ほっちのロッヂが佐久大学に出張授業!「感じてもらう」授業で気付いた3つの大事なこと(感じ手 まる)
こんにちは!ほっちのロッヂで「感じ手」(ほっちのロッヂを「感じたい」「伝えたい」」人の総称)として滞在していた”まる”です。
今回はほっちのロッヂを支える3人のメンバ(エミリーさん、ゆっきーさん、あやかさん)が佐久大学で行った出張授業について、教室の後ろからの景色をお届けしていきたいと思います。
授業の内容~90分の進め方
佐久大学先生の挨拶と講師の自己紹介の後、介護実習を終えたばかりの学生たちに2つの質問が投げかけられました。1つは「これまでの実習を振り返って感じた想い・感情」。なかなか思いつかない人は「感情の輪」というモデルを使って感情を書き出してもらいます。
続く質問は「在宅医療についてのイメージ」。それぞれをグループ内でシェアした後、「ほっちのロッヂって何をしているところ?」と話の展開が進みました。
その後3枚の写真が配られ、目玉の「鑑賞ワークショップ」へ!去年、ほっちのロッヂで写真家の清水朝子さんが撮影した作品を見ながら、写真に映る人がどんな人なのか、どんな場面で撮られたものか…などを考えていくグループワークです。
例えばこの写真。どんなストーリーを予想しますか?
学生も先生もみんなでワイワイしながら、何の場面か、誰がどのような発言をしているかを予想し合っていました。
ちなみに対象となっていた写真のシーンの答えは・・・「今日も大仕事を終わらせた自分を褒めてほしいゆうさんと、拍手するなおさん」でした!どんな場面やねん!(笑)
グループワークの後は「コミュニケーションをするとき、どんな環境・人・視点を大事にしたいですか?」と問いかけるワークシートに、学生それぞれが感想を記入。残りの時間で「感情の輪」についてや「ほっちのロッヂとソーシャルワーカー」についての話をして、場はおしまいとなりました。
授業から感じたこと
授業内容は私も知らなかったので、学生と同じ目線で授業を受けることになったのですが、全体的に活気に満ち、先生を含めたみんなが楽しそうにお互いの思うままを話し合っている印象を受けました。後ろで見ている私も楽しく居ることができ、最後まで体を乗り出して授業を聞いていました。
チーム医療が進む昨今、医者が全てリードするのは難しいです。時には自分が司会のような場を回すポジションに立ったり、アイデアを次々と発表するアイデアマンになったり、意見をまとめる書記のような役割を持ったり。グループにいる人が誰でも「今自分に何ができるのか」を常に考えて行動できるようになる、それが自然に身についている学生さんたちを見ながら「スッゲェなぁ」と驚嘆です。
そして、目玉の「鑑賞ワークショップ」!
事前に作品をキャンパス内に飾っておくことで学生さんが知らず知らずのうちに意識するようになり、関心を持ちやすくなっていました。全く知らないものより、ちょっとでも自分に関係するものの方が頭に入ってきやすいので、すごく良いやり方だなぁと思いました。
また、写真を見てみんなのイメージを共有するというやり方により、画一的な答えがなく他の人に伝えるのがなかなか難しいことも、自分の考えや思いを軸にしながら自分の日頃の視点までシェアされるので、お互いをより詳しく知る良いきっかけになったんじゃないでしょうか。
何より文字だけの授業よりも、写真の方が見ていて飽きません!実際に、写真の場面解説をする際には学生全員が前を向いて聞き耳を立てていました!
とはいえ自由過ぎるテーマは混乱を招きます。写真のすごいところは、背景に意味がきちんとあることですね!枠組みが決まっているので、想像が飛躍しすぎていても、自分と他の人の考えのギャップを楽しむことができます。(同時に、さりげなくロッヂの雰囲気も伝えることができます!)
いつもメンバが言っている「制度よりも、どう感じるか、どう暮らしたいかを大事にしたい」という思いが伝わってくる授業でした。
3つの工夫
それぞれの意見や思いをシェアしやすい雰囲気を作る工夫として感じたのが、ほっちのロッヂメンバの皆さんの関わり方でした。
これが簡単そうに見えてめちゃくちゃ難しい。
私はメンバのさりげないサポートに感心しながら後ろで見ているだけだったのですが、途中エミリーさんに促され、グループワーク後の発表で各グループの意見を聞きに回らせてもらう場面がありました。
後ろで見ているだけではわからなかった学生さんの視線や、生のリアクションを感じつつ、拍手のタイミングや何かしらのコメント、コメントの長短、声のトーンを意識して返してみるも、なかなか良い反応を得られず…。
まだまだ精進と慣れが足りません。
学校の先生やメンバの先輩方ってやっぱりすごい。
他にも、「作品を見ていて気づいたことはありますか?」という質問を先生やスタッフにすることで、学生さん達が自分たちを客観視してもっと自由な意見を出せるようになったり。
作品が撮影された背景やストーリーをほっちのロッヂのメンバから共有する場面で「現場を見る時、自分の仮説を持っておくことが大事」と伝えるあやかさんの言葉は、全員がちょうどワークショップの趣旨を理解し始めていたタイミングだったので、実感を持って受け止められたように思います。
参加した学生さんの感想
授業が終わった後に、7人の学生に感想を聞きにいきました。
質問:授業の前と後で変化したことはありますか?
多種多様な意見をもらいましたが、グループワークをすることで自分の知らなかった世界が広がったのはとても良いことだと思いました。
しかし、他の人の世界に迂闊に触れるのは気をつけて行わないと誤解やいざこざが生じたりします。今回のように十分配慮された空間でうまく感情のコアの部分に触れられる機会があるというのは、作ってくださった先生や、授業をしてくださったメンバの皆さんに感謝感謝です。
感じ手:まるとしての感想
誰かとグループになって感情を共有していくことは普通だと難しいはずなのですが、今回のワークショップではそのハードルを超え、感情のシェアがスムーズに行われていました。
これはもともと学生さんのコミュニケーション力が高かったということの他にも、写真を活用し、直感的に想像力を働かせやすいよう工夫されたワークショップの内容、話しやすい雰囲気を作るために散りばめられた優しさがあったと思います。日頃から感情の共有に重きを置いて過ごしているほっちのロッヂのメンバだからこその授業内容だなと思いました。
私は今回感じ手として参加させてもらいましたが、ロッヂの活動をどんな側面からでも自由に眺めることができ、何が起こるかわからない刺激があります。
もし興味がある人は他にもロッヂのnoteやTwitterがあるのでそちらを見てみてください!
ではまたどこかでお会いしましょう~
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最後までお読みくださり、ありがとうございます。
あの人に届くと、もしかするといいかもしれない、そんなことが頭に浮かんだならば、ぜひ教えて差し上げてください。
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ほっちのロッヂ
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書き手:まる(福本)
文責:藤岡聡子(さとこ)、唐川恵美子(エミリー)