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HOT SAKE Labの熱燗の付け方

はじめに

HOT SAKE Labの熱燗の付け方について説明していきます。
酒燗器がカウンターに座られるお客様の目の前にあって、ただ温めるだけではない私のやり方はよく疑問に思われるようでよく付け方を聞かれるのでnoteにまとめていこうと思います。


使っている道具について

  • 酒燗器
    よく飲食店で使用されている「かんすけ」を使っています。
    65度設定と85度設定の2台使用しています。

  • ちろり
    錫、銅、ガラス(ビーカー)の3種類をお酒に合わせて使い分けて使用しています。

  • デジタル温度計
    お酒の温度を測るために使用します。

  • 平盃
    常温のお酒を入れておくのに使います。

工程について

工程について一連の流れです。
この後に各工程の詳しい説明をしていきます。
ポイントは酒燗器を2台使う事と追い酒をする点です。

  1. ちろりにお酒を注ぐ

  2. 低い温度設定の酒燗器で温める

  3. 高い温度設定の酒燗器で温める

  4. 追い酒をする

  5. 徳利に注ぐ

1.ちろりにお酒を注ぐ

ちろりに1合分のお酒を注ぎます。
その後、平盃に少しお酒を入れておきます。
これは「追い酒」をする用のお酒を別にしておく為です。
量は30ccくらいです。
平盃に8割くらい注ぐと大体30ccになるので平盃を使っています。

2.低い温度設定の酒燗器で温める

最初に65度設定の酒燗器でお酒を50度くらいまで温めていきます。
なぜ最初に低い温度設定の酒燗器で温めるかというと、アルコール臭を抑えるためです。
急激に温めるとアルコール臭が立ちやすくなるのでそれを抑えるためにゆっくりと温めるためです。

3. 高い温度設定の酒燗器で温める

お酒の温度が50度になったら85度設定の酒燗器に移し替えて温めていきます。
50度以降は急激に温めてもゆっくり温めてもアルコール臭に関しては特に変わりがありません。
ただ、ずっとゆっくり温めていると出来上がりまでの時間がかかります。そうするとお酒が揮発する量が増えてしまい風味がとんでいってしまいます。
それを防ぐ為に高い温度設定の酒燗器で一気に温めていきます。

4. 追い酒をする

お酒が目標の温度になったら平盃に入れておいたお酒をちろりに入れます。

その理由は、欲しい香りが出てくるまでかなり高い温度まで温めるのですが、そうすると香りは出てくるけど味のボディが弱くなってしまうからです。
常温のお酒を足すことで味わいのボディを補うことができます。
つまり追い酒をする事によって香りを最大限まで引き出しつつボディもしっかりしているお燗に仕上がるのです。

5. 徳利に注ぐ

追い酒をした後は熱々のお酒と常温のお酒が一体化するまで少し待ってから徳利に注いで完了です。

このやり方をするわけ

もっと綿密にお酒一つ一つに合わせてやり方を変える方がいいかもしれません。
もっと低い温度で完成させる方法もあります。
そんな中この方法でやっているのは大体どんなお酒でもこのやり方が通用しますし、しっかり高温まであげる事によって温度が下がっても味のバランスが崩れないという特徴もあります。
後高温に仕上げる事によって長時間温かいお酒を楽しむことができるからです。
45度くらいで仕上げると最初の1口目はものすごく美味しいけど、2口目はもう常温くらい冷めてる状況を回避したい狙いもあります。

さらに詳しいやり方やポイントについてはお店にお越しいただければお話しいたします。
是非ご来店をお待ちしております。

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