2023年 秋 五島釣り遠征
こんにちは。一年ぶりの五島釣行に参加してきたアラ還釣り師のホタテマンです。
五島釣り遠征はこれで4回目。今までは飛行機を使って移動していましたが、磯釣りは道具が多く飛行機だと限界があるので今回は初めて車で行きました。
私の住む三浦半島からは東京九州フェリーが横須賀~新門司間を結んでいるのでこれで行きます。この航路で使われている船は超大型カーフェリーで全長が222.5m、総トン数も15,515トンあり、どうやら200m超の船の港への出入りには色々と制約があるらしく、運航スケジュールも横須賀港発23:45の新門司港着は翌日の21:00。21時間強の船旅です。
出港1時間前には港に到着する必要があるので10時過ぎに自宅を出発。胸が高鳴ります。
物の15分で横須賀港到着。
東京九州フェリーに乗るのはこれで2回目。前回は原付2種で九州遠征した際の帰りに新門司港から横須賀まで「それいゆ」に乗りましたが、下船時はバイクで一気に降りてしまったので横須賀港のターミナル内はまだ未経験。今回は時間があるかなと思いましたが、オンラインにて乗船券を事前発行しているのでターミナルに寄る理由なし。自家用車の乗船開始ももう間もなくとのことだったので、今回も外から様子を伺うのみ。
乗船して車両甲板に車を止め、速攻で自分の部屋に向かいます。東京九州フェリーの一番安い部屋はツーリストなのでカプセルホテルのような作り。雑魚寝の大部屋ではないので寝やすいです。
乗船して最初にすることはお風呂。私の部屋は4階だったのお風呂のある6階に上がります。
さて、お風呂にも入ったし、時刻も12時を過ぎているのであとは一杯やって寝るだけ。今夜のナイトキャップはこちら。
隣に居た若いアンちゃんが檸檬堂を飲んでいたのでウィスキーを飲むか聞いたら「頂きます」とのことだったので二人で酒盛り開始。このアンちゃんがとても優秀な青年で現在東京で一人暮らしをしながら仕事をしているそうで、今回は実家のある福岡にフェリーで帰ることにしたとのこと。到着が21時頃なので福岡まで当日中に帰れるのかと聞いた所、新門司港から無料バスで小倉まで出て、そこから新幹線で博多まで移動すれば何とかなるそうです。
仕事を聞いたらレアメタルを世界中から探す仕事らしく、大学も地質学で修士課程までやったそう。どうやら経産省の下請けのような仕事らしく、世界中に調査に出かけているとのこと。レアメタルは何を探しているのか聞いたらリチウム一本だそう。ここからは酒も手伝って仕事のこと、海外のこと、世界情勢やらなんやら色んな話をしました。気が付けば瓶が空になっており、時間も午前4時。辺りには誰も居らず、もう寝ましょうと言うことでお開きにしました。
翌朝は9時頃に起床。日の出は見れませんでしたが先ずは朝風呂に入り、お腹が空いたので持ち込んだ弁当を頂きました。
食後にデッキに出ると、ちょうど船は本州最南端の和歌山県にある潮岬灯台沖を航行中。前回は東京の有明港発のオーシャン東九フェリーから見て以来なので約半年ぶり。前回は曇り空でしたが今回は快晴。でも前回は徳島港行きだったのでもっと岸よりを航行していたように思う。
「はまゆう」のファンネルの写真を撮ったりしながら船内をぷらぷら。
フォワードデッキに移動。快晴なのでガラス越しでもこの景色。
しばらくすると前方右側に怪しい船影が見えて来ました。これはと思いデッキに移動して待つこと10分。とうとう最大イベント発生!姉妹船との反航です。反航の際はお互い汽笛を鳴らすので迫力があります。
本船は紀伊水道には入らず、四国の太平洋側を九州方面に向かいます。室戸岬が見えるか期待しましたが遠すぎて見えませんでした。眠くなって来たので部屋に戻って2度寝します。
レストラン開店の放送で目を覚ます。時刻はちょうど正午過ぎだったので2個目のお弁当を頂きます。
また眠くなって来たので部屋で少し仮眠。午後4時頃に起きて3度目のお風呂から出るとなんやら回りがガヤガヤしています。外を見ると本船は四国最南端の高知県にある足摺岬を通過し、沖の島を回り込んで豊後水道を北上する所。残念ながら足摺岬は見逃しましたが、沖の島やその他の島嶼が目の前に迫る景色は最高です。
沖の島の左側には九州の大分県が見えて来ます。そろそろ日没時刻なので夕日を撮りに沢山の人がデッキに出て来ます。
水ノ子島灯台は燈光会が選ぶ日本の灯台50選に入る灯台。明治37年4月1日に初点灯したとても古い石造りの灯台。住所は大分県の鶴見町。無人島にある灯台なので訪問はほぼ不可。今回の視認がベスト・エフォートだと思います。
