1度貼られたレッテルは一生剥がれない
「気持ち悪い」というレッテル
どこから腐ったのかは分からないけど、多分高校生ぐらいの時かな。
断れない性格で、
「相手が望む事をできるだけ応えないと」
って思って、
その相手に優先順位も付けられない性格だった。
誰にも嫌われたくなかったのだ。
大切な人はもちろん、
見ず知らずの誰かに嫌われるのも、
影で何か言われるんじゃないかと思うと
怖くて放っておけなかった。
あっちこっち言うことを聞いて、
そうするとどこかで矛盾が生まれてきて、
どっちも叶えることが不可能なことが出てくる。
恋愛関係が多かったな。
付き合ってくれている彼氏に
「あいつの言うことは聞くな」
「なんで俺の事を優先してくれないの」
そう言われてしまって。
いつも天秤にかけて、
目に見えて辛そうにしている
「あいつ」を優先して願いを聞いて。
結局何度もそうしてるうちに
「浮気者」
というレッテルが周りから貼られてしまい、
その当時の彼氏とも別れてしまった。
別れてからも、私のこの性格は直らなかった。
その結果、
「男たらし」
「ヤリ○ン」
「気持ち悪い女」
そういった強いレッテルが
何度も何度も上から貼られていって、
気づけばそっとやちょっとの事では剥がれることのない汚い人間になっていた。
私の今までの過去を知ってくれた上で、
付き合ってくれた彼がいる。
過去を知った上で、
それでも好きだと言ってくれた。
そんな彼とずっといたかったが、
少しだけ別の事で、私自身に問題があった。
お金が無いことの恐怖
それは親絡みのもので、
私の考え方を大きく変えてしまったもの。
私の父は昔から金遣いが荒く、
何度も借金をしたり、
新しい事を初めて失敗したりして、
生活が困難になることがあった。
その金遣いの荒さは私にも手が伸びてきて、
20を過ぎた頃には、
私の名義で何百万も勝手に借金をされていた。
父は狂っていたから、
私の名義で勝手に借りた事に対して怒っても
「俺の口座で払うんだからお前は関係ないだろ」
「お前は名前だけ貸してくれればいいから」
って、悪気1つも感じていなかった。
しかし、父は借金を返さなかった。
毎月何枚も何枚も、私宛に届く催促状。
時には私の給料から借金を返すこともあった。
手取り15万、家賃5万の一人暮らし。
そこから毎月数万円が父の借金で
消えていくのは辛かった。
服もケチった。
朝昼抜いて、夜はご飯とおかず1品だけ。
稼がなかったら死ぬかもしれないって
色んな副業を片っ端から試した。
ライター、ブロガー、ハンドメイド、ライバー
試行錯誤で頑張ったけど、全然稼げなくて。
本業合わせて4つくらい仕事掛け持ちで
してたんじゃないかな。
でも、やっぱりそれでも不安だった。
だから水商売にも手を出した。
デリヘルとか、キャバ嬢とか、
実際対面して触られるのは抵抗があって。
チャットレディとか動画販売とかで
食いつないでいた。
不幸中の幸いか、
顔(目元)と体型は評判がよかった。
すぐにサイト上のランキングで上位を獲得し、
サイトの公式直々にメッセージがあり、
特別案件を依頼してくれる時もあった。
数ヶ月だけやって、
借金も少しずつ落ち着いてきた頃には辞めて、
もう1年以上は手をつけてない。
話は戻すが、
私にはこんな過去をわかった上で
付き合ってくれた彼がいる。
お金もそこそこ稼いでいて、
特に不自由な暮らしもしていなくて幸せだった。
なのに、
「車が壊れて100万くらいいるかもしれない」
「結婚するのにお金貯めないとね」
「子供がいつかできたらいいね」
なんて話しているうちに、
また私の中で不安がよぎった。
そしてまた、不自由でもないのに勝手に
稼がないと
と思い込んでしまった。
まだ余裕があるからライター?ブログ…?
でも早く結婚したいし、
結婚前に子供が出来たら、
育てられる?お金大丈夫?
なんて思って。
気づいたらアダルトの副業を調べてしまっていた。
しっかりとノートにメモして、まとめて。
ただたくさんお金を稼がないとって。
まだやるか分からないけど、
アフィリエイトに事前に登録して。
写真も試しに撮ってみて。
そこまでやったけど、
結局彼への罪悪感が芽生えた。
きっと悲しむだろう。
だから結局写真もすぐに消して、
別の稼ぐ方法を調べた。
バレて、終わる
それから1週間後。
仕事に行く前の朝、
彼が冗談で浮気のチェックだといって、
私のスマホを漁っていた。
浮気なんてしてないから、
LINEもInstagramも平気で見せれた私は
そのまま彼の様子をみていた。
すると彼の様子が変わって、
これは何?と
私が消した身体の写真を見せてきた。
iPhoneだから、2回消さないと
完全に消えないし意味なかったんだよね。
青ざめて、スマホを取り上げて。
でももう手遅れなわけで。
私の過去を知っているからこそ、
「誰に送ったの?それ」
「送ってない、見せてもない」
「嘘ばかりじゃん、そんなに自分の身体見られたいの」
「違う、本当に」
「もういい」
何言ったって、過去のせいで信じて貰えない。
どれだけ否定したって、
私の過去が信用を全てなくさせたのだから。
彼はショックを受けて、
私が仕事から帰ってきた時には
腕が傷だらけだった。
文房具入れには血がついたカッターが入っていた。
ああ、何年もずっとやめていたのに。
私の信用のなさが彼を傷つけて
何年もやめていた自傷行為を再発させてしまった。
次の朝、また仕事に行くため
朝起きてリビングへ行くと、
次は見開いたノートが置かれていた。
私が副業についてメモしていたノート。
丁寧にそこページが開かれていた。
「人のノート、勝手に見るなよ」
そうやって、1人でボソッと
文句を言う事しか出来なかった。
私はLINEを開いて、彼に「ごめんね」と送った。
そしたら批判の嵐だ。
「全部嘘なんだろ」
「もうどうでもいい」
「俺の事裏切るの楽しい?」
「俺いなかったら好きなだけ身体見せれるんじゃない」
もう私も言い訳しても無駄だって分かって
ただ、ごめんなさいと送ることしか出来なかった。
そして挙句の果てに、
「気持ち悪い」
って。
私は何度この言葉を聞くのだろう。
それも、最愛の人から。
もう涙すら出なかった。
もう今日で消えようかな
あと数時間、とりあえず仕事を頑張ろう。
昔からこびりついてしまったレッテルは、
この先も一生剥がれない。
奥にどんな理由があったって
第三者からすれば分からないし
分かろうとしない。
つまり詰みなのだ。
どうか、このnoteを読んでいるあなたはそんなことがありませんように。
自分自身に辛いレッテルを背負わず生きていますように。