ロスト・イン・トランスレーション
スカーレット・ヨハンソンの儚くて綺麗な表情と色っぽさが印象的な映画は、こんな雨の朝に、一人で、久しぶりに涙が止まらなくなってどうしようもない気持ちで、寝巻きのまま朝食を食べながら観るのにふさわしい。
20歳の頃と変わったのは、飲み物が珈琲ではなく、お茶になったことくらい。
自分の感受性の強さにずっと苦しめられてきた。
大人になって、少しずつ鈍くなってきたことを喜びながら過ごしてきたけれど、こんな朝は昔みたいに泣いたって仕方ない。毎晩悪夢に苦しめられて、もう限界だった。お休みで良かった。
わたしが一番大切に想ってきたものは、他の人の管轄になったらしい。わたしは相談者ですらない。その才能も、わたしの為ではなく、他の誰かの為に。
悔しくて悔しくてどうしようもない。
本当は解っている。
大切に想える相手なんて、そう簡単に見つからないってことは。