愛媛県の佐田岬を通過するころには真っ暗になってしまったので夕食にします。昨晩いっしょにお酒を飲んだアンちゃんに貰ったマレーシアのカップヌードル。
後は部屋に戻って荷物を片付けて下船準備のみ。無事定刻に新門司港に接岸し、程なく下船出来ました。
新門司港到着後は新門司ICから九州自動車道に乗り、福岡ICで福岡高速4号線に乗り換え、貝塚JCTで福岡高速1号線に入り、福重JCTで西九州自動車道に乗り換え、浜玉ICから唐津の虹の松原線を通り、佐賀県道340号線で呼子に到着したのが23:30頃。今夜は呼子を中心に動画配信を行っているユーチューバーの「ヒミツキチ」チャンネルさんの事務所でお世話になります。しばらくぶりの再会(といっても6ヶ月ぶり)を祝い、午前2時頃までお酒と楽しいトークで盛り上がりました。
翌日は日程の都合で先に呼子でお土産をゲットし、10時50分の2便で小川島に渡りました。本当はこの日に五島に渡り1泊2日の釣行の後、翌日に小川島に渡って宴会を予定していましたが、天候の関係で宴会と釣行が逆転してしまい、先に小川島に渡ることになりました。
小川島到着。私は4回目の訪問。小さい島なので顔見知りもチラホラいて、里帰りのような錯覚をしてしまいます。
この島には「ヒミツキチ」チャンネルのセカンドハウスがあり、我々が釣行する際の合宿所として機能している。前日入りしたメンバーが今朝の「おはようヒラマサ」(朝マズメの30分だけチャンスがある波止からのヒラマサ狙い)で数本あげているとの情報があったので、明朝は私もトライする予定。
セカンドハウスに到着すると懐かしい島の人たちや釣行メンバーと再会し、さっそく昼から飲み会スタート。午後の4時頃からは既に本格スタートとなりました。
いつもながら、宴の肴は豪華!
気を失うように午前0時頃就寝。翌朝の「おはようヒラマサ」の為に午前4時起床。餌のアジを狙うが不発。メンバーが昨日釣ってあったアジを一匹もらってトライするも貴重な餌をサワラに取られスパッとラインブレイク。午前7時の1便で呼子に戻るので島に残る仲間に竿を預けて荷物を持って「そよかぜ」に乗船。呼子到着後はそのまま車に乗せてあった釣り道具を港で待ってる渡船「海輝」に積み込み午前8時に出港。まだ前日の風が残っていたのでかなり揺れながらも昼前には中五島の佐尾近くの岩の上に渡礁。凪の中、良さそうな感じで釣り開始。
ポイントはこのような断崖絶壁にへばりつくような場所がメイン。
この沈み根が多分ベストポイント。しかし潮位と時間帯が合わず、上手く攻められなかった。
結果から言うとあまり良い釣果ではなかったです。前述の通り、潮位と時間帯が上手く嚙み合わず狙いたいポイントに良い時間帯に入れなかったです。また、晴天の大潮だったので潮が早く、夜はずっと満月が出ており、私はメジナと月明りは相性が悪いと思っているので良くなかったですね。更に昼はタカベの群れに襲われ、夜はハタンポの包囲網にやられエサは瞬殺、やっとハタンポを回避したと思ったら今度はネンブツダイの猛攻!たまに大きなアタリがあるかと思えば巨大イスズミに4号ハリスを切られ、散々な釣りでした。それでも何とか尾長メジナの40cmを頭に30cm台後半を2枚、前半を2枚、それに足裏サイズ1枚の計6枚をゲット。後はゲストとして45cmのイラと25cmのササノハベラ2匹、20cm程度のアラカブ(カサゴ)とイトフエフキをキープしました。
翌朝の午前9時に渡船が迎えに来て、どんどん釣り人を拾って呼子に帰港します。
正午頃に無事呼子に帰港。ここからメンバーと釣り談義と行きたい所ですが実は私はこの日の午後5時新門司港発の名門大洋フェリーで大阪南港に行く予定だったので急いで荷物を車に積み込み挨拶も早々に帰路につきいました。本当は行きと同じ東京九州フェリーで帰りたかったですし、この便なら夜の11時過ぎ発なので時間的にもゆっくりできたのですが、残念ながらこの日だけは週に一度の欠航日。しょうがないので大阪から陸路で三浦半島まで帰ります。新門司港までナビは2時間半と出ていますが途中の道路事情が分からないので早目に出発。名門大洋フェリーも出港60分前までに港に到着する必要があるので午後4時にはターミナルに到着したい所存。実際、予定より30分早い午後3時半に無事新門司港の名門大洋フェリーのターミナルに到着。
