悲しみは運命のカーテン

心は既に泣いていた。責め立てるずっと前から。
もう全然好きじゃないことが救いだった。
こうやってかなしむことは初めてじゃないからこそ、もう何度目だろうと目眩がした。
あなたが独りでいる訳なかった。

掛け金は0(誰かと賭けをしていた訳ではないけれど)で、はなから期待などしていなかった。
ただ救いようがないという事だけを確認したかった。
わたしの疑念は間違いなんかじゃなかったでしょう?

ものすごく長い悪夢の中で、それでもあまりにも幼くて助けが必要でそこにあなたがちょうどよく現れたから頼っていた。
悪夢だなんて思っていなかったのに、振り返ると悪夢そのもので笑えてしまう。

空っぽになってしまった。
過去でさえ肯定できない。できる訳がない。

自分自身の成長、自己実現。
残ったのはそんなもので、恋愛に関するきらびやかなものは全部土塊になった。

それでもいい。
これからいっぱい笑えばいい。
これから楽しい出逢いを受け入れていけばいい。


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