#26「聞き取れない語句」に出合ったときの対処法4つ
※こちらは以前、わたしが所属する中村昌弘さんの「Webライターラボ」にて発表させていただいたコラムを一部修正したものであり、下記の記事の編集体験談のようなものです。
はじめに
音声を文字に書き起こす「音声コンバーター」として仕事をしていると、たまに「聞き取れない語句」に出くわすことがあります。
今回は、そんな「聞き取れない語句」に出合ったときの対処法4つについてご紹介します。この方法を知っていれば、聞き取れない語句を究明するための時間のムダや、ミスをしてしまう危険性をより下げられるでしょう。
聞き取れない語句があったとき、わたしが取る方法は主に以下の4点です。
①1分悩んで分からなかったら、とりあえず先に進む
②前後の文脈から意味を推測する
③公式HPや本人SNSなどの一次情報に当たる
④どうしても分からなかったらクライアントに申し送りをする
順番にみていきましょう。
1|1分悩んで分からなかったら、先に進む
あるときわたしは、デイトラ経営者でプロライターでもある初芝賢さん(@hatushiba_ken)のstand.fmの配信を記事化していました。大学時代にステージマジックと弁論に打ち込まれた初芝さんは活舌がよく、音声としては非常に聞き取りやすい部類に入ると思います。
しかし、この放送の10分26秒ぐらいに、こんな発言が登場するのです。
「トウフリーライターのフジイさん」
おそらく、初芝さんについてある程度の知識をお持ちの方なら、すぐにピンとくるのではないでしょうか。
しかし、当時のわたしは恥ずかしながら「今、何て言った?」と思ってしまい、同時に脳内にこんな言葉が浮かんだんです。
1.「トークリーライター」のフジイさん
2. 「豆腐リーライター」のフジイさん
このように、不確かな音声を自分で勝手に脳内変換することは非常に危険です。なのでここはひとまず保留にして、先に進むことにしました。
2|前後の文脈から意味を推測する
その後、文章はこう続きます。
「彼は『究極のライターとは、ディレクターに手をかけさせないで一発納品できるライターだ』といったことを言っていて…。」
この一文から「フジイさん」は、おそらく編集者かディレクター的な存在である可能性が高い。しかも初芝さんが彼について詳しく説明していないところから考えると、それなりに近しい間柄ではないかと推測しました。
3|一次情報に当たってみる
次に、初芝さんがTwitterで見かけたということは、おそらくフォロワーさんの中に「フジイさん」がおられると予想。だったら「いいね」か「リツイート」をされていないだろうか。
さらにTwitterのfrom検索などで「ライター 手をかけない ディレクター」といった言葉をガンガン検索。その結果、該当ツイートと思われるものを発見できたのです。
さらにその「フジイさん」と初芝さんの関係を調べたところ、
「トウフリーって、東フリ、東京フリーランスか!!!」
と無事、不明語句を解明できたのでした。「豆腐リーライター」にしなくてよかったー。
4|どうしても分からなければ申し送りをする
今回はめでたく解明できましたが、どうしても分からないときもあるかもしれません。そんなときは、以下のように対処するとよいでしょう。
・ひとまずカタカナで表記
・言葉が不明瞭で聞き取れなければ、文字数の数だけ下線処理する
例)「ラ_ターラボ」
・最終的に不明なら、その言葉が登場した時間を表記して、申し送りをする
分からないからといって申し送りもなくそのまま放置したり、あるいは「豆腐リーライター」などと誤った語句を入れ込んでしれっと提出するのは絶対にやめましょう。
わたしの気づきは以上です。