4時半頃には乗船が完了し、いつもの通り先ずは寝床に直行。実は名門大洋フェリーにはエコノミーと言う一番安い雑魚寝大部屋があるのですが、そこだと落ち着いて寝れないと思い、ツーリストにアップグレード。この判断は正解でした。
部屋に荷物を置いてさっそく36時間ぶりの歯磨きと72時間ぶりのお風呂に入りました。とてもさっぱりしたので出港前の新門司港を眺めながらの夕食です。
隣に座った少年が英語でExcuse meと言って来たので日本人だよと伝え、会話を始める。(多分、季節外れの短パンTシャツ姿と大柄な体格が大阪のみなみ辺りで見かけるインバウンド旅行客を連想させたのでしょう。)彼は大阪市内在住の15歳中学三年生。九州に単身赴任中の父親の所に遊びに行き、この船で早朝の大阪に戻り、一旦帰宅後そのまま学校に行くとのこと。娘と同い年ながら、かなり幼く見える少年に親近感を感じ、説教にならない程度に色んな話をしました。最初は緊張していたようで主に標準語での受け答えでしたが、徐々に慣れて来た模様でだんだん大阪弁が出てきてこちらも一安心。昨晩はほぼオールで釣りして疲労困憊だったので8時前には寝ますと伝えてお別れしました。別れ間際に「話が出来て楽しかった!」と言ってくれたので、きっと想い出に残る出会いになったことでしょう。
キャビンでは気を失うように就寝。午前5時到着なので4時頃からレストランの朝食会場がオープンするアナウンスで起床。ビュッフェスタイルながらロールパンと食パンの2種類にゆで卵とソーセージ、それにキャベツの千切りサラダに飲み物は牛乳とオレンジジュース、後は緑茶・紅茶・コーヒーのみといった超シンプルな内容。しかし400円と安価だったので思いっきり頂きました。隣に座った方が群馬県の前橋からとのことで色々お話しましたが、入港が近いので直ぐに打ち切り。でも楽しい会話が出来ました。
接岸後は車両甲板に降りて誘導員の指示に従い下船。これから横須賀まで約520キロの運転なのでガソリンは満タンに。ナビでは6時間と出るが、休憩を挟むので7時間程度が目標。下船の待ち時間や給油時間等で大阪出発は05:45頃。昼過ぎに帰宅出来ればパーフェクト。
帰りのコースは阪神高速南港料金所から阪神高速4号湾岸線で堺方面に進み、直ぐ次の三宝JCTで阪神高速6号線大和川線に入り天理方面に進む。そのまま西名阪自動車道を進み奈良県の天理ICから先は名阪国道に名称が変わり、そのまま山深い奈良県と三重県を横断。途中、伊賀SAで小休憩。
更に東に進み、亀山を通過し四日市JCTで伊勢湾自動車道に入り、揖斐川と木曽川の河口を通過するころには愛知県に突入。そのまま道なりに進むと新東名に合流し、新城ICの先で静岡県に入り本日2度目の休憩を取ったのが浜松SA。
静岡県は私が住む神奈川県のお隣の県。あと少しのようでこの静岡が長い!旧国名で言うと遠江・駿河・伊豆の三ヶ国を横断することになる。天気が良かったので富士山がとても綺麗でした。
新東名は御殿場で旧東名と合流し、そのまま海老名JCTを通過して横浜町田ICで保土ヶ谷バイパスに入り、横浜横須賀道路を進んで無事帰宅。13:00頃でした。
今回の戦利品。車だったので少し多めかな。
そして今回の釣果。
超大作になってしまいましたが、最後まで読んで頂きありがとうございます。この釣行も元はユーチューブチャンネルの企画で視聴者に募集を掛けたイベントに私が応募して参加したのがきっかけです。参加者もほぼ全員、今でもお付き合いがあり、年齢も出身地も経歴もバラバラ。やはり九州勢が多いですが、広島や和歌山からの参加者も居る中、神奈川県から参加の私が最遠方のポジションを今でもキープしている状況です。この会の楽しいポイントは色々あります。例えばチャンネル主さんがユーチューバーなので魅力的なキャラだったり、小川島と言う離島にセカンドハウスを構え島民と親しくさせてもらったり、色んな地方の釣り方や経験譚が聞けて勉強になったり、方言や食文化の違いをバカにし合って爆笑したり、等々。しかしながら最大の魅力はやはりこの年になって公私とも何のしがらみも無い人たちと年に1~2回再会して共通の趣味に高じられる環境がとても貴重で大切なものだと感じられることです。そして全員が信じがたいほどの釣りバカ。釣りの話をしだしたら年甲斐もなく目を輝かせながら永遠に話続けられる情熱。私も既にアラ還ですが、多くが私の先輩なので本当に生き方の勉強になります。
と、言うことで今回はこの辺りで〆たいと思います。次回は多分お友達と青春18きっぷを使った酔いどれ旅になると思いますので、乞うご期待!!