#51 ほとりの野望
現在、子どもが絶賛春休み中ということで、何かにつけてはYouTube祭りになっている我が家です。最近は「ハヤトの野望」がおもしろいですねー。何かにつけては汚水を飲まされる住民たちが不憫ですが。
さて、現在、コンテンツコンバーターとして仕事をする中で、実に分かりやすく壁にぶち当たっております。
ある方の音声配信をメルマガの原稿にコンバートするという案件があるのですが、先日、提出した原稿にかなり直しが入ってしまいました。というより、後半はごっそりと別の内容に変更されていたんですね。
つまり、作者の方が出来上がった原稿をみて、このままの内容ではメルマガとしての訴求力が弱いと判断。御自身で内容を書き換えられたというわけです。
そもそも、こちらの音声配信をメルマガにコンバートする案件は、
・現在大変忙しくて、メルマガ用のコンテンツを作っている時間がない
・これまでずっとメルマガを継続して読み続けてくれている読者さんたちとの関係を維持していきたい
という状況下から生まれたものです。原稿を書くよりは音声配信のほうが時間がかかりませんから。
ということで、これまで音声→文章へのコンバージョンをさせていただいてきたのですが、さすがに音声で語っておられないことを、私が勝手に創作して書いてはいけないのではないか。そう思っていたわけですよ。
そんなおり、ふと思い出したのが、かつて会社員だったわたしの父のこと。子どものころに宿題の一環で、
「お父さんって、会社でなんの仕事をしているの?」
と聞いたとき、開口一番
「新聞を読んでいる」
と言われてとまどった記憶があるのですが、確か社内報を作ったり、会社の偉い人の代わりに文章を書く仕事だった気がします。それって、多分今でいうところの広報担当、あるいはゴーストライター的なポジションのはずです。
偉い人の代わりに文章を書こうと思ったら、その人が普段何を考えて、何を目指しているかを把握し、その人だったらどのように書くかを的確に把握しなくてはなりません。
さらにはその発信が社会的常識に即して、一つの会社のトップにふさわしいものであるかや、社会の情勢に合っているかなども考慮しなくてはいけないでしょう。
だから、おそらくそれは誰にでもできる仕事ではありません。
でも、もしできるようになれば、代替性の効きにくいポジションを勝ち取ることができる……かもしれないのです。
幸い、今はSNSなどで個人の発信がリアルタイムで把握できる時代です。それらを追い続け、顧客が今何を考えているかをつかみ、その人だったら何て言うかを考えぬき、的確に文章にまとめることができれば、コンテンツコンバーターとして、さらにはライターとしての大きな武器になるはずです。
もちろん、決してたやすいことではないでしょうが、それだけに挑戦してみる価値はあると思います。
以上、ほとりの野望でした。