ミックス作りました 楽曲の解説
(リンクが多いのでPCからの閲覧を推奨します)
はじめに
前回の記事でこんな事を言いました。
あれからひと月ほど経ちましたが、iTunesやCD棚にレコード箱を何度もひっくり返したりターンテーブルを回し続けたりした結果、なんとか形になったので公開します。
【動画】
【高音質ver (音のみ)】
やろうと思ったキッカケ
依頼させて頂いた作品を観ていくうちにインスピレーションを受けて、それを糧にして "歌詞の内容が依頼絵のキャラの事に通ずるものがあるな~ と思ってた曲" の演奏動画を撮ってみたところ過去にないくらい調子が良くて、もっと凝った事も出来そうな気がしたのがキッカケです。
「遊びでネットに載せるならこの程度でOK」程度のゆるい合格ラインで考えてても、普段なら「なんか納得いかんなぁ~」なんて言いつつ3テイク以上録るのがザラ (酷い時は10テイク録って全ボツ) ですが、この時は2テイクで「まぁOKかな」と思えたので自分でもビックリしました。難しくて過去に避けてた曲だったのもあって尚更…
そんな経緯での挑戦でしたが、絵を観た瞬間にすぐ浮かんだ楽曲や繋ぎもあれば、選曲すら難産だったものもちらほらありました。
選曲にあたって気にした事
自認している自分の数少ない特技の一つが "3曲/3ジャンルくらい好きな楽曲を教えて頂ければ、その人の好みそうなものを提示できる" といったもので、今まで毎回100点の選曲をしたとは言えずとも、大ハズしをしたこともないはずでした。
幸いなことにストーリーズで万年喪服さんが音楽の話を度々されてたのでヒントは得られていたんですが、選曲開始段階で掴んでいた "お好みのジャンル" は
VOCALOID
K-POP (Stray Kidsのお話をされてたりaespaのライブを観に行かれてた)
FutureBass (にハマってるという話のストーリーズにBrasstracksの曲の再生画面が添付されてた)
でした。
「いや、めちゃくちゃ難易度高いな!??!??」
正直、最初は何を選んだらいいか分からなさすぎてもうめちゃくちゃに悩みましたし、身の程を越えたことをしようとしてる気もしました。
ですが、提示されたものをいくつか聴いてみたところVOCALOIDの楽曲のジャンルが広かったり、aespaの楽曲にヒップホップ・R&B・トラップといったグルーヴを強く感じられる系統のものが多くて自分の好みにも噛み合ったり、万年喪服さんがアートディレクションを担当された いちろー さん (ex.東京カランコロン) の楽曲が3曲とも凄く良くて「ご自身が好きだと感じられてない楽曲に作品を提供するとは思えないし、こういうのも好みなのかな…?」等と考えさせられたりした結果
「恐らく自分と万年喪服さんの好み自体はめちゃくちゃに離れてるわけじゃなさそうだし、そもそもイラストに限らず芸術全体に対しての万年喪服さんの感度は自分よりも遥かに高いはずだから、自分と同じ曲を聴いたとしても得る情報が全然違う可能性が高い気がする…
ってことは逆に、歩み寄れる部分は努力しつつ自分の好み主体でセットリストを組んでも大丈夫なんじゃないか?」
と思えてきたので挑戦しました。
音楽絡みで、着手前からこんなに悩んだのは初めてでした…やる・やっぱやめる の結論出すだけでも数日かかったのほんと草
大まかな方針として決めたルールは
邦楽女性ボーカルでメロウな雰囲気があるものを中心に
それだけだと退屈な内容になるので多少はアッパーな曲も入れる
K-POPも数曲入れる
歌詞から "乙女心" "毒気" "翳り" などの、万年喪服さんの作品世界で重要な要素に通ずるものが感じられる曲
万年喪服さんといちろーさんのコラボ楽曲は絶対に3曲とも使う
1アーティストにつき1曲のみ (性格上、油断すると偏りまくるので)
で、以上を踏まえたうえでの選曲理由を分類すると主に4種類です。
イラスト先行
(万年喪服さんの作品を観て、楽曲が直接浮かんだパターン)歌詞先行
(歌詞から万年喪服さんの作品が浮かんだ or 作品に宛てがったパターン)明確に特定の作品と結びつくわけではないが、万年喪服さんの作品世界に通ずるものを感じた楽曲
