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キングオブコント2020 感想 「オモシロの角度考えすぎな奴ら」

ネタバレというか全部見た人が読む想定で書いているので説明不足な点はご了承下さい。


・キングオブコント2020、リアルタイムでは見れなかったんですが録画で全部見ました。


全体の感想


・いや〜〜〜〜〜まあ全部面白かったですね!

・全体としては、面白かった、うん面白かったには面白かったんだけど、「みんなよくいろんな面白いこと考えるな〜」という、感心する気持ちが大きかったかもしれない。

・それ故というか声をあげてバカ笑いしてしまうような、いわゆる「爆発」が例年よりは少なくて、物足りないという人もいたかもしれない。

・とにかくお客さんにたくさんガハガハ笑ってほしいというよりかは「俺たちが考え抜いたオモシロはこの角度です。どうすか?」的なネタが多かったような気がする。

・見ている側としては「まあ確かにそういうのもオモロイしそうゆうのもオモロイよな〜〜」と煮え切らなくなっているところを、地肩の強いジャルジャルが彼らにしてはわかりやすいネタで真ん中ストレートぶち抜いてきたという感じだろうか。

・「なんだよ今更ジャルジャルかよ」という人もいるかもしれないが、素直に昨日はジャルジャルが一番面白かったと思うので、個人的にはジャルジャル優勝で良かったんじゃないかなと思います。



点数をつけてみました


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・普段あんまりこういうことはやらないんですが、ネタを見ながら1組ずつ、審査員の点が出る前に自分で点をつけるというのをやってみました。

・素人が審査員気取りで点つけるとかサムいわ〜〜〜と思う気持ちもわかるんですが、こういう誰かわからん素人が採点して点数を上げてるのをTwitterで見て、「あ〜〜〜なるほどそういうのが好きな人な...」「いや〜〜〜〜わかるわお前とは仲良くなれそう...!」と勝手に推察するのが好きなので、自分もやってみるかといった具合です。

・「点数をつける」というと上からの評価者気取りな気もしてしまいますが、誰にだって「AよりもBの方が面白かった」「BとCは同じくらい好きだな」という感覚はあるもので、それを全体で比較しやすくするために便宜上数字を付与しているだけだと思うとまあ大したことではないんですよね。

・お笑いって音楽と同じように、ある一定以上のレベルではもう好みの世界だと思ってるんで、「俺はこれの方が面白かった」「あれの面白さはわからんかった」とか様々な意見が飛び交うのは当然だし、「この人はそれが好みなタイプなのね」くらいに思って見てほしいです。


・点数つけるのむずいな〜〜〜 とつけてる最中は思ったけど、後から振り返ってこの点数変えたいっていうのが意外とそんなになかったですね、向いてるかもしれない...??


・出番順に各組の感想を書いていきます。




①滝音

・いきなり一発目からひと笑い目までの長さをものともしない強心臓なネタ。

・これはなんなんだ...がちょうど限界に達したところでの「大食い選手権なのよ!!」が気持ちよすぎて一気にもってかれた。

・ただ松本が言ってたそこがピークになっちゃったのが勿体無かったってのは「確かに〜〜」ってなった。

・「皿を下げるな!!」のくだりと「オブラートが分厚すぎる!!」のところも初っ端に匹敵するくらい好きだったな。

・煽りのVで「パワーワードの錬金術師」なんて言われてて、そのハードルの上げ方大丈夫か...と心配したが、それを超えてくるだけのワードの強さがあって他のネタも見てみたくなった。

・結構好きなタイプで、自分の中でこれが最下位ってことにはならないだろうな、と思いとりあえず90点に。


②GAG

・どんどんわけわかんなくなってっちゃって、そのわけわかんなさを楽しむネタなんだろう。

・なんだろうけど、面白さを混乱が上回っちゃう瞬間があって、混乱から「ああなるほどね」ってなる瞬間もあるんだけど、その瞬間「笑い」より「理解」って感じがしちゃってなんとも疲れてしまった。

・中島美嘉がもっと特徴的な別の人だったらもう少し見やすかったかな、という気もしたけどそこが敢えて「中島美嘉」なのが彼らなりのセンスなんだろうな、と思うと、、もう、、このままのGAGでいてくれ...!

