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6月の活動レポート

 6月のホタルの会は、2日(水)と26日(土)の2回、活動イベントを実施しました。

 梅雨の季節ではありましたが、両日ともに天候に恵まれ、沢周辺の森のお手入れを進めることができました。

 森の入り口ではショッキングピンクのムシトリナデシコが道脇に咲き誇り、蜜を求めてたくさんのチョウたちが飛び交っていました。

 活動の様子を報告いたします。

6月2日(水)足がかり・しがらみ造作

 6月最初の水曜日。この日は初参加の3名の方を迎え、麗しき森ガール5人組で意気揚々と沢に向かいました。

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 皆んなが片手に提げている白い袋は〝炭〟です。
 今年は予定していた炭づくりが、コロナに配慮し活動を自粛して出来なかったため、環境を守るために炭をつくっている所から購入しました。

 色々と探してみた結果、千葉県房総半島の放置竹林をなんとかしようとしてる『NPO法人竹もりの里』で販売している〝竹の消し炭(ポーラス竹炭)〟を選択しました。
 〝購買〟こそ、〝投票〟だと思います。
 特に、環境のことを考えて何かを買う時って、情報が錯綜してて何を選択の基準にするかがホント難しい。たとえば、山を皆伐して申し訳程度に苗木を植えるだけでも〝地球環境に配慮した持続可能な森からの木だけでつくりました!!〟みたいなキャッチコピーをつけられるから、突き詰めると結局は、出所を自分の目で見るしかない。

 すみません、話しが横道にそれてしまいました。本筋に戻します。

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 ここは令和元年東日本台風の時に、斜面の土が大きく流され、一夜にして新たに出現した谷。

 その後、雨のたびに少しづつ削れて、埋もれてた枝や石などが現れて、またわしゃわしゃし始めて気になっていたので、〝足掛かり〟と〝しがらみ〟のレクチャー兼ねて手を入れました。

 昔は水が流れ、本流へ繋がる素敵な支流だったのではと感じるところです。
 (しまった!、また本筋から横道に外れてる?!)

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 しがらみをつくり始めたら、皆んなイキイキして来た!
 そういえば、「森を元気にするってことは、自分を元気にすることに繋がってる」とか、誰か言ってた。(興味ある方は過去のレポートをご覧ください!)

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 あちこちに散らばってる枝を集めて来たり、
 斜面に段を切ったり、
 炭を入れたり、
 しがらみをつくったり、
と、皆んな殆ど初対面なのに、誰が指示するわけでもなく自然に役割分担と阿吽の呼吸が出来てます!

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 セミさんの子どもが顔を出しました。

 起こしちゃってごめんねー!

 そっと落ち葉をかけてあげました。
 セミさんの子どもも、土の中を動き回りながら、水と空気の通り道をつくるために働いてるんだなあーと、木の根っこから樹液を吸ってるけど、それも木との共生=助け合いなんだなあーと、そんなことを感じました。

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 瞬く間に数カ所出来上がり。

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 ビフォーを撮ってなかったことが悔やまれるほどスッキリ綺麗になった谷筋。いつか水が流れるのが楽しみな景色です。

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 午前中の造作を終えたところで見つけたコメツキムシ。

 この虫は、この森で、いったいどんな役割を担って生きているのだろう、、、、

 感慨深くそんなことを思いながらも、ついつい捕まえてひっくり返して、ホンの少しだけ遊ばせて貰いました!
 仰向けに寝かせたコメツキムシが、ペッコーンと跳び跳ねて起き上がる姿は、何度みても愛らしくて可愛い。

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 木々たちに囲まれ、鳥たちの歌声をBGMに、お楽しみのランチタイム♪

   ⭐︎   ⭐︎   ⭐︎

 午後はここから。


 結構な急斜面の上。
 「登れるの?!」とチョッピリ不安が、、
 でも大丈夫。
 一歩一歩、着実に、そして山のためにもなる登り方があるんです。

 足掛かりをつくりながら登ります。

 炭や落ち葉などの有機物を入れて、

 人が一人、通れる道をつけながら、沢から一段高い所に到着。

 下から見上げた時より、わしゃわしゃです。

 ↓ 午後のビフォー、

 ↓先にアフター。

 風も通りやすそうな、気持ち良い空間。

 足掛かりと同様に、段を切って炭を入れ、

 斜面に倒れ込んでいた枯損木も、2人で持てる位の長さに断幹しながら引き上げて、

 軽々と運んでる!!
 朝の集合場所では、「男手が欲しいなぁ、、」なんて、チラッと思ってしまった自分を反省しました。
 女子力って、スゴい!

