シニアが教える:業務改善をChatGPTでサポートする方法
どうも、シニアライフを楽しみながらDX推進に携わるHot3DegC(ホットサンド)です。
私が現場で経験した業務改善の体験をもとに、ChatGPTのようなAIを使って業務改善を効率的にサポートする方法についてお話ししたいと思います。
この記事によって、私のようなデジタル化支援やDX支援を生業とする人の活躍の機会が損なわれないことを願っています。
本当は教えたくないけど…AIが業務改善のポイントを簡単に教えてくれる
業務改善と聞くと、長年の経験と知識を持つビジネスコンサルタントがサポートするものと思われがちです。
確かに、私のようなデジタル化やビジネス支援の専門家が現場で経験をもとにアドバイスを行うことは大きな価値があります。
しかし、最近の技術進歩により、AIを利用することで経験やコストの面で効率化を図ることが可能になってきました。
とくにChatGPTのようなAIツールを活用すれば、業務改善のための具体的なポイントを迅速に把握して、実行に移すことができます。
ここでは、ChatGPTをどのように活用するか、その具体的な方法を紹介したいと思います。
※GeminiやClaude、Llama3でも同様のことができますが、できるだけ最新のモデル(有料版も含めて)を利用することをオススメします。
ChatGPTを使った業務改善の具体的な方法
1. 業務フローの可視化
まず、業務改善の第一歩は、現状の業務フローを可視化することです。
通常は、業務フロー図を作成して、どのようなプロセスがどの順序で行われているかを明確にします。
このフロー図を基に、どこに改善の余地があるのかを分析するのが一般的ですが、図式化せずとも下記の図のように文字だけでも大丈夫です。
2. ChatGPTへのプロンプト入力
次に、ChatGPTを活用して、業務フローの分析を行います。
具体的には、業務フロー図の内容をテキストで入力し、AIに分析を依頼します。
以下に、プロンプト入力の例を紹介します。
問い合わせ受付プロセスの詳細は以下の通りです
- 目的:顧客からの問い合わせを迅速に対応する。
- 手順:
1. 顧客が問い合わせフォームに記入。
2. オペレーターが問い合わせ内容を確認。
3. 問い合わせ内容をカテゴリに分類。
4. 関連する担当部門に割り当て。
- 担当者:オペレーター、各部門の担当者。
- 使用ツール:問い合わせ管理システム(XYZシステム)。
パフォーマンスデータ:
- 平均処理時間:5分
- 月間問い合わせ数:500件
従業員のフィードバック:
- オペレーターA:「問い合わせ内容の分類が手間取ることが多い。」
- 担当者B:「割り当てられた問い合わせが時々間違っている。」
これらの情報を基に、問い合わせ受付プロセスのボトルネックを特定し、改善提案を教えてください。```
私のような支援者もAIも改善点を把握するうえで、最低限必要な情報があります。
業務の目的
業務の手順
業務の実施者
利用ツール
作業時間
作業頻度
実施者の声
この情報を言葉や図式化しておけば、業務の効率化がしやすいです。
このように具体的な業務内容を入力することで、ChatGPTは各ステップに対する改善ポイントを提案してくれます。
3. AIによる分析と提案
実際に上記の情報をプロンプト入力すると、ChatGPTは以下のような形で改善提案をしてくれます。
問い合わせ受付プロセスのボトルネックを特定し、改善提案を行うために以下の情報を基に分析を行います。
### ボトルネックの特定
1. **問い合わせ内容の分類が手間取る**
- **問題点**: オペレーターが問い合わせ内容をカテゴリに分類する作業が手間取っている。
- **影響**: 処理時間の増加、誤分類のリスクが高まる。
2. **割り当てられた問い合わせが時々間違っている**
- **問題点**: 関連する担当部門への正確な割り当てが難しい。
- **影響**: 問い合わせの再分類や再割り当てが必要になり、対応が遅れる。
### 改善提案
1. **問い合わせ内容の自動分類の導入**
- **提案**: AIベースの自然言語処理(NLP)技術を活用し、問い合わせ内容を自動でカテゴリに分類するシステムを導入します。これにより、オペレーターの手間を大幅に削減し、分類の精度を向上させることができます。
- **利点**: 処理時間の短縮、誤分類の減少。
2. **問い合わせ管理システム(XYZシステム)の改良**
- **提案**: XYZシステムに対して以下の改良を行います。
- **ルールベースの割り当て機能**: 事前に設定されたルールに基づいて、自動的に適切な担当部門に割り当てる機能を追加します。
- **フィードバックループの導入**: 誤割り当てが発生した場合、その情報をシステムにフィードバックし、次回からの割り当て精度を向上させる機能を追加します。
- **利点**: 割り当ての精度向上、再割り当てによる時間の浪費防止。
3. **オペレーターおよび担当者のトレーニング**
- **提案**: オペレーターと担当者に対する定期的なトレーニングを実施し、問い合わせ内容の正確な分類と適切な割り当てについてのスキルを向上させます。
- **利点**: スキル向上による処理時間短縮、誤分類・誤割り当ての減少。
### 予想される効果
- **処理時間の短縮**: 自動分類とルールベースの割り当てにより、平均処理時間をさらに短縮できます。
- **精度の向上**: 自動化およびフィードバックループにより、分類と割り当ての精度が向上します。
- **従業員の満足度向上**: 手間が減り、正確な作業が増えることで、従業員のストレスが軽減され、満足度が向上します。
これらの改善提案を実施することで、問い合わせ受付プロセスの効率と精度が向上し、顧客満足度の向上にも寄与することが期待されます。
人が分析して提案するよりAIの方が説得力アリそうですね。
4. 提案の実行と評価
提案された改善点を基に、実際に業務プロセスを見直して改善策を実行します。
改善策を実行した後は、その効果を定期的に評価してさらなる改善が必要かどうかを判断します。
この実行部分が現場の担当者の理解が得られにくいところなので、慎重に誠意をもって取り組む必要がります。
5. 継続的な改善
業務改善は一度で完了するものではなく、継続的に行うことが重要です。
ChatGPTを活用することで、新たな課題が発生した際にも迅速に対応策を見つけることができます。
定期的に業務フローを見直し、改善点を洗い出していくことで、業務の効率化を図り続けることができます。
また、見直しのサイクルは、業務サイクルによるのですが、その業務のはじまりから終わりまでのサイクルを3回程繰り返したぐらいが良いです。
新しい手順にも慣れが必要なためしばらく経過しないと、その良し悪しが判断出来ないはずです。
まとめ
業務改善は、これまで経験と知識を持つ専門家がサポートするものでしたが、ChatGPTのようなAIツールを活用することで、より迅速かつ効率的に進めることが可能です。
業務フローの可視化から具体的な改善提案の実行まで、AIがサポートすることで企業は時間とコストを節約しながら業務の質を高めることができます。
実際の業務は、もっと複雑で多岐に渡るものが多いと思いますが、一度に全体を改善するのではなく少しづつ狭い範囲の業務改善から着手することをオススメします。
私の経験が少しでも皆さんの業務改善の参考になれば幸いです。
共に学び、成長し続けましょう。ありがとうございました。
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