・滝音の方が好きだったな... 入れ替わる以外のもうひと工夫もあればな... という気持ちで88点。


③ロングコートダディ

・明転してドン!!であの箱が8つ並んでる時点で「あ〜これは好きそうなやつだ〜」ってなった。

・最初の「俺、頭悪いからさ」に対する反応から、終始左の新人が戸惑い続けてるそのリアルさが面白かった。

・後から時間見たら最初の箱の並び替えに1分もかかってて、これもなかなかの胆力がいるネタだなと思った。

・こういうなぜだかわからない非合理な作業って世の中にたくさんあって、それを誇張してネタにすることで、「いやここまでアホなやつはおらんだろ」と「でも似たようなことってあるよな」の間の絶妙なところをくすぐられてる感じがずっとじんわり面白かった。

・「わけわかんなくなってきたな、一回元に戻すか?」は爆笑しちゃった。

・「俺の前で効率の話をするな!」も会場とその日の空気感によっては爆発するとこなんだろうな...と思ったり。

・構成の斬新さ、こんなネタをやるかという胆力、これまでの3組では一番好きだったので93点に。


④空気階段

・テクい。スマホとの音ズレだったり、電話と被せてみたり、ストラップの伏線を回収したり、ほぉ〜〜と感心してしまった。

・もちろんテクさだけじゃなくて、鈴木もぐらのキャラクターの強さだったり、ラジオを受信しちゃう霊媒師っていう設定だったりがちゃんと面白かった。

・ただ「ダンプカー」「ヤリイカ」のくだりで、「どんな話題だよ!!」って突っ込むんだろうな〜〜とか、あのゴタゴタの中で一瞬おばあちゃんが降りてくるんだろうな〜〜みたいのはなんとなく予想できてしまったなあ...

・敢えてそこは期待通りの流れを作って、電話やストラップのところで予想外さのギャップを出す。そういう戦略なのかもしれない、いやそういう戦略なんだろう。ずっと予想外のことされても困惑しちゃうし。

・キャラ、設定の面白さ、ギミックのテクさなど全体的に完成度も高くずっと笑えた。今日イチなのかな...と思うとまだ上がいる気がしたので94点に(ジャルジャルが優勝ということだけは既に知ってしまってたので正直そこを意識しちゃったというのはある)。


⑤ジャルジャル

・繰り返すたびにどんどんパワーアップしてくタイプの天丼。日村が言ってた「終わってほしくないんだもん」がまさにそうだなと思った。

・結局バカバカしくてわかりやすいものが大好きだし審査員のおじさんたちもそうなんだな、と感じた。

・やってることはガキのじゃれあいレベルのくだらなさなんだけど、それをやってる大人がまるで実在するかのように自然に感じさせてくるジャルジャルの演技力が流石だな、と。

・「誰やねん!知るか!下手くそ!」の3コンボに後藤がツッコむタイミングも、観てる側がそろそろツッコんでほしいと思うタイミングまさにちょうどのところで気持ちよかった。

・自分も一番笑ったし、会場もウケてたし、好きなくだらなさ、空気階段と2点は差をつけたいなというところで96点。


⑥ザ・ギース

・見終わった直後は、「こいつら絶対自分の特技をネタに使いたくてこのネタ考えただろ、、」などと思ってしまったが、「いや、そもそも自分の得意な芸でお客さんを楽しませるのが"芸人"だとしたら何も間違ってない、むしろ原点回帰なのでは...?」と感想が二転三転した。

・ハープで奏でられる「オールスター感謝祭のCM明け」だったり、切り絵から繰り出される「ラブストーリーは突然に」は笑っちゃった。

・ハープもあまりにちゃんと弾けてるから、当て振りなのかガチで弾いてるのかしばらくわからなかったのも勿体無かったかもな。本当に弾いてるんですよ、ってわざわざ言うのも無理があるし難しいな。

・ただやっぱり特技を活かすためのストーリーっていう感じがしちゃってネタ全体としてはそんなにだったかなというところで91点。


⑦うるとらブギーズ

・笑いどころとしては基本的に割っちゃった壺を「良い〜....!!」っていうとこしかなくて、そこの間とか掛け合いのバカバカしさは大好きだったんだけど、如何せんエンジンがかかるのが遅すぎた割にそのまま笑いどころが少ないまま終わっちゃたかな〜という印象。

・天丼のパワーアップしてく具合だとジャルジャルには劣ってしまう感じがしたのも運が悪かったな、と。

・「そんなにダメ〜?」っていうところは好きだった。

・毛色としては好きなネタだったけど、ザ・ギースとロングコートダディの間くらいかなあというところで92点に。


⑧ニッポンの社長

・音楽が始まって、ケンタウロスが歌い出すまでの2分近くは「これ大丈夫なのか...?」とソワソワする展開だったが、そこからの予想外展開の連打で一気にまくられた。ミノタウロスが歌い出すところで瞬間的には今日イチ笑った。

・長い時間待たせて「どうなるんだ?どうなるんだ?」って考えさせた後にその予想を大きく上回ってくると、溜めた分だけ笑いがデカくなりますね。

・ミノタウロスが叫んでる間、照明が赤くなる演出が悪ふざけすぎて笑ってしまった。カラオケで点数下回ったら失格みたいなイメージなのか...? 叫んでることより照明が赤いことに笑ってたまである。あとケツ(ケンタウロスの方)の顔。

・口づけ演出の後にミノタウロスが歌えるようになって、あ〜魔法が解けた系のやつか、と思ったらケンタウロスが歌えなくなってるラストも個人的にはデカかった。あれがあると無いとではかなり。

・してやられた感と瞬間的な笑いの大きさ、個人的にはジャルジャルに並ぶくらいだったが、まあ流石に、全体的な完成度とかを思うと...というところで95点。

・三村の点が極端に低かったので、他と同じくらいだったら3位までに入れたのでは...とも思ったが、5人いたら1人には全くハマらないようなネタでもあるな〜と思ったり。個人的には残って欲しかったけどな。


⑨ニューヨーク

・「結婚式の余興でそこまでやる...?」がどんどんエスカレートしていくんだけど、これは完全に趣味の問題だけどあんまりだったかなあ...