 力が余って、つくり終わったしがらみから更に上を目指してグングン登ってっちゃう森ガールズです。

 ついに上の作業道まで、道を繋いでしまいました!

参加された方々の声

♡ M.Hさん(女性)

 「天気も良く、ほど良い作業でした。
 前回、足掛かりをつくった所に草が芽吹いてて嬉しかった!
 森仲間が増えたのも嬉しい。
 森で、〝心とからだをお灸で健康にするイベント〟をやりたい!」

♡ Sさん(女性)

 「今日初めてだったから、何が正しいかも分からなかったけど、〝しがらみ〟は言葉のイメージと違い、良いものだと思いました。
 菌糸も見られて楽しかった!、また来たいです」

♡ Y.Aさん(女性)

 「誘われなければ来なかったかも!、、
 森に行くって、ただ自然の中で鳥の声を聴いて、、お弁当を食べて、、のイメージだったから。
 自分の手で森に手を入れて、森と関わるということが、こんなにも楽しく素敵なことだとは知らなかったです。
 ぜひ子どもにも来て欲しいと思いました」

♡ N.Hさん(女性)

 「すごく楽しかった!
自然への介入の仕方が、ほんのちょっと見えた気がします。
〝森のために何かをする〟というのが初めてのことでしたが、元は〝森が先〟なんだなと思いました。
 森には、「おじゃまします」という気持ちで入りました。〝共存〟って、そうゆうことなんだと思う」

♡ A.Hさん(女性)

 「あとは自然が、自分で治っていくから」と言われて、「!っ」と思いました。
 日頃は白衣の天使のカッコして、対症療法ばっかりの仕事はヤダなーと、いつも思っておりましたので。
 地球も、森も、人間の身体も、みんな同じ、、根元のことを考えて山に入りました。

 ここでの活動は、ホタルを飛ばすための対症療法ではなく、ホタルが住める環境を取り戻すという根源治療のようなやり方なので、とてもステキな私にピッタリの活動だと感じました。
これからも継続して参加していきたいです」

6月26日(土)1年間の経過観察、簡易造作

6月もあと少しとなった6/26、ようやく関東も梅雨入りを迎え、恩方の森にもコスモスが咲き始めました。

 この日は初参加の方1人を加え、4人で山に入りました。

 今回は、年間活動計画の最終日ということで、1年間やって来たことの経過観察をメインに行います。

 森の入り口付近です。

 ここには、この森で初めてつくった〝しがらみ第一号〟があるので、まず最初に見てみることにしました。

 すぐ足元にあるのに、自然の中に溶け込んでいて、なかなか見つかりません。

 良い感じに朽ちかけながら、大雨の時の水の通り道で、しっかりと土砂の流出を抑えているのが分かります。

 作業道を少し登ったところで何かを見つけました。

 キクラゲです。美味しそうです。

 作業道の山側から、土砂が少し流出してる箇所を発見。
 移植ごてで段を切り、炭と落ち葉を入れ、小枝で小さなしがらみをつくっておきました。
 ちょっと手を入れておくだけでも、将来に大きな違いがつくれます。
 自分の家の庭でも、街中でも、だれでも簡単に出来る造作、、散策の時には是非、スコップ(移植ごて)一本を片手に持ってお出かけすることをお勧めします。

 道路脇の山側斜面の地形が安定してる所の道脇の様子。

 道の谷側で開花目前の山野草。

 山が元気になる道づくりをしている森だから、路傍の植生も豊かになって、山歩きの趣きもグンと上がります。

 観察メインではありましたが、いったん気になる所を見つけてしまうと手を入れずには先に進めないという参加者のお二人。
 小休止の時も、全く休む素振りを見せてくれません!

