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「左手の存在を忘れないで」理学療法士さんの言葉に猫も納得

週2回理学療法士さんの施術を受けているオバはん。
初めの頃は成果も見えず、不安になることもあった。

でも成果の見えないリハビリをとにかく毎日積み重ねた。
ある日「あれ?」「なんか違う」

歩く速度がほんの少し上がったと自分でわかった。
動かない左手の親指と人差し指の先がくっついて「OK」ができた!


「急にできたっ」と思ったけど、そうではない。
見えない成果が積み重なった結果、突然形になって現れた「OK」
最初はちょっとプルプルしてたけど、すぐに安定の「OK」
小さなことの積み重ねは、ある日突然姿を見せるんだね。

つぎに吊っていた左腕を下ろして歩く練習。
両手を軽く振って歩きましょうと言われたオバはん。
長期間の固定で、ひじが伸びきらない。

一緒に歩きながら、理学療法士さんにこう言われた。
「左手が視界に入りますね?」
「はい、前を見ていても左手が少し視界の端っこに見えます」
「それが大事」と。

そして、最近は右手だけでいろんなことができるようになっていたオバはんに理学療法士さんは牽制の一言。
「左手の存在を忘れないで」
「ん?」
右手は利き手だから、工夫すれば結構できることがある。
着替えもシャワーも右手だけでできるし、なんと、時間はかかるけど、シーツを右手だけで替えたりできる。
リンゴジャムも作った。(包丁はまだ使えないのでリンゴは切ってもらった)
しかも、それを自慢げに理学療法士さんに話す。

「このぶんだと右手だけで何でもできちゃうかも」
そんなことを言うオバはんに、左手をできるだけ「添えて」という指導。
ど、どうやって?
左手を右手で持って、テーブルに乗せる練習をした。
左手をおいてけぼりにしない、ということだと教わった。

左手は動かない、腫れてて痛い。
だから、できることは自分でやりたいという気持ちから、右手だけでできることを探し、増やしてきたオバはん。

これからは、「動かない左手を添える」を積み重ねよう。
そしたらきっと、左手が自然にテーブルの上に乗る日が来るんだね。
「突然のOK」みたいに。


がんばれ、オバはん


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