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ビートルズについて

 大学生になったばかりのころ、バンドがやりたくて、軽音サークルの新歓コンパに参加していた。そこで好きなバンドを聞かれると、決まって俺は「ビートルズです」と答えるようにしていた。

 今思えば、「ビートルズが好き」と言ってりゃ通ぶれると思っていた節があった。

 当時の俺は、ビートルズ好きを自認するには浅すぎる知識だったと思う。なぜなら、『ヘイ・ジュード』や『レット・イット・ビー』みたいな、誰でも知ってる曲くらいしかまともに聴いてなかったからだ。

 ビートルズが心底いいなと思えるようになったのは、30代半ばになった最近になってからだ。ビートルズの革新性というか、偉大さというか、そういうものが少し理解できるようになった気がする。それには2つのことが影響している。

 1つ目は、YouTuberの『みのミュージック』の影響だ。この人の解説は分かりやすい。ビートルズに限らず、言及されてるミュージシャンは「聞いてみよう」と思わされる。みのさんの解説のおかげで、俺の鈍い感性では素通りしてきたビートルズの魅力に気づくことができた。ビートルズを聴くことが格段に面白くなった。

 2つ目は、ビートルズのエンジニアを務めていたジェフ・エメリックが書いた『ザ・ビートルズ・サウンド 最後の真実』という本を読んだことだ。ビートルズの革新性がレコーディングの面からよく分かるし、当時のメンバーやジョージ・マーティンを筆頭とした周辺人物の状況もよく伝わってくる。これを読んでから聴くと、なんだかサウンドがより近しく感じられる気がした。

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 まだまだアンソロジーとかの聴けてない音源もたくさんあるが、今後の楽しみとして地道に聴いていきたいと思う。




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