万年喪服さんがアートディレクションを担当された楽曲
前置きが長くなってしまいましたが、どんな楽曲を万年喪服さんのどの作品と結び付けて選んだのかについて解説していきます。
多分、野暮なのでこういった事は自分から発信するものではない気もしますが、今回に関しては解説しないと "ただの雑多なミックス" になってしまうので…
楽曲の解説
Black Birds / ArtOfficial
2011年リリース
マイアミ出身の生音ヒップホップバンドの楽曲。
すいません、いきなりルール全部破りました…
もちろん理由なく選んだりふざけたりしたわけではなくて
万年喪服さんがディレクションを担当された3曲のどれかから始めようかと思ったけど安直すぎる気がした
出だしはムードを大事にしたいのでインストが欲しい
上記2点で悩みつつBrasstracksの楽曲を聴いてみた際に、即このバンドの事を思い出して「コレなら万年喪服さんにも気に入って頂けるかも…?」と思った
以上の理由でイントロ部分のみをSE的に使用しました。
今回はカットしたイントロ以降の曲展開やMVの映像もめちゃくちゃカッコいいので、お時間のある際にはぜひ皆さん一度観てみてください。
アンバランス feat.仮谷せいら / いちろー
2022年リリース
(万年喪服さんが携わられてる3曲に関しては、自分があんまり語るのは違う気がするので "普通の感想" に留めます)
アンバランスと後述の I Want Your Love で顕著なんですが、歌詞の韻の踏み方が非常に練られてて驚きました。(一度目は日本語だった部分を二度目は英語で踏んだりとか) それに伴ってメロディーも少し変わったり…
いちろーさんの作詞能力の凄さはもちろんとして、それに対応した3名のシンガーの歌唱技術の高さも素晴らしくて、普段音楽を聴いてる時とはまた違うポイントに関心を向かせてくれて、3曲とも自分の視野を広げてくれる作品でした。
あと、かつて自分の周りにいた人が仮谷せいらさんの事を結構話題に出してたのに今まで聴いてなかったのをかなり後悔しました。完全に機会損失…
Bad Boy (PREP remix) / Red Velvet
2021年リリース
歌詞先行
「あなたが私で狂っても、私はあなたで狂わない」
(と、この2人それぞれの作品)
今回使用した楽曲のなかでも、ダントツで奇妙な経緯で採用した楽曲。
「K-POP枠は3曲にしよう!」と決めて後述の Where are you?と Cherries Jubiles はすんなり決まった後「残り1曲はどうしよう…」とかなり悩んだ際に「ヴェイパーウェイヴの雰囲気があるって話題で、前にTLで見かけたK-POPのMVがカッコよかったよな…」と思い出して、改めて視聴して映像・曲調・歌詞の全てが気に入った。
あなたが私で狂っても~ の2人のイメージにハマる曲を入れたいとは思いつつもなかなか浮かぶ曲がなくて困った矢先に、訳詞を読んだらピッタリとハマった。 上で挙げた部分の他にも作品を想起させてくれるフレーズが沢山あったので皆読んでほしい。
(2人が相手にしてる層の年齢はBoyじゃない気もしたし、原曲のMVも観て考察も読んだから、タイトル自体が字面のイメージ以上にもっと意味深な言葉なのも分かってるけどツッコまんといてくれ)「なんか今まで目にしてる情報で忘れてる事がある気がするんだよな…」と思って、最初に万年喪服さんの作品を観た書籍を読み直したら、巻末のプロフィール欄の "影響を受けた作家・作品・カルチャー" という項でRed VelvetのPsychoのMVを挙げられてた。
等の経緯を踏まえて今回のミックスに入れました。
自分が気に留めてたものと、万年喪服さんのお好きなアーティストが重なった事が嬉しかったです。
Bayblues / Especia
2014年リリース
イラスト先行
「あなたの体温みたいな季節が来たのに、わたしに春は来ないらしい。」
大阪・堀江発のガールズグループの楽曲。
作品を観てすぐに曲が頭に浮かんで
あたりのフレーズが結びつきました。
ほろ苦いあなたの香り=煙草やその吸い殻の匂い。