・もちろん本当に結婚式に行ってあの余興のラッシュ見せられたら当然笑ってしまうんだけど、フィクションの前提で見るネタの中でのやりすぎ度合いとしては弱かったような... 

・やる余興やる余興もそんなに独創性が無いというか、陽の勢いでゴリ押ししてくる感じがちょっとう〜〜んとなってしまった。

・ニューヨーク自身がそれを面白いと思ってやってるのか、それを面白いと思ってる奴を皮肉っているのかが曖昧で、後者の感じがもう少し出ていると印象が違ったのかもしれない。

・結婚式の余興のネタなので雰囲気で笑える勢いはあって盛り上がってはいたし、実際笑いはしたんだけど、、というところで89点。ここで初めて審査員との評価がかなりズレていてそうか〜〜〜となった。まあこれも好み次第だしな。


⑩ジャングルポケット

・掛け合いの小気味良さは流石ジャンポケだなという感じだったが、やっぱり設楽が言ってた些細なズレが爆発力に響いちゃってた印象を受けた。

・斎藤の「そういう脅しか〜新しい〜〜!」のところでもっとウケる想定なんだろうな...とか思ったり。

・三村の「僕の思う展開と違う方違う方に行ったんで、(中略)最悪でしたね。」っていうコメントも、悪ふざけにしてももうちょい良い言い方あるだろとは思うが言わんとしてることはわかるな〜と。

・個人的にも最初の『なんでそこまで娘の情報を?』の方を掘り下げてほしい気持ちになっちゃってて、やっぱり見てる側の思ってる方とズレてっちゃうと気持ちがついてかないってのは身勝手ながら鋭い指摘だなと思った。

・どうしてもバラエティのイメージが強いけど、おたけと太田のテンポいい掛け合いで斎藤を追い込んでいく形はやっぱり面白いなと思った。

・面白いんだけど...あとひとつ... ザ・ギースと同じくらいかなというところで91点。



❶空気階段

・鈴木もぐらのキャラが最強すぎて、あんなん笑っちゃうに決まってるじゃん。

・手紙を読む鈴木もぐらの声もズルすぎる、あんなん笑っちゃう。

・女装のクオリティがやけに高いのが大事で、あれが男感丸出しの中途半端な女装だったら、「こいつとそいつが??」というリアル感が薄れてしまって、面白さも半減だな〜とか。女装待ちで押してたことがバレて浜田に怒られてたけど、そこはやっぱり妥協できないとこですよね。

・ストーリーは予定調和ではあるんだけど、その周りの色々がおかしすぎてなかなか面白いネタでしたね。

・なんで92点にしたんだろう、これはもうちょっと高くて良かった気がする。笑えた感でいうと1本目の方が好きだったな〜という比較でかな。


❷ニューヨーク

・1本目よりは好きだった。

・引くに引けなくなっちゃう「あるある」とそれに過剰に反応するヤクザの「ないない」具合が面白かったですね。

・「今ここで、帽子とるか死ぬか」「殺してください」は笑っちゃったな。

・もう感想書くのも疲れてきました。1本目より好きだな、空気階段の方が良かったな、で90点。


❸ジャルジャル

・1本目よりもさらにくっだらね〜〜〜ネタ。福徳がやるああいうアホ可愛いキャラ好きなんだよな。

・ジャルジャルの『こういう頭空っぽのくだらなさ全開のネタで優勝したいんや!』という思いが感じられて微笑ましかった。

・面白いんだけどジャルジャルのいつものくだらなさという感じで、これが1本目だったら上がってこれたかな...2本目でいうと空気階段の方が良かったかな...というところで91点。

・一応個人の点で合計してもジャルジャル187点 空気階段186点 ニューヨーク179点でジャルジャルの優勝でした。




おわりに


・なっが!!!!!!!

・誰が読むんだこんなの!!!!

・これこれこういう理由で何点、って言うのはやっぱり難しいしどうしても偉そうだな〜とは思っちゃいますね。審査員も大変だよたぶん。

・M-1はそう言う感情抜きにして純粋に楽しみたいのでこういうことはたぶんやりませんがたまにはアリかもね。

・他の人の感想も気になるので巡回するか!かもめんたるの岩崎う大がnoteで6000字くらいの感想を300円で売ってたのでそれ読もうかな。

・それでは!


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