タクシー業界の歴史
先日、タクシーを乗った時のことです。
「お客さん、今日はラッキーですよ。日本に6台しかない車です。」
え!?6台!?何故だろう、、、、と聞いてみると、
車のナンバーが『6666』のタクシー。
同じ数字が、3つ並ぶことはあっても、4つは珍しいらしいです。
タクシーに乗ると運転手さんが、
さまざまなことを教えてくれます。
以前私が勤めていた会社では、
業務上、深夜遅くなることが多く、タクシーの太客になっていました。笑
会社を出ると入り口にタクシーがたくさん
行列を作って止まっていて、
乗り込むと、今日はアサヒですか?EBISUですか?と聞かれます。
アサヒですかね、と答えると、アサヒビールが出てきます。
いつもお疲れだと思うので、ぜひ飲んでください、と
差し入れをくれるのです。
最初は「運転手さんは飲めないので、一人では飲めないですよ〜。」と
言っていましたが、
ついでに、つまみなんかも出て来ちゃったりして、
しっかりといただきました笑
東京のタクシーはすごいな〜と感激していました。
20代前半でこんな経験をしてしまったので、
どんな出会いがあるか、
タクシーに乗るときはとてもワクワクします。
先日のタクシーでも、
日本に6台しかない車に乗ったと言うことで
運転手さんととても話が弾みました。
運転手さんによると、タクシー業界関係者は、東京都内のタクシー大手4社のことを、「大日本帝国」と呼んでいるそう。
これはたまたまなのか、
大和自動車交通
日本交通
帝都自動車交通
国際自動車
の頭文字をつなげると
「大日本帝国」なります。
運転手さんもその由来は知らないそうですが何か理由がありそうです。
少し調べてみると、
戦争末期、多くの事業主がタクシー業界に参入していたところ、
大手4社の「大日本帝国」に集約されたそうです。
戦時下の軍・政府による統制策が大きく関係しています。
日本ではじめてのタクシーは、
1912年8月5日、数寄屋橋(東京・銀座)にて「タクシー自働車株式会社」という会社名で登場。
その後、さまざまなタクシー会社が生まれてきましたが、
タクシー会社運賃がバラバラで苦情が多かったため、
分かりやすくするために、市内を一円均一で走る「円タク」が大阪で登場しました。
「円タク」は、江戸・東京博物館にてみることができます。
戦争末期、大手4社の「大日本帝国」に集約されたタクシーは重要産業、軍、政府などに重点配備され、時には今の救急車の役目も果たしたようです。
戦後になると、4社以外にも、東京無線協同組合、チェッカーキャブ(チェッカー無線)、東都自動車、日の丸自動車、グリーンキャブ、共同無線タクシーなどグループが生まれて離合集散を繰り返しています。
ちなみに、都内のタクシー会社について、
大手4社は中央区、千代田区、港区、新宿区などJR山手線の内側に多いそうです。
東京無線は新宿や池袋よりも西側に多い、チェッカー無線は東京や上野よりも東側の地域に多いそうです。
乗車する側からするとタクシー会社などあまり意識しないかもしれませんが、頭の片隅に入れておくと便利かもしれません。
川瀬 沙耶花