香りでモノや人を思い出すこともあると思うと同時に、作品内でベッド横にある吸い殻は乙女の物でなくて、かつていた恋人が残した物とも捉えられるような気がしました。恋人の影を感じて、捨てられなくていつまでも残ってる的な… (右上のゴミ袋やテーブル下のショッパーも)
歌詞の内容は心象世界の話な気もしてます。
空っぽの部屋=空っぽの心 ほろ苦いあなたの香り=心の傷の部分
リリース当時20代前半のメンバーが中心のガールズグループ (って言ってるけど実質は限りなくアイドルに近い) にコレを歌わせてたのは今考えると尖りすぎてる
揺れる想い (Rain and Sunshine) / 広田恵
1990年リリース
歌詞先行
「夢の中まで邪魔しに来ないで。認めたくないの、深層心理で本当はあなたを思ってること。」
特に2番Aメロの歌詞は、瞳で捉えたものだけの話じゃなくて、まぶたを閉じた向こうにある世界のことだったり、あるいはもっと概念的なもの (立場とか状況とか) だったり、いろんな意味合いがある気がしたのでこの曲を選びました。
あとは、一般的には雨が陰鬱、日差しが陽気といったイメージがあるのに対して真逆に扱う歌詞に、万年喪服さんの作品世界全体に通ずるものを少し感じたり…
このイラストは「色彩・衣装・背景の華やかさ」と「乙女の表情やテーマそのものの寂しさ」の振れ幅やバランスが特に優れている作品だと個人的に思ってて、そういったギャップに付いていけるテーマを持った曲として思い浮かんだ楽曲でした。
Do It Right (feat. RYOKO) / いちろー
2022年リリース
入れるポイントや繋ぎ方に結構戸惑った曲。一発目に入れようかなと思ってやめたり…
MVのアニメが凄く秀逸で、スマホの着信や目の動きで世界観が広がりました。視線は窓の外を向いてるのにガラスに映る顔はこちらを向いてるのが印象的。
歌詞に対してのメロディーの歌割やRyokoさんの解釈 (フレーズに対しての歌唱法や節のこと) が独特で、歌詞を読みながら聴くのが気持ちいい曲だと思います。
Lovergirl In Summer / LUV 2 SHY
1997年リリース
イラスト先行
「あなたの熱で、私の季節を潤して」
「あたしの夏はまだ、満たされてない」
(上記二つはどちらも同じ作品で、恐らく前者が正式タイトル?)
m.c.A・Tプロデュースの女性ユニットの楽曲。GUHROOVYによるハードコアリミックスが有名ですが今回は原曲を使いました
夏がテーマの曲は無数にありますし、今回の曲の中ではサウンドがハードめなのもあって少し迷いましたが、メインボーカル自体はメロウに感じたうえ歌詞のイメージも一番ハマったので採用しました。
途中のラップパートだけがイメージとは合わない気がして、カットしてアウトロに繋ごうかと思いましたが今回はエコーで切りました。
"関係性の進展の歩調を恋人に合わせる・時にはリードする面" もあれば "委ねたい気持ちが表れる面" もあって、その不敵な部分に乙女心を感じて、万年喪服さんの作品に通ずる部分があるように思いました。
「好きだって言われたがるのに、自分が相手に伝えるのはちょっと恥じらいがある」的な、複雑な愛情も歌詞から見えたりとか… そういうのも乙女心の一つではないかなと思ってます。
このイラストは万年喪服さんの作品の中では "陽の面" が比較的強く表れてる作品だと思ったので、聴いた皆さんの頭の中に "ちょっとした駆け引きも通して、いろんな気持ちが満たされるような楽しい夏の恋愛" が楽曲から思い浮かべば幸いです。まるで自分が作曲したような口ぶりでアレだけど
キャッチー / pizzicato five
1992年リリース
少しハウスっぽいノリの曲。
10代後半の頃に渋谷系全般にハマってピチカートファイヴもよく聴いてたんですが、先日 94年のライブ映像 を久々に観返していた際に
・ファッションショーを模したステージ
・1ライブ中に何着も登場するハイセンスな衣装やウィッグ
・モデルやサポートメンバーに囲まれて歌う野宮真紀さんの姿
等を見つめなおして「この華やかさは、万年喪服さんの作品の世界観と相性がいいかも…?」と思えてきて、このグループの楽曲を1曲使おうという方針を決めました。
