Weltanschauung(前編)

「世界観のあるホテル」って最近よく聞きませんか?あ、そう、聞きませんか。私はよく聞きます。とりあえず「世界観」をググってみると、wikipediaが出てくるので張り付けておきます。

ここの最初に書かれている通り、大きく意味、用法は二つに分かれます。

世界を全体として意味づける見方・考え方のことである。人生観より広い範囲を包含する。単なる知的な理解にとどまらず、より情意的な評価を含むものである。情意的な面、主体的な契機が重要視される。
②マンガ・アニメ・ゲームなどフィクション作品の舞台となる世界の設定

①は分かり易い例として、キリスト教の世界では神は一人だけど、日本では八百万の神というように神がたくさんいたりする。また、キリスト教の世界では一夫一婦制だけど、イスラム教の世界ではアラーの神が一人だけというのはキリスト教に通じるものがあるけど、一夫四妻まで認められている点は異なっている。具体的な結婚制度は「設定」ではあるんだけど、その背景にその宗教が世界をどう見るかという見方があって、それに則って制度が作られている。その宗教が現実にある世界をどう見るかという話(お、まさにリアル世界観w)で、フィクションの世界がどう設定されているか、という議論とは、そもそも対象が異なる。対象が現実の世界か(①)、それともフィクションの世界か(②)、という点において。

では、ホテルの世界観の話に戻ると、これはホテルという建物の中をフィクションの世界に見立てて、どういった設定がなされているかという議論が主流だろう。例えば、こちら。

こちらのnoteでも、

私たちのホテルはいずれも、価格の安さや設備・立地の良さで選んでもらうためのホテルではなく、この空間の醸し出す世界観というか物語性の中に没入したいと思ってくださる方に指名買いしていただくためのホテルづくりを行なっています

ちなみに、これを語っているL&G Global Business代表は公式HPのプロフィールで、下記のように書いているので、おそらく間違いないんだろう。

得意なこと
新規事業開発、世界観設計

というわけで、現実世界をどう見るか、という革命的な発想が求められるわけではないことが分かり一安心だ。ゲーム的な世界の構築が求められるだけで、それにはきっとこういった本が役に立つのだろう(途中だけど、なかなか面白いけど、ちと高いので、必読とは言い難い)。

さて、では、なぜホテルに世界観が求められるのか?(後編へつづく)


サポート→ホテルで使う→note→サポートというサイクルが回ると素敵ですね。