
三菱UFJ銀行 貸金庫から十数億円窃盗 について解説します。 〜 アメリカでの貸金庫利用の仕方。
最近YoutubeのNEWSで知りました。
三菱UFJ銀行 貸金庫からの十数億円の窃盗事件。
世界的に見ても、ありえない
絶対に日本でしか起こらない事件。
興味があったので
いろいろなユーチューバーのチャンネルで
解説を見ましたが
みなさん揃って同じことを言っていて、ぜんぜん面白くない。
堀江っていう人、ホリエモンか、
そのホリエモンの解説動画も見たけど
「僕も貸金庫使ったことないんで、、、」
とか言って、やはり一般人が推測する表面的な話しかしていなかった。
ほとんどのユーチューバーが言っている事は同じ。
貸金庫の中に、宝石や時計、パスポート、現金を入れているが
銀行側は貸金庫内の物を把握していない為、
顧客が、本当は入っていなかった物を入っていたことにして
嘘の申告ができるので、それが問題。
だと言うようなことです。
十数億円という曖昧な被害額ですが、そう言った
顧客の自己申告による金額だからこそですよね。
「私は、24金の延べ棒や、現金1億円
そして、うちに代々伝わる家宝の3カラットのダイアを10個
貸金庫に入れていた」
とか
適当に被害申告している人が多くいることでしょう。
でも、そんな事は、誰でも考えらる事なんです。
では、何が問題なのか?
と言う核心に触れる前に、アメリカでの貸金庫の利用方法を
少し話します。
おそらく日本と、システムは、ほぼ同じだとは思いますが。
アメリカの銀行でも、もちろん有料の貸金庫があります。
年間使用料は、$100〜$300 くらいの間で、そんなに高くはありません。
また、ある程度の預金残高をキープしていると
この貸金庫は無料で使えるんです。
金庫の大きさは、
一番小さい物で、
15cm幅 X 10cm高 X 65cm奥行のスペース
から、
一番大きな物で
30cm幅 X 30cm高 X 65cm奥行のスペース
まで、数種類あります。
もちろん
それより大きなスペースもありますが
上記の大きさが一般的です。
貸金庫を使いたい場合は、
自分が利用したい金庫の大きさを決めて
銀行と契約します。
そして、自分が借りた金庫に
物を入れたり
物を取り出したりするときには
銀行の窓口に行き、貸金庫を使いたい と言うと
まず、ID(運転免許証)を要求されて本人確認されます。
そして、行員さんが、その金庫の利用履歴の書類を持ってきて
そこに利用日時を記入して、サインを求めてきます。
利用する度に、そこに記入していくので
過去に いつ利用したか。 が、すぐわかります。
そして、行員さんが銀行側の鍵を取ってきて、一緒に金庫室に向かいます。
一人で開けられないくらい重そうな
分厚いドアを開けて
入った金庫室には、
壁一面に、数百の小さな金庫の扉が並んでいて
見上げると、おそらく2m くらいの高さまで、ずらりとあります。
金庫室の奥には、高いところにある金庫を開けるために
脚立が置いてあるんです。
15cmX10cm または
30cmX30cmの扉には、それぞれに固有番号が書かれていて
鍵穴が二つあります。
その鍵穴の一つに、行員さんが銀行側の鍵を差し込み
そして、もう一つの鍵穴に
自分が持っている鍵を差し込みます。
そして、二つの鍵を同時に回すと、その小さな扉が開く仕組みです。
金庫の扉が開くと、直ぐに行員さんは、金庫室から出て行き
自分一人になり、物の出し入れは完全プライバシーな状況になります。
奥行きが65cmというと
奥の方にしまった物を取り出しにくいんじゃないの?
とイメージする人もいるかと思いますが
でも、そんな事はありません。
構造が面白いんです。
開けた小さな扉の中には、
四角柱のスチール製の箱が入っていて
それを、スーッと引き抜くんです。
その四角柱のスチール製の箱の長辺の部分が、蓋になっていて
蓋を開けると、樋の様な形の入れ物になります。
映画 ボーン・アイデンティティー を観た方は
この映画の貸金庫を利用するワンシーンを
思い出した方もいるかと思います。
その縦長の箱に、自分の大切な物をしまいこみ、
今度は逆に
扉の穴に合わせ、長いスチールの箱を
スーッと押し込んで入れ込み、扉をガチャ!と閉めて
そして、出し入れ終了です。
金庫室には、いくら見渡しても監視カメラはありません。
もしかしたら通気口などに隠しカメラが設置されている可能性もありますが
視界にカメラは無いんです。
でも、金庫室の入り口には、当然カメラはバッチリあります。
さて、話を戻して
今回の事件の 何が問題なのか?
目覚まし8ニュース という番組内で
菅井敏之 という人が、こう言ってました。
「 銀行側が持っている貸金庫の鍵は、定期的にチェックするが
それが、不正利用されたかどうかは確認しない。
ただ、金庫の数と鍵の数が一致するか、数えるだけ。
本当は、きちんとチェックしないといけないんですけどね。」
「まさか、行員が盗むなんて考えていませんので」
この、菅井という人は
ボーッとした人なのかな?
と思ったら、一応、過去に銀行の支店長までやった人だというので
まあまあ、しっかりしている人だと思うんですが
まさか、行員が盗むわけはない。
という、その考え方。
性善説 が致命的です。
行員も、金を盗みたい気持ちはあるが
それは理性で抑えている、と考えないと
同じ事件が何度も起きると思う。
または、本人が金を盗みたい気持ちが無くても
誰かに利用されて、金を盗む事もある。
と考えなくてはいけない。
意外と、三菱UFJ以外の他行でも、同じことが起きているが
表沙汰になっていない可能性も高い。
貸金庫の鍵の管理は
惰性で数を数えて、数が合っていたらOK- みたいな
雑な仕事の仕方では無く
一人では絶対に鍵を手にすることができない仕組みを作るべきだ。
支店長ならOK、では無く
だれもが金を盗んでいく可能性があると考えて、それが絶対に不可能な環境を作ることが必要。
3人以上揃わないと、支店長でも合鍵を手に出来ない。
などの仕組みに直ぐ変更するべき。
今回の犯人は、女性行員だったらしいが
この女性行員が単独ではないと思う。
100% 必ず後ろには男がいる。
チンピラの竿師が、この女性行員を計画的に狙っていて
近づき、うまく恋に落としたのでは?
女性行員は、その男を好きになってしまい
男の言いなりになって、犯行を繰り返した。
または、最近良くある
ホスト通いの結果、お気に入りのホストに洗脳され
ホストを応援するために、貸金庫から盗んだ金品を貢いでいた可能性。
そんなところだと思います。
性善説で商売をしているから、結果こんなトラブルが起こるんです。
三菱UFJの貸金庫にあった、金銀財宝、高級時計、十億円の現金は
女性行員から受け取った男が、どこかに隠しています。
その男は
きっと今頃
スーパーモデルを連れて
バハマの高級リゾートホテルのプールサイドで
ドライマティーニでも飲んでいる事でしょう。