![見出し画像](https://assets.st-note.com/production/uploads/images/119858747/rectangle_large_type_2_4dc6d504d450afc519348ebaa3029d2a.jpeg?width=1200)
日系海外進出ホテル その3 プリンスホテルズ
海外に進出する日系ホテルチェーンの進出状況を紹介していきます。掲載内容は基本的に各チェーンホテルのホームページやリリース情報をもとに解説していきますが、一部の情報は筆者の主観も含まれます。原則、海外展開ホテルの状況に特化していきますが、ホテルの成り立ちなどチェーンの概略情報も適宜加えております。
本日は「プリンス・ホテルズ」についてです
国内リゾート開発の雄
プリンスホテルといえば、母体である西武グループの資金力を活かし、バブル期に積極的なリゾート展開を図り、総合レジャー施設の開発を中心に多店舗展開を進めた日本を代表するホテルチェーンの一つです。出店数について当時のような勢いはありませんが、依然として、国内の主要都市、リゾートを中心に約50店舗を運営しているチェーンホテルです。スキーリゾートといえばプリンスというくらいの知名度がありましたから、スキーをやる方でプリンスを使ったことがないかたも少ないのではないかと思うくらいです。
プリンスホテルの海外展開
さて、プリンスホテルの海外展開を語るにおいては、旧来の流れを組むいわゆる「プリンス」ブランドでの海外展開ホテルと、後述の海外運営子会社を通じての運営に分類されます。従来型の海外展開は、国内同様に、ハワイやグアムなどの日本人に人気のリゾート地開発の一環として設立したホテルが中心でしたが、バブル崩壊や西武グループの再編などの流れを受け、現在、プリンスを冠したホテルとしては、「プリンスワイキキ(米国)」、「プリンス松花湖(中国)」 「ナイスプリンス嘉義(台湾)」などの限定的な展開といえます。
海外運営会社の取得による海外ホテル展開
一方、2017年に取得したオーストラリアのホテル運営会社(原則として、所有経営を分離したマネジメントコントタクト中心)を通じた展開については、「パークレジス」、「レジャーイン」を主要ブランドとして約30店舗を海外展開しています。この数を含めれば、日系の海外進出としては最大級となりますが、両ブランドともに、必ずしも日系を唄った、もしくは日系マーケットを狙ったブランド展開とは言い難いので、この判断は微妙なところです。以下、同社取得時の記事を参考まで貼付します。
プリンス・アカトキという存在
興味深いのが、当該海外運営会社を通じて展開される「ザ・プリンス・アカトキ」の存在です。プリンスブランドの最高級格付けの位置づけで、現在はロンドン一店舗のみですが、バンコクにも進出が決定しており、開業が待たれます。日系ホテルとしての特徴を最大限に活かした客室インテリアなどを売りにしているようですが、外資系運営会社の目線も加えながら展開していくためユニークな側面も見られるかもしれません。同じく海外展開において高級路線でいく「星のや」や「オークラ」に肩を並べる存在になっていくかもしれませんね。注目です。
今日はこのあたりで