台本の書き方(キリコ流)
台本、書いてますか?
書かないですよね。人生で多くの人は台本を書いたりする人生とは縁がないと思います。
でも、SNSに日記をあげたり、文章にしないまでも、ちょっとした小話考えたりする人は多いと思います。
台本を書くのもそれの延長上のことなのです。なので、「自分の考えてる事を形にする」という手段の1つなのですね。
さて、我々黒ヒゲキャラバン、おそらくですが、福島県では1番、台本を書く人数が多いです。
えへん
なので、「台本の書き方」については、よく話題になります。
役者やスタッフのワークショップはよくあるけど、台本の書き方ってあんまり教えてもらえないな~という声もあります。
なので、自分がどう書いてるのか?という事をつらつら書いていきたいと思います。やり方の1つとして、参考程度に読んで貰えると嬉しいです。
困ったら取りあえずこの通りやってみたら、まず書けます。そして、いつでも自分のやり方に戻ったり、アレンジして発展してくれてもOKです。
1.起点になるものを探す
「さて書こう」と思ってまずぶち当たるのが「なに書こう」です。
書きたいものがあって書き始めるのならいいのですが、そうじゃない場合まずここで壁にぶち当たります。
経験上、挫折する人の99%はこの段階で挫折します。
なので、取りあえず何も考えないで書き始めましょう。
え、何を
となると思います。答えとしては、
なんでもいいです
「カッコいい台詞」でもいいし、「女、30代」とか「図書館」とかの情報でもいいです。
まず、無責任にアウトプットします。
個人的にはLINEのメモ機能使ったりするのがおすすめです。これは好きなものでいいです。ちなみにこれは僕のメモです。
意味がわかりませんね。
これは「三角は語り出した」という作品を書いた時のメモです。
この時点ではどんな作品になるか作者もわかってなかったのです。
でも、まずは「出してみる」
それがなければ何も産まれないのは確かなのです。
2.膨らます
無事に排出しまくれましたか?そうすると、不思議な現象が起こります。
「排出されたもの」をざっと見渡してみると、
「なんとなく共通項がある気がする」
事に、勘の良い人なら気付くと思います。ここは持論なのですが、
「その共通項」は「今現在の興味関心事」ととても親和性が高い
のです。
なので、出てきた「素材」をじっくりと何度も眺めます。ここで何日もかけたりもします。仕事中とか、お風呂のなかとかでもいいので、ぼんやりと考え続けます。
すると不思議なことに、確実に「書きたいこと」へのモチベーションは高まります。何故ならそこには、あなたの現在の興味関心がびっしりと詰まっているのです。
3.キャラクターを考える
さて、ここまで丁寧に考えてきたら、やっとキャラクターを考えます。
え、ここで?
となる方も多いと思います。もちろんキャラクターから考えるのも全然ありです。ただ、キャラクターから考えると「結局何が書きたかったんだっけ?」ってなるパターン、意外と多かったので、僕は避けてます。
キャラクターに関しては、「実際に使える役者」との兼ね合いもありますが、やはりまず無責任に書いていく事をお勧めします。何度でも直せるので、まずはざっくりと設定を書きます。
例えば「図書委員」とか「ツンデレ」とか「イチゴが好き」とかそんなんでいいです。
あまり突拍子もない設定は後で自分の首を絞めるので程々にしたほうがいいです。
(ワニに首を締められるのが趣味、とか、重機にしか性的欲求を感じない事を悩んでいる、とか。いや、でもこれは面白そうですけど。)
オススメとしては「名前を決めるタイミングにこだわる」事です。名前はとても影響力が強く、最初に考えるか最後に考えるかだけでも、作品のトーンに大きく関わるので、自分好みのタイミングを試してみるのも面白いでしょう。
4.書き始める
僕はここまで仕上がったら書き始めます。
え?オチとか考えなくていいの?
となりますね。結論から言えばどっちでもいいです。
ですが、オチに向かおうとして書くと、予定調和になりがちなのです。
なので、僕は決められた舞台設定、キャラクター任せにバーッと書き上げます。ここまで丁寧に作っていれば、各々のキャラクターは色鮮やかに動き出すのです。
大切なのは、その役の出してくる声を素直に書き上げる事です。無理にねじ曲げようとすると、キャラクターは動きを止めてしまうのです。
5.毛先を調える
さて、無事に書き上げられたでしょうか。ここで1つ問題が産まれます。
この時点では大分散らかってます。
なので、ここからは「人に見せるもの」としての直し作業をしていきます。
「日本語がおかしい所はないか」
「初めて見たお客さんに理解できるか」
「感情や展開に説得力はあるか」
といった作業を経て、最後に、
「より、自分好みの表現はないか」
と詰めていきます。
この段階まで来たら、その作品は自分の中ではとても愛しく、素敵な輝きを放っているはずです。この段階で投げ出す人はほとんど見たこと無いし、僕もここまで仕上げたら必ず仕上げています。
6.完成!
僕は最後に「タイトル」を着けます。タイトルのつけるタイミングも人それぞれで面白いと思うのですが、僕的には「その物語が最も輝くタイトル」はこの時点で着けるのが1番だと思っているからです。
7.終わりに
順序だてて書いてみましたが、実際はこれらのものはいったり来たりしながら進んでいく感じです。何時でも前の段階に戻ってまた進んでもいいのです。
皆さんの「皆さんだけの物語」が産まれたとき、それは人生において掛け替えの無い物語になるはずです。
「台本を書く」のはとても楽しいのです!
では、僕が自分の作品で最も好きな作品のポスター載せて今日は終わりにします。
読んでくれてありがとうございます\(^_^)/
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