
いいドキュメンタリーを見た
本当にいいドキュメンタリーをみた。涙が自然と出ていた。
ネグレクトが如実に表すのは、その再生産なのであろう。
ばっちゃんのご飯はまるで魔法のようだ
ばっちゃんのご飯でお腹を満たした子どもたちが、改心し新しい道を歩んでいく。そうした過程をばっちゃんと子どもたちという2つに視点から捉えたドキュメンタリー番組だった。
取材当時の2017年は、中本さん(ばっちゃん)は保護司として活動していたが、今みたいに子ども食堂がまだ社会的に認知されていなかった時代でもあろう。逆に、2025年現在は子ども食堂の数が増え、社会的にも良い活動として知られるようになっている。子ども食堂という活動は非常に意義のある活動である。しかし、裏を返すと、子ども食堂が増えるということは、社会の中で苦しんでいる人も増えているということを意味しているように感じてしまった。こういう活動が多くの人に認知され、今に至るまで継続されている社会はいい方向へと向かっているのかもしれない。
⇩以下ネタバレ含みます🙇
クビになってしまった少女が、将来結婚して、子どもに可愛い服や靴を着せてお散歩したいと話しているシーンは辛かった。多分、これは本当は彼女自身が親にしてもらいたかったことだったが、させてもらえなかったことであろうと思ってしまい涙してしまった。ネグレクトが如実に表すのは、その再生産であろう。その状況の中で、ネグレクトの再生産ではなく彼女が自分の子は大事に育てると言ったことは普通のように思えるが、そうではないのだろう。
非行を繰り返していたマコトさんが自分の中で危機感を覚えたと言って、そのまま非行に走らずに、今では二児父として働いてると知り嬉しかった。ばっちゃんのことを「第二の母親」と手紙に記したり、自分と同じ境遇の人へメッセージを送ったりとばっちゃんの魔法が垣間見える。
お世話になっているコミュニティ系の先生が「子ども食堂を利用する子どもたちのルーツが多様で、非行の深刻度も高まっている」と言ってるのを思い出した。
お腹を満たすだけでどれだけの子どもたちが救われているのだろうか。
「ひもじい寒いもう死にたい 不幸はこの順番でくる」じゃりン子チエ
昔よりも私たちが暮らす今の社会の方が自分の居場所がなく困っている若者がたくさんいるのかもしれない。「助けて」は、短い。が、重い。
それを誰に言えばいいのか分からずに、そのまま行ってしまう人も多いのではないだろうか。
この番組をおすすめしてくれたブラザーに感謝
NHKプラスで見ることができるので、ぜひ(いや、紹介するの遅すぎ🙇)
1月31日午後11時27分まで
https://plus.nhk.jp/watch/st/g1_2025012430392?e-param=JRW4R6LXZ8
ps
子ども食堂の数は、2017年は約2,200箇所で2025年は約10,000箇所以上に増加していた。https://www.agrinews.co.jp/news/index/276609