曲が長い (7分以上ある) うえ、歌詞がそぐわないように感じる箇所もあったのでミックス前に数ヵ所カットしました。
歌詞に "スマートな恋" "新しい恋人" というフレーズがある曲を、バレンタインというテーマ、誰のことも愛していない女性、夜の世界で働く女性 (この設定は録音後に知りました) をテーマにした作品に対して使うのはハマりきってないような気もして少し悩みましたが "色恋営業" って言葉も世の中にはあるのでセーフ…? 夜職なのが分かったことで結果的にハマったような気もしてます。
上手にお店で遊ぶのもある意味で "スマートな恋" かもしれません。
(余談:この曲はバージョン違いが沢山あるんですが、個人的に1番好きなのは インスタントリプレイ収録のライブ版 です。小西さんが "キャッチーなもの" を読み上げてくのがたまらない…)
Where are you? / CLC
2017年リリース
イラスト先行
「私の醜さも、あの人は愛してくれるかしら。」
韓国のアイドルグループの楽曲。シンセのサウンドやフレーズに80年代あたりのAORの雰囲気があって、リリース当時からずっと気に入ってる1曲です。下手したらK-POPで1番好きな曲かもしれません。
イラストというよりかは作品タイトルから浮かんだ曲でした。
そばかすという形で "イラストとして描写出来る醜さ" も作品内に含まれていますが、"私の醜さ" という言葉はもっと内面的な部分 (独占欲や "重い" と言われるような相手の事を想いすぎるが故の感情) を指してるような気もして、この曲を選びました。
少し話が逸れますが、インスタのコメント欄にあった「相手方がこの人の醜さもちゃんと向き合って好きになってくれるといいですね」という言葉が凄く印象深くて、それも心に刺さってたりします。
WANNA DANCE! / HALLCA
2019年リリース
イラスト先行
「アンバランスのジャケット、MVのイラスト」
ド直球選曲。
タイトルからして安直な発想かもしれませんし、誰かの音楽のために描いた作品から違う楽曲を思い浮かべるのもおかしいかもしれませんが、初めてイラストを観た瞬間に浮かんだ曲はコレでした。なので、今回1番最初に採用を決めた曲でもあります。(初見時は "初めてあの曲聴いた時に思い浮かんでた光景がほぼこんな感じなんだけど!?" とかなりビックリしました…)
とにかくドラムとベースの太さが気持ちよくて、その上に載る綺麗なボーカルがまさにダンスのようで聞き入ってしまう1曲。
Cherries Jubiles / YUKIKA
2019年リリース
万年喪服さんの作品世界に通ずるものを感じた楽曲 (特定の作品はなし)
韓国在住の日本人歌手の楽曲。
元々ジュニアモデルや声優として日本国内で活動してて、休止後に韓国へ移住して活動を再開したとかなんとか…アイマスの韓国版実写ドラマに出ててビビった
歌唱や曲自体はメロウなのとは裏腹に、内容は純粋なラブソングで乙女心全開な1曲。
乙女心の面の他にも "紫色に染まる" というフレーズが度々出てくるところで、万年喪服さんの作品の色彩を思い浮かべたりしてました。
(それぞれの作品のテーマとは全然違いますが「スペース・コロニーでまた会いましょう。」の風景が浮かんだり…)
次曲の モノクローム への橋渡しになる曲が欲しかったのも採用理由の1つです。
モノクローム / 具島直子
1996年リリース
「メロウな曲を増やしたいな~」と考えた時に思い浮かんで、改めて歌詞を読んだところ、作品へのイメージとハマる部分があったので即採用しました。歌詞内で季節の描写はなくとも、ギターの音色や中間部の叙情的なピアノソロから秋の風景も少し思い浮かんだり…
昨年の春頃に後輩のドラマーに教えてもらって知った曲なんですが、その後の秋に会って一緒に食事した際に "お互いの好きなイラストレーターの薦め合い" が始まって、万年喪服さんの作品を推したところ「めちゃめちゃいいですね!今すぐフォローします!」なんて言ってくれた (うえに実際に今もフォローしてくれてる) ので、この選曲は一種の恩返しや "これからもお互いアンテナを張っていきたいね" 的な気持ちの面もあったりします。
これ読まれたら恥ずかしっ!
