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セグウェイライダーとの遭遇

5月7日(木)夜9時前。
私は都心からの仕事帰りだった。休み明けは疲れる。電車に揺られて1時間半。やっと地元まで帰ってきた。駅から自宅まで自転車だ。コロナだからかGWだからかいつも通る商店街はほぼほぼシャッターで締め切られガランとしていた。

みんな休みか。こんな中働いてるのは私だけかよ。ペダルを怠そうに漕ぐ。

と、その時。私は見た。

セグウェイに乗っている人を。

突然脇道からその人は現れた。ひとりで音も立てずスーっと。
それはまるで幻だった。人が直立の状態で進んでいく。そしてセグウェイはピンク・黄色・黄緑・水色と七色に暗闇の中輝く。自転車をゆっくり漕ぐ私の前を一定のスピードで淡々と進む。
少し進み信号に突き当たった。どうするのだろうと思ったがその人はとても静かにピタッと止まった。私も止まった。そして青信号になったらまた音も立てずゆっくりと動き出した。
一定の距離を保ってずっと併走していたが、さりげなく近づいてみた。どうやらその人はハンドルなしでボードだけで乗っている様だった。

未来だ!未来!これが令和なのだ!

さっきまでの私とは打って変わって胸の高まりが止まらない!たぶんその時の私は相当ニヤついていたと自分でも思う。たしかに興奮した!SF映画のワンシーンを見たような、宇宙人に出会ったような、これぞバックトゥーザフューチャーではないのか!!!それとももうこのまま自転車で月まで飛んで行けるのか!?だってセグウェイはハワイで「ロコ~!!」と言いながら乗るモノだと刷り込まれていたから…笑(毎年の「有吉の夏休み」の見過ぎだ)
衝撃的なセグウェイライダーとの遭遇を家に帰って家族に興奮気味に話した。こんな田舎で晩ご飯を食べた帰りだったのか?セグウェイを買ったものの自粛期間中で乗り場がなくて近所で乗っているのか?家族とは妄想合戦で大盛り上がりだった。

【セグウェイとは何か】


読者の皆さまはセグウェイについてどれだけ知っているだろうか?

次の日職場で昼休みにセグウェイライダーとの遭遇の話をしたところ大盛り上がりだった。
と同時に、一同そもそもセグウェイって何者?という話になった。
セグウェイライダーとの遭遇で刺激を受けた私はセグウェイそのものが何なのか調べ始めた。不意打ちの非日常体験により私の好奇心が調べさせた、という方が正確か。

セグウェイはアメリカの発明家を中心に開発された電動立ち乗り二輪車。繊細な重心の傾きを検知し操舵する乗り物だ。2001年12月に初めて世の中に発表された。しかし一台の値段が高すぎたり、結局自転車の方がスピードが早かったりで爆発的に普及している訳ではないらしい。また日本ではセグウェイで公道を走ることは認められていない。ちなみにセグウェイは小型特殊自動車に該当するため、普通自動免許証または普通自動二輪免許証の所持が必要だ。

そして驚いたのがセグウェイに乗って観光するツアーがあることだ。関東近辺だと箱根芦ノ湖、横浜、昭和記念公園、武蔵丘森林公園で開催されている。

セグウェイ正規日本総販売代理店https://segway-japan.net/

だいたい6名程で行うツアーでセグウェイに乗りながら四季折々の自然を楽しみ、新しいモビリティの中で新感覚で楽しむアクティビティだ。市街地では公道実証実験としてのツアーという形態もある。また世界では観光地をセグウェイで巡るツアーは各地で開催されているらしい。観光業にも一役買っているようだ。
サイトに上がっている写真を見ているとどれも楽しそう。うーんなんだか乗りたくなってきた。そんな貴方へ、私へ朗報!
ROUND1のスポッチャでセグウェイが乗れるらしい。恐らく私が調べた範囲で一番身近で気軽に乗れる場所だ。ちゃんと持ち手が付いているタイプに乗れる。インストラクターの講習も付いているとのこと。安心だ。持ち手がないタイプのバランススクーターもあるらしい。スポッチャのアンテナの高さ、凄い。

一通り調べてみて、セグウェイが観光・アミューズメントの分野で活躍を見せているのが分かった。それと同時にセグウェイが我々の生活に入り込むための試行錯誤をしているようにも感じた。しかし現状自転車というモビリティが優勢でセグウェイより安いし早いのだ。ただ令和50年くらいにはもしかしたらセグウェイでみんなが移動することになっていたりして。

【セグウェイは10万円で買えるのか】

私界隈で大盛り上がりを見せたセグウェイ談義は最終的に今回のコロナ給付金で買えるのかというところまで話が広がった。

そこで価格を調べてみたが、かなりピンキリで商品によって差があることが分かった。

セグウェイ正規日本総販売代理店のセグウェイジャパンが出している製品は車輪がしっかりしていて持ち手が付いているものでしっかり安定感がある。なんとオフロード対応のモデルもあるらしい。値段は100万円前後する。(有吉がハワイで乗っているのもこのたぐいのモデル)ただ用途は私的利用というよりは警察・警備機関においてパトロールやゴルフ場での利用を想定しているようだ。
一方amazonでセグウェイと検索してみると低価格帯だと「電動バランススクーター」と称して2万~3万円で売られている。持ち手や支えが全く無いためバランス感覚と体幹で乗りこなさなければならない。難しそう。おそらく私が目撃した人が乗っていたのと同じタイプだと思う。レビューは概ね良好でキッズのために購入する人が多い様だ。
また持ち手までは付いていないが膝の固定装置が付いている商品も出ていた。こちらは8万円。こちらも乗りやすいとのお声が多数。

以上のリサーチよりセグウェイは給付金の10万円で購入が可能ということが分かった。

【感謝】


今回の一見以来、私はまだセグウェイライダーの姿を見かけていない。私の見た人は恐らく地元民なのだとは推測されるが、正体は不明だ。私の家族ですらまだ出会ったことが無いと言う。
ただこれを機に私はセグウェイについて知識を得た。これまでセグウェイの認識は特別な乗り物で、私が小学生の頃に流行ったキックボードやスニーカーの靴底にローラーが付いているやつと同じカテゴリーぐらいのものと思っていた。しかし、もっと社会的に認められる乗り物であり、今後活躍の場を広げいこうと模索している途中ということが分かった。正直ちょっとバカにしていてごめんなさいってこの場を借りて謝りたい。

そして何よりも毎日コロナで疲れていた心に久々のわくわく感を与えてくれた。今まで経験したことのない緊張感や連日コロナの感染者や政府の対応についてのニュースばかりで正直心が疲れていた。どこかに出かけたり友達と会ったりすることもままならない毎日にそうそう面白いことは起こらない。そんな中私も家族も職場の同僚もみんながワクワクする楽しい話題を授けてくれたことを感謝したい。


私が見たセグウェイライダーさん、本当にワクワクさせてくれてありがとう。


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