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80,sグレイハウンドの想い出(イ)深夜便
グレイハウンドをご存知か?
全米を網羅するバスネットワーク。
80年代終わり頃、2週間ほど、
アメリカ🇺🇸西海岸を旅した。
ロスからサンフランシスコ、
グランドキャニオンと
ヨセミテを巡り、ロサンゼルスに抜ける。
言葉にすると、たったこれだけの旅。
ネットの無い時代、
何度もアメリカ大使館に足を運び、
ビザ(査証)を取得し、
グレイハウンドの情報(バスディーポ、ルート、タイムテーブル等)を漁って、
行く前から壮大な足掻きと、
見知らぬ大地への夢を馳せていた。
国際免許も取得して、
T/C(トラベラーズチェック)の用意。
海外旅行傷害保険の契約。
国際ローミングは未だ一般化していない時代。
夜行便のグレイハウンド。
目指すはグランドキャニオン。
途中、深夜の乗り換えあり。
治安は良く無いと聞き及んでいた。
深夜の乗り換えでの出来事。
空席一つしかない。
とりあえずツレを座らせて、自席分の交渉を運転手としていると、髭のおっさん(親しみを込めてこう呼ばさせて頂く)が、自席に座れと空けてくれた。
ほぼ喋れない英語で、精一杯の御礼を伝えると、返ってきた言葉。
Non problem.
それ以来、この言葉が大好きになった。
さりげなく、誰かに言ってあげられる様、自分を磨いた。
髭のおっさんは、入り口に腰掛け、運転手と話し込む…その姿がまたカッコ良い。
何度も見て、事前に確かめたルート。
車窓にPhoenixのネオンサイン。
Phoenix??通る予定の無いバスターミナル!?
焦っていると、どうやらPhoenixルートもありらしい。
横でスヤスヤなツレとは違い、ハラハラドキドキの一夜を超えて食べた朝食。
flag staffのバスディーポ。
確か、ベーコンはカリカリに、サニーサイドアップ×2はユル目に、シリアルと牛乳とコーヒーだった。
サニーサイドアップ×2のトロみが格別だった。
ここから、グランドキャニオンへ向かう枝線に乗って向かう話等はまた別の機会に。
現代に戻って、
令和の現在、
ビザは不要となり。
支払いはT/C→クレジットカード💳。
海外旅行傷害保険も💳に自動付帯で手間要らず。
どこでもネットが使え、
頼り過ぎたくは無いがスマホ📱の情報が頼れる。
そして何より、
年嵩を積んで、多くの経験を積んだ自分がいる。
今の自分なら、足掻かずに、今日、今すぐにでも渡米出来る。
最低限、パスポートとクレジットカード💳さえあればなんとかする。
旅への高揚感は今でも有るが、
あの頃の様な、
未知の世界へ向かう盛り上がりは薄い。
だからこそ、
若く、経験が浅い時に、
なるべく多くの未知との出会いをお勧めする。