ファッシネイション / 岡本舞子
1986年リリース
イラスト先行
「ずるいね」
元の歌詞自体は素直に "甘い雰囲気で事が進む様" を描写してるとは思いますが、"ずるいね" というタイトルから「都合の悪い事を恋人のキスでごまかされてしまう」的なイメージが (乙女視点で) 想起されて、その状態で改めて歌詞を読み直すと「"都合の悪い事からは目を背けてあげるから、今このひと時は自分に対して甘い態度を演じていてほしい" という想い」の歌詞にも見えてきて不思議でした。
「ふたり 恋はファッシネイション」と綴られてるのもあって、歌詞への解釈や "作詞者の意図を読む"という点では間違ってる気しかしませんが、浮かんだものはしょうがないという事で…!
素敵なルネッサンス / 平松愛理
1990年リリース
イラスト先行
「自分がskebで依頼した作品」
この曲のテーマは「学生の頃にはすれ違ってしまった2人が、年月を経たパーティー (同窓会?) で再会して心を通じ合わせる」といった内容で、なので歌詞のこのポイントで云々… というよりはもっと大きな概念で選んだ感じです。
万年喪服さんが描いてくださった鏡さんが公式絵以上に大人っぽい仕上がりに見えたことや「どんな状況でならこのドレスやジュエリーを身に付けるか?」と考えていった結果、上記のようなパーティーが一例として浮かんだのもあって今回はこの曲を宛てがいました。
ただ、この作品が他の作品と決定的に違うのは「描かれてるのが自分のよく知ってる人」という点で、それに伴って解釈の規模も他の作品より頭一つ抜けてきて沢山の楽曲が浮かんでしまい収集が付かなくなってる面もあるので、この選曲に関しては「あくまで "今回着目した点に関して合う曲はこれ" と考えている」という点を考慮して頂けるとありがたいです。
なんなら明日にだってまた解釈が変わって、合うと思う曲も変わる可能性も高いです。
余談:録音後にピチカートの キャットウォーク を掘り当てて「この曲でもよかったかもな…」なんて少し後悔してたら "恐らく村上と鏡さんの両者を誰よりも知り尽くしてるフォロワーさん" からも (依頼絵を想起したうえで) 同じ曲を薦められて震えました。重みが増して100点に近くなってしまったので次回またミックスを作る事があれば使うかもしれません。
歌詞に出てくる服装が全部浮かぶし "黒のソワレ" のシンクロ率が高すぎる…
I Want Your Love (feat. MAINAMIND) / いちろー
2022年リリース
万年喪服さんといちろーさんのコラボ楽曲の中で1番好きな曲。
インスタに作品を投稿された際に万年喪服さん自身が述べてた「とにかくポップで思わずスキップしたくなるようなかわいい曲」という言葉が非常に的確に思えて印象深かったです。
全編通してMAINAMINDさんの高域音やギターのカッティングの気持ちよさで、聴く度に自分も心が弾みます。何度も出てくる "あぁジーザス" のフレーズも印象が強くてそこも気に入ったポイントのひとつです。
ディスコティークに連れてって (Single Version) / 星野みちる
2016年リリース
(シングル版の音源はyoutubeにありませんでした🤷♂️)
イラスト先行
「Our Faves 用イラストの別バージョン」
最後の1曲
星野みちるさんも含め多くのアーティストがカバーしてる和モノディスコクラシックの名曲 "東京ディスコナイト" と迷いましたが、最後の曲で急にモータウンビートになるのは唐突だと思った事や、8ビート/ディスコビート系の楽曲の方がイラストの雰囲気と合う気がしたのが半分と「ミラーボールに惑わされたけどコレって博多阪急の入り口じゃない?それに "東京" を冠した曲を使うのはなんか違うよな…」と気付いてしまったのが半分で、今回はこちらの楽曲に。
デザインが同一の梅田阪急に去年行ってたおかげで気付けて本当によかったですし、自分の足でいろいろ見て回る事の重要性も再認識しました。
