレーの文章は要綱の一部抜粋です。

まずは目指す姿から。

休眠預金等交付金に係る資金の活用によりめざす姿
休眠預金等交付金に係る資金(以下「休眠預金等に係る資金」という。)の活用による目的は、以下の2点です。
・国及び地方公共団体が対応することが困難な社会課題の解決を図ること
・民間公益活動の自立した担い手の育成並びに民間公益活動に係る資金を調達することができる環境を整備すること

これらの目的を達成することで、
・社会課題の解決のための自律的かつ持続的な仕組みが構築され、
・資金分配団体や、実行団体が民間の資金を自ら調達して事業の持続可能性を確保し、
・社会課題の解決に向けた取組が強化されます。
・また、我が国の社会課題解決能力の飛躍的な向上及び国連サミットで採択された持続可能な開発目標(SDGs:Sustainable Development Goals)の達成に貢献することも期待されます。

本事業の財源である休眠預金等は国民の資産であることから、国民をはじめとするステークホルダー(多様な関係者)に対する事業の透明性や説明責任を果たすとともに、事業による成果の可視化も求められますので、そのための事業評価の実施も重視します。また、民間公益活動の持続可能性を担保するために、民間公益活動を担う組織の能力強化を目的とした伴走支援に重点をおいています。

2つの目的のうち、前者で掲げられている、「国及び地方公共団体が対応することが困難な」、つまり、【国や地方公共団体では対応できないアプローチ】が実行団体には求められていること、と解釈されます。

「行政ではできないアプローチ、つまり、素人だからできることがある」この土台が今の活動の心がまえにもつながっています。ここを理解しながら活動していくにはかなり時間を要したのですが、こうして要綱を復習すると見えてくることがありますね(わかった気にになるのは危険。気をつけよう!)

そして、助成事業の資金源が国民の資産であるからこそ、事業による成果の可視化や、そのための事業評価の必要性も今なら十分理解できるのですが、実は、それまで「事業評価」の経験がなく、、、事業評価とはなんぞや、、、から理解しなくてはならず、こちらもかなりの時間を要しました。

実行団体に期待される役割
社会の諸課題は現場から上がってくることが多いことから、実行団体には、事業の実施により社会の諸課題を解決するだけではなく、そうした課題を可視化するとともに、現場のニーズ等を資金分配団体等にフィードバックし、本制度の改善につなげていただくことを期待しています。
実行団体に期待される役割は以下のとおりです。
① 行政の縦割りに「横串」を刺す、あるいは公的制度のいわゆる「狭間」に位置している具体的な社会の諸課題を抽出し、可視化する。
② 成果に着目しつつ休眠預金等に係る資金を効果的・効率的に活用し、社会の諸課題の解決に向けた取組を推進する。
③ 民間の創意・工夫を十分に活かし、複雑化・高度化した社会の諸課題を解決するための革新的な手法を開発し、実践する。
④ 自ら行う民間公益活動の成果評価を実施し、民間公益活動の見直しや人材等の資源配分への反映等、民間公益活動のマネジメントの中で評価を有効に活用する。
⑤ 現場のニーズや提案、事業成果等を資金分配団体から JANPIA にフィードバックすることにより、本制度の一層の改善につなげる。

実行団体として申請する際、その団体がどういう状態でスタートするかによって、期待される役割までへの道のりがどれくらいか、見通しが立てられるのかもしれません。

しかし、スペースふうでは、見通しどころか、つまり初期値もよくわかっていないままのスタートだったので、すべて届かないのではないかというほど遠い遠い存在。長池個人にいたっては、正直、①も②も③も④も⑤も(つまりすべて!)、日本語の意味がわかっていない状態でした。1年経って、ようやくこれを投稿している今、うっすらその意味を理解し始めている感覚です。(その現実を書き残すことが大切だと自覚し、投稿しておきます)

そして、最後に取り組む社会の諸課題について。

優先的に解決すべき社会の諸課題
次の 1)~3)の領域について特定された 7 つの優先すべき社会の諸課題(下記参照)のうち、本公募により、助成する民間公益活動では、
1)子ども及び若者の支援に係る活動の①、②、③、
2)日常生活又は社会生活を営む上での困難を有する者の支援に係る活動の④、
3)地域社会における活力の低下その他の社会的に困難な状況に直面している地域の支援に係る活動の⑥(下線が引かれた 5 項目)の支援の解決を目指しています。
実行団体は、事業を提案するにあたり、以下の優先すべき社会の諸課題から取り組む課題を選択してください。かつ、このほかに事業内容に該当する優先すべき社会の諸課題がある場合は、下記より目指すべき成果目標をご提示ください。
<3 つの領域と優先すべき社会の諸課題>
1)子ども及び若者の支援に係る活動
 ① 経済的困窮など、家庭内に課題を抱える子どもの支援
 ② 日常生活や成長に困難を抱える子どもと若者の育成支援
 ③ 社会的課題の解決を担う若者の能力開発支援
2)日常生活又は社会生活を営む上での困難を有する者の支援に係る活動
 ④ 働くことが困難な人への支援
 ⑤ 社会的孤立や差別の解消に向けた支援
3)地域社会における活力の低下その他の社会的に困難な状況に直面している地域の支援に係る活動
 ⑥ 地域の働く場づくりの支援
 ⑦ 安心・安全に暮らせるコミュニティづくりへの支援

2020 年度「民間公益活動を促進するための休眠預金等に係る資金の活用に関する法律」に基づく実行団体公募要領

「リユースお弁当箱がつなぐ地域デザイン事業」は、上記の課題の領域と分野のうち、複数分野を横断的に考慮しながら構築しています。

休眠預金等活用事業に関わらず、様々な事業を進めていく上で「目指す姿」「期待される役割」を意識することは、必要な客観的視点なのだろうと感じるようになりました。これまでいかにできていなかったかを自覚する機会にもなっていると同時に、これからはこれを活かしていこうと思える、それが大切なのかもしれません。

しかしながら、そうは言っても、いきなりあれもこれも理解して、実行に移せるチカラがなかったのも事実です。

ここから具体的に事業をスタートするまで半年間、長い長い準備期間に突入してしまいました(別名、迷走とも言う)。


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