『氷の城壁』の大ブレイクと、内田樹先生の論考について(その1)
新年あけましておめでとうございます。本年もよろしくお願いします。
今回はネタばれ多すぎなので、できるだけ氷の城壁第1巻(第13話までで構成)を読まれてからこの話をお読みいただければと思います。
LINEマンガやマンガmee(タテヨミ)やジャンプ+(マンガ形式の横読み)ではこれまでは常に、最低でも第10話まで無料で読めましたので、まだの方は軽く流してお読みいただいてからこの記事を読んでいただけれると幸いです。
なお本来なら途中で止まってしまっている湯岐温泉の旅について、もう少し書くべきなのですが、なかなか筆が進まず、また別の話題で1か月1記事をまずは満たすこととしました・・・
タイトル画像の写真は、2024年の別冊マーガレットのどこかの号にあった、「氷の城壁」オリジナル手ぬぐい全員プレゼントのページの上半分からとりました。すでに応募期限も過ぎていますし、手ぬぐい現物を受け取った方も多数いることでしょうし、まあいいでしょう(^^)。あとでトップ画像をこれにしたことについて、引用的な使い方で使用してますし・・・
もちろんわたしも手ぬぐいをゲットしています。
今回は2024年末に面白い記事を見つけたことによって書いてみたい気が起きたので、それに関連してコメントしておきます。
描きたくなった要因となったものは下記リンク先の記事です。いつまで全文読めるかはわかりませんが、氷の城壁の大ブレイクと重ねあうところがあると思った、内田樹先生の論考は以下のリンクにあります。
この記事のなかで具体的に引用したいと思ったのは次の部分です。
『氷の城壁』も、「ちょっと手を貸して」から物語が大きく動き出します。
『氷の城壁』では第1話から第8話まで、こゆんが高校生活で自分の殻に閉じこもって過ごしていこうと思ったことも含め、思い切って数回割いた序章といってよいほどに人物紹介が描かれています。
具体的には、第9話にて、美姫が昨晩忘れていったノートを1年5組に持っていったこゆん(小雪)が、教室に入る際に、名前も知らない高身長男子のヨータ(陽太)とぶつかる(しかもヨータはこゆんの親友である美姫とは中3の塾時代からの友達)ところから、こゆんが今まで関係のなかった人への関心・態度・行動が動き始めます。
ちなみにわたしのこれまでの記事をはじめて読んだ人に対しての注釈となりますが、トップ画像で著しく表情の乏しい女の子がこゆんです(ただし漫画のなかでのデフォルメ画でして、美少女として描かれている部分もあります。個人的にはデフォルメで描かれたこゆんちゃんのほうが脱力度抜群なのでこちらのほうが好みです(^^))。
ヨータに美姫の机の場所を教えてもらって、こゆんは美姫の机の中に昨晩家に忘れていった美姫のノートを入れに行きます。これだけでもこゆんは偶然とはいえヨータに「手を貸してもらった」と言えます。
もっとも、これだけで恋愛の切っ掛けとしてしまうマンガも多い中、そういうようにはすすみません。それどころか恋愛関係にはならず、後日お互いに友達になれてよかった、と笑顔で言い合う親友になるというストーリーの一部分として、あらかじめ構成していたところが阿賀沢先生のすごさです。
ちなみにあらかじめ構成していた、と言い切った部分ですが、このことについては、共同通信配信でのインタビューにて、結構な数の地方紙に掲載されてもいます。なお該当部分プラスαの部分を以下に引用しておきます。
その第9話の後半の下校時、こゆんは美姫と一緒に勉強しようと約束した高校の近くの公民館にひとりで行くも道に迷っていたところ、ガラの悪い若い男2人にナンパされます。執拗に絡まれていたときに、交通量のそこそこありそうな道路の反対側に185cm以上の身長で頼りになりそうなヨータが歩いていたのが見えて、こゆんは名前すら知らないヨータに向かって手をあげて助けてもらおうと試みますが・・・。
と、ちょうどここで第9話が終わりになりますし、だいぶ長くなってきたこともあるので、このあとは(その2)に場所を移して書き続けることとします。