あやとり家族七十七〜ADHD発覚〜
女性の職場の怖いところ
派遣の仕事を始めて1年ほど経った頃、みんな慣れ始めてくるから
女性特有の”あれ”が始まる
それは”悪口”と”いじめ”だ
それもあからさまにやるものだから、一緒に働くのも嫌になってくる
見ているのが嫌なんだ
こういうときの問題って大体”どうでもいいこと”出会って、個々の価値観や正義感にそぐわないと始まると思っている。それは立場的に弱い(自己主張できなそうな人)に向けられる傾向にあるし、いじめる側は強い人たち。この辺は子供と変わらないんだなと思う。
たかが仕事なんだから、言われた通りのことして時間になったら帰るっていうパターンだったのに、慣れって怖くて
”誰々がこんなやり方していた””なんでこうしたんだろうね”
とどうでもいいことを裏で言う。直接本人に言えばそこで終わりなのに
なんとも面倒臭い環境になっていく
それでもお金のためだし、その日終わればいいやと私は”仲良しグループ”には参加せず”一匹狼”を貫いた。周りも私のことはそういうふうに見てくれていたから、そこは楽だった
稼いだお金は支払いに、人間関係でも疲れ果て
度重なるお金の連絡。その度に何十万と渡してしまった。もちろん今でも返ってきていない。
そんな折り、この派遣バイトもコロナ関係の仕事だったため、撤収されることになった。そのことを友達に伝えていたが、使う額はそう変わらない
苦しくなるのは私だけ
人間関係に疲れ果て、生きずらさを感じるようになり不眠が続く
頭の中は常に多動状態で自分でも疲れる
朝は考え事をして起きる毎日
何か人とは違うものがある、完全なる鬱状態となり受診することを決めた
初めての受診
先生から幼少期の頃の話を聞かれ全て話すが、話があちこちに飛んでいく
その都度先生が話を戻す。親のこと、自分のこと、何が生きづらいのか
死にたいとまで言った
先生の診断は発達障害とアダルトチルドレン
「発達障害に対しては検査を受けてからではないと、確実な診断はできないけど多分そうだろう」
「アダルトシルドレンというのは病名じゃないんだけど、今すぐお母さんとは会わないでください、連絡もだめ」
至極納得がいった”なんだこの安心感は”と思ったことを覚えている
先生が言うには”生きずらさ”を感じて受診にくる人が多いそうだ
そしてそのほとんどが検査をすると発達障害だという
障害とは言うものの、障害ではなく脳の特性であって、障害なるものを持っている人はたくさんいるとのこと。
ただ生きづらい人は障害で、そうでない人は障害ではないという説明だった
確かにその通りで、世の中には変な人いっぱいいるけど何事もなく平然と人間界で生きている人もいるなと。こういう人たちは発達障害なるものを持ち合わせていても生きづらくないから障害じゃないんだって。
私も検査を受けるかどうか迷って、この時は受けないことにした
そして通院を始める。薬も勧められたが、飲むことを拒んでいた
自分は何も悪くないのに、と言う気持ちがあったからだ
しかし、脳内多動が止まらず苦しくなっていることを伝えると薬を勧められた
”これで止まるのかよ”って正直思ったが、言われた通り飲んでみた
何週間か経った頃薬の効果が出始めた。
脳内多動は止まってはいないが、明らかに和らいでいるのが実感できた
”こんなに楽になるの?”って驚くほど
こうなってくるとどの程度の発達障害なのか知りたくなってくる
先生からは以前から「あなたはIQ高いよ、受けてみなよ」と言われていたため
検査を受けることにした
結果は先生の言う通りIQは高く、凸凹具合もとてつもないものだった
完全なる発達障害の結果に納得がいった
大きいところではIQ差41、幼稚園生と東大生が頭の中で同居しているようなもの
これは100人中0.06%にしかみられない非常に稀な結果だということだった
通りで生きづらいわけだ
そしてここから本格的な治療のようなものに入っていくために先生と話を進めていった