全体の構成を考えた時に "最後に使う曲は音・歌詞の内容ともに少しの翳りも存在させつつ基本的にはハッピーに終わりたい" という気持ちが芽生えたので「この曲にしてよかったな…」「この曲の事を認知しててよかった…」と作業中に何度か思わされました。
(実質)1曲目の アンバランス を歌唱されてた仮谷せいらさんと一緒によくライブをされてたアーティストでもあるので、そういった関連性をミックスの最初と最後に盛り込む事が出来たのも嬉しく感じてます。「マニア相手への "してやったり感"」の方が適切かも
あとがき
作業を終えた感想
セットリスト作成
(万年喪服さんの作品に対して自分が抱いたイメージと合わせつつ "音楽的な全体の構成" も整うようにしなきゃいけませんし "万年喪服さんの事を知らずに聴いても楽しめるミックスにする事" も念頭に置いてました)録音後のDAWで行った、音源の再編集
動画撮影と編集
(VHSやミニDVの雰囲気を目指したのでそう見えてたら嬉しいです)このnoteの編集
正直かなり頑張りました。
ある程度付き合いのある方は、自分があまりこういった発言をする方ではないのをご存じかと思いますが、そこから察して頂ければと思います…
過去に音楽関係で 大変だった/頑張った 記憶はいくつかありますが、そのどれよりも神経を使って丁寧にやった自負があって、そうした理由は "好きなものにすら全力で立ち向かえないなら全部が嘘になってしまうし、どんなに大変でもそうしたいと思ったから" です。
特に動画は、普段の演奏動画なら適当に音源を合わせてパパッと作りますが、今回は他の動画とは明確な差を付けたかったので少し手間をかけてみました。技術的には大した事してないのでそうでもしないと画にならないってのもある
過去にミックステープを作ろうとした際に「自分の趣味がとっちらかりすぎてて、まとまりのある作品が作れない」という問題に直面して投げた経験があったりするので、今回の製作はかなり自分の糧になったと思います。
"万年喪服さんの作品に合うと思える曲" という縛りが、自分には凄くいい方向に作用した気がしてますし、初めて作った長尺のミックスがコレになって良かったと心から思ってます。
万年喪服さんの作品のおかげでとてもいい経験が出来ました。ありがとうございました。
いろいろと初めての事が多かったのもあって、今回のMIXに関しては基本的に人の助けは借りないつもりで作業をしてましたが、選曲にちらほら "友人やSNSで繋がってる人たちが教えてくださった曲" が含まれてる事に途中で気付いて、いろんな人に支えられてきたからこそ出来た作品である事も再認識しました。
このMIX関連の事では足を向けて寝られない方が複数名います。
本当にいつもお世話になってます。ありがとうございました。次回以降は合わせられそうな曲とか直接聞くと思うんで助けてください🤭
おまけ:採用を見送った曲
(どの作品に宛てがおうとしたかはあえて書かないので、興味のある方は想像してみてください)
消息 / 竹内まりや
音が全体の構成から浮いてしまったのと、採用した楽曲の方がより作品とマッチしてしまった。
電話しないで / 木村恵子
"これは間違い電話 他のコにダイヤルしてね" のフレーズに万年喪服さんの作品のタイトルのような雰囲気や乙女心を感じたし、何より自分が凄く好きな曲なので使いたかったけど作品と上手く合わせて考えられなかった。
そのうち、この絵とイメージが合う万年喪服さんの作品が生まれてきそうな予感もしてる。
あなたのいない休日 / 平松愛理
平松かぶりと、作品に対して歌詞が絶妙にズレてる気がした。
素敵なルネッサンスから繋ぎやすいんだけど、そういう事するのは完全に自分の趣味で作るミックスでやるべきだなと思ったし、キラキラしたサウンドを2曲続けるとそこまでの空気感から変わりすぎてる気もした。
One and Only / LOONA (というかLOONAの楽曲全般)
サウンドが思いのほか派手で浮くか、歌詞を上手く合わせて考えられないかが続いて折れた。
LOONA自体は好きなので解釈がヘタクソな自分の問題の可能性も高いし、今後またミックスを作る機会があればその時は何か使いたい。