 斜面の広い範囲を守ってる、御神木のマザーツリー。

 去年、作業道の谷側に点々と植栽した箇所を観察しました。
 周りに生え始めた草たちと力を合わせながら、道脇の斜面を守っています。

 いざ沢に入る前に、森のウッドデッキでランチタイムにしました♪

 前回同様の鳥たちのBGMに加えて、今日はセミも鳴き始めていました。

 夏が間近です。

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 午後からは沢沿いの、今まで造作した所を観て周りました。

 一番下の橋を渡ってすぐの所。

 そのすぐ沢側。
 このしがらみは、たしか2歳の男の子が手伝ってくれたっけ。(第二回のイベントレポートを是非ご覧ください)

 斜面では、しがらみの周囲に、下草がイイ感じに育って来ています。

 普段は気づかず通り過ぎてしまうけど、観察しながら歩くと、造作した所では土砂の流出がしっかりと抑えられているのに改めて気づかされます。
 多少の豪雨なら大丈夫そう!

 一年前は倒木も酷くて、なかなか人が入りづらかったエリアも、今ではすっかり様変わりしていました。

 雨が地面に染み込んでる跡がハッキリ分かります。
 試しにドライバーを刺してみると、、、、

 スルスル入っちゃう!

 沢の反対側斜面の様子。

 何か気づいたら放っておけない二人組。
 流れを堰き止めてた岩をどかしてます。

 一人じゃ動かせなくても決して諦めません!

 暴走モード突入!

 途切れとぎれの流れを繋いでます。

 こんな造作が積み重なって、自然の自己治癒力を高めるきっかけとなり、徐々にではありますが、雨の後でも長く水を湛えるポイントが現れ始めています。

 清らかな、水。

 こちらの二人組は何かを見つけたようです。

 顔ぐらいもある大きなキノコでした。

 3年くらい前までは、倒木だらけで人も通れない程だった沢ですが、今ではすっかり様変わりしています。

 先月つくった足掛かりです。
 結構な雨が降ったはずなのに、崩れていませんでした。
 しかも、地面の中はもう、柔らかくなり始めています。35cmの貫通ドライバーが簡単に入ってしまってビックリ!

 未だ手入れを進めていない、沢の更に上の方まで足を伸ばしてみました。

 ホタルが産卵しそうな場所を見つけました。

 そこで、その場所に少しでも水が残って、水棲の生きものに来てもらえるように、穴を掘ることに。

 ガチガチ過ぎて、シャベルが全く歯が立たないので、結局は殆ど手で掘ってます。

 ひと雨くれば、澄んだ水たまりになり、水が涸れなければ、やがて生きものたちが訪れてくれるだろうと、ホタルが飛ぶ日に夢を馳せました。

参加された方々の声

♡ T.Iさん(男性)

 「去年から参加しましたが、自分が作ったときには地面がガチガチだったのに、その周りも柔らかくなってて貫通ドライバーがズブズブ入ってくほど変化をしていて、素晴らしいなと思いました」

♡ M.Hさん(女性)

 「前にしがらみを作ったところが機能してるのが観察出来て、「こうやって森の再生につながってるんだなー」と実感できました。

 人が手を入れたことが〝きっかけ〟になって、少しづつ変わっていくんだなと、やってることの結果が分かってよかったです」

♡ K.Hさん(女性)

 「初参加で、本格的な作業をするのかなと少し不安に思っていたのですが、やってみたら、誰でもできるような作業だったのでホッとしました。

 少しの造作でも水の流れが良くなったりして驚きました。

 山づくり・森づくりには、知らないことがたくさんあるのだということを学ばせてもらえたのが良かったです」

♡ A.Hさん(女性)

 「沢の水が以前よりも多く流れてたのですが、その場所がこないだつくったしがらみの近くだったので、そこから雨が浸みこんで、土の中を通って出てきたのかな?、なんて勝手に想像したりして嬉しかったです。

 今日は、ホタルがどんなところに産卵するのかも教わることが出来、その近くに水が涸れずに残るよう、小さな池をつくってみたのも、初体験で楽しかったです」

 参加していただいた皆さま、本当に一日お楽しみ様でした。

 ホタルさん、そして活動に興味を持たれた方、是非一度、森に来てくださいネ!!

次回の予定

◎ 7月のイベントはは7/5(月)と、7/18(日)を予定しております。

 8月以降のイベントは日程が決まり次第、告知します。

 一人でも多くの方のご参加を心よりお待ちしております。

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 『枯れ沢復活&ホタルを飛ばす会』は、任意団体です。公益社団法人 国土緑化推進機構の支援を受け、緑の募金事業として活動して参ります。

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 さらに2021年4月からは、一般財団法人 セブンーイレブン記念財団様の〝2021年度環境市民活動助成〟の助成を受け、活動を推進していくことになりました。

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