過去形は距離感を大切に
すっかり大人になってしまってから
英語学習に手をつけてしまった「いもこ」による
ビギナー向けの英語学習体験記です。
こんにちは、いもこです。
今日は、『過去形』の概念について。
英会話教室に通う前に、
中学英語をざっとおさらいしました、
という話は以前しましたが、
その時に『過去形』について、
モヤっとしているところがありました。
今日はそのモヤっとについて、
目から鱗がポロッとした話。
基本的な文法のちょっと先の話です。
「丁寧にしたい時は過去形を」ってどういうこと?
最初に習う「過去形」って
いわゆる「過去に起きたこと」を表現する動詞ですよね。
そこは、OKです。
すぐ理解しました。
しかし、勉強を進めていくと、
たとえば、誰かにお願いする時、
“Can you〜?“ “Will you〜?“は
“Could you〜?“ “Would you〜?“って
過去形にすると丁寧になります、って習うわけですよ。
「そんなもんです」としか習わなくて、
「そんなものなのか」としか覚えてなくて、
確かに覚えさえすれば使えるけど、
ほら、でもやっぱり言葉じゃないですか。
過去形にしたら丁寧に聞こえると言われても
気持ちがそこに乗らないわけですよ。
実際に口にしてみても
なんか心からしっくりこないというか。
でも、そんなことに拘ってたら、
全然先に進まないので
「そんなものなのね」で済ませた方が良いのですが、
やっぱりなんかモヤモヤ。
「仮定法過去」ってそもそも何?
そしてさらに進むと、
「仮定法過去」ですよ。
“I wish I could —-“
“If I had a lot of money, I could —-“ ですよ。
名前からして全くピンとこなくて、
これこそ「そんなもんです」と言われても
全く腹に落ちず、自分の中で定着もせず、
自分の言葉として使える自信が全くなかったのでした。
「過去形=距離感」という概念に出会う
英語学習を続けるにあたって、
文法書を一つ傍に置いておくといいよ、
というアドバイスを何かでみたので、
これなら私にちょうど良さそう
と手に取ってみたのが「英文法の鬼100則」。
私の愛読文法書「英文法の鬼100則」
私の苦手な「例文があってとにかくパターンを覚える方式」ではなく、
どうしてこんな表現になるのか、とか、
そこにどんな気持ちが隠されているのか、とか、
懇切丁寧に説明してくれる良書。
「鬼100則」ってちょっと怖めのタイトルですが、
中身は物語を読むようにスイスイ読める、
とても優しくて親切な文法書です。
一度ざっと全体を読んでみて、
なるほどそうかー!と目から鱗が落ちまくり、
その後も、あれ?これって…ってなった時に
部分的み読み返したりしても、新たな気づきがあります。
これを参考にしてから、
文法の規則ばかりでガチガチにならずに、
自分の気持ちを乗せて話しやすくなりました。
この本の中に
「過去形」には距離感を感じる
という意の解説が何度か出てきます。
私なりに解釈をまとめてみると、
●時制の過去
→すでに起きたことで、今より「距離」を感じる
●丁寧な表現
→相手との「距離」を示すことで、相手を敬う感じを出す
●仮定法過去
→ありえないことというのを表すために
現実との「距離」感を表現する。
これ!
この「過去=距離感」という概念で、
上の3つのモヤモヤが一気に晴れるのです!
まさに目から鱗がポロポロポロリのポイントでした。
いつ、誰に対して丁寧にする?
実際に会話を始めると
ここは“Could you?“なの? “Can you?なの?
っていう場面に出くわします。
そこで「過去=距離感」という概念を手に入れた私は、
「あ、ここはちょっと距離詰めとこう」とか、
「ちょっと距離とって話そうかな」とか、
そんな判断でこの「丁寧にするときは過去形にする」問題を
乗り切れるようになりました。
英会話を始めたの頃の私の思考は
通じればいいの極みだったので
「全部 “Could you?”でいいじゃん」と
思わなくはなかったのですが、
英会話教室でレベルが上がっていくと
相手に合わせて適切な表現が使われているかが大事にされ、
次のレベルに上がれるかのポイントになっていたりするのです。
なので、「どっちでもいいじゃん」と言っているわけにはいかず、
しばし迷う、ということが増えてきていた時期がありました。
英語ってどれくらいフォーマルにするかカジュアルにするかが
考えてた以上に重要なようで、
親しくなってからでもフォーマルを崩さずにいると
がっかりされるというか、
失礼に感じるられることもあるのかなぁ。
日本語の感覚で「とりあえず丁寧にしとけばOK」的に
適当に扱うと危険なんだなと感じています。
「距離感=丁寧感」といえば、
どんどん前置きを長くすれば、
どんどん丁寧になるよ、というのも面白いです。
“Could l have your name, please?”は
“If you don’t mind, could I have your name?にすると
とっても丁寧になります、というやつです。
これはとても丁寧なんだけど
使う場所は限られるよね、
たとえばホテルとか、会社の受付とか?
そんな感じの決まりきった言い回しとして
使われることが多いよ、と習いました。
その辺の感覚は日本語と近いのかな?
確率の低さは「過去形」で「匂わせる」
そして、「仮定法過去」です。
これは絶対名前がよくない気がする。
とういうのは置いといて、
これも「過去形=距離感」と思っていると、
「仮定法」そのものの扱いが非常に楽になりました。
まずは、If節に過去形がつく時と現在形がつく時。
慣れてないとついつい、過去形を使うことを忘れがちになるのですが
「こうだったらいいなぁ」とか「万が一」と言った感じだと
すっと過去形を使えるようになり、
それほど確率が低くないときは、現在形を使ってみたり、
自分の考えるニュアンスを感覚的に判断できるようになりました。
そして、If無しの仮定文で過去形が出てくる場面。
これは私の中では「なんで過去?」の代表で
相手から言われた時もちょっと混乱してたのですが、
「これは仮定の話ですよー」感を汲み取れるようになり、
自分でも使えるようになってきました。
助動詞の過去形もこれで楽になりました
“could” “would” “might”なんかも同じ感じで
「過去を表すもの」という概念から逃れられないでいると
よくわからなくなっていたのですが、
「過去形=距離感=そこまで断定しない」と考えると
とても扱いやすくなりました。
私にとっては “might”が特にその存在。
「いつ使うん?」と思っていたくらいでしたが、
“may”よりも「ひょっとして」感が強くなるのだなと意識すると
“might”と仲良くなれて、
”may”よりも登場頻度が高くなっています。
こんな感じで「過去形」とは
そこそこ仲良くなれている気がしています。
ここに書いている解釈は
文法書を読み、英語を話してみながら
自分なりに感じたことをまとめていますので
間違いもあるかと思います。
今後もっと何か発見があったら、
「その2」として書いていけたらいいな。
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