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シュリーマン『古代への情熱』について
表題の本を読んだ。何か情熱的な本を読みたかったからだ。
シュリーマンは、ほとんど狂人だと思う。子どもの時に聞かされた、トロイ戦争の昔話を本当にあったことであると信じ、猛勉強して何ヶ国語もの語学を習得し、商売での成功で得た富を投じて発掘作業に没頭し、見事に発見する。日本でいえば、桃太郎の話を本当だと信じ、鬼ヶ島を発掘するようなもんか。
しかし、自分の信じる夢に向かって突き進む姿は、現代を生きる自分たちにも参考になるところがあるのではと感じた。とくに幸福に対する価値観が多様化している現代において、少し狂信的で空想的な面が強いとはいえ、このような生き方ができるのはいいことじゃないかと思う。
一方、シュリーマンの発掘作業に関する記述を読んでいて、自分の目当てとしないものが発掘されても結構ぶっ壊して掘り進めている印象を受けた。これに関しては賛否両論があり、シュリーマンの発掘行為を破壊とか盗みとかとする評価もあるそうだ。
自分の夢を追求するのは結構だが、他人に迷惑をかけるのはできれば避けたいなと思った。例えば、家族とか仕事に影響しない範囲にするとか。
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