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『東京近郊の鉄道網を完全把握したい!』① -環状線編-

・路線図を眺めるのって面白いですよね。

・世界一複雑との呼び声も高い東京近郊の鉄道網を、全て、完璧に把握して「歩く路線図」と呼ばれたい。そんな夢は誰しも抱いていることかと思います。

・そこでこれから数回に渡り、僕が東京近郊の鉄道網を整理して理解、把握していく様を記録に残すことで、国民全体の路線図リテラシーの向上に寄与していきたいと思います。



放射線と環状線

・東京近郊の鉄道路線は「放射線」「環状線」の大きくわけて2種類の路線で構成されています。(明確な区別があるというより果たしている役割の違いです)

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・概念の図なので実際とは異なりますが、都心部から郊外、地方に向けて多方向に伸びている路線が「放射線」です。これがたくさん伸びていることで、多くの地域から速やかに都心部にアクセスすることができます。

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・しかし、放射線しかない場合だと、ある郊外のA駅から別の郊外のB駅に行きたいとき、わざわざ都心部を一度経由する必要が生じます(青のルート)。これでは都心部が混雑してしまいますし効率も悪いです。そこで、複数の放射線同士を環状に結ぶ路線「環状線」が必要になってきます。環状線があることで、離れた郊外同士の移動が効率化されます(緑のルート)。


・さて、それでは東京近郊にはいくつ「環状線」があるでしょうか???

・これは完全に個人的な解釈なんですが、大きく3重の環状線があると考えています。

・放射線は正直無数にありすぎて1回の記事では到底まとめきれないので、まずは3つの環状線を把握することで鉄道網の大枠を掴んでいこう!と思います。


3重の環状線

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・まず1番内側の環状線は言わずもがな『山手線』です。

・多くの放射線の起点駅となる都心のターミナル駅同士を繋ぐ環状線として重大な役割を果たしていますね。なお、環状線と放射線の接続駅を示すために、南北を貫く「京浜東北線(東北本線/東海道本線)」と東西を横切る「中央・総武線」を薄いグレーで引いてあります。


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・次に2番目の環状線は『南武線-武蔵野線-(京葉線)』です。

・川崎〜立川を結ぶ南武線と、府中本町〜西船橋を結ぶ武蔵野線、そして西船橋〜東京を結ぶ京葉線がひと続きになって、2つ目の環状線を形成しています。西船橋-東京間の京葉線は放射線とも捉えられるので点線で表記しましたが、武蔵野線と直通運転をしているので環状線に含めて考えてみました。

・この2重目の環状線は、複数の路線で構成されていますが、都心から伸びる放射線の多くが交わる路線であるため、千葉から埼玉、埼玉から八王子方面など地方間の移動には欠かせない路線であるとともに、鉄道網全体の把握の基準となる重要な路線です。


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・最後に3番目の環状線は『横浜線-八高線-川越線-東武野田線(アーバンパークライン)』です。

・横浜〜八王子を結ぶ横浜線、八王子〜高麗川を結ぶ八高線の一部、高麗川〜大宮を結ぶ川越線、そして大宮〜船橋を結ぶ東武野田線がひと続きになって、3つ目の環状線を形成しています。

・2つ目の環状線と比べるとかなり郊外を走っている路線なので、利用者数や放射線との接続は少ないですが、環状線として地域間の移動を助ける機能を果たしている路線と考えられます。また、これらの路線を3つ目の環状線とすることで、鉄道網全体のかたちが捉えやすくなるという意味もあります。


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・3つまとめるとこうなります。なるほどなるほど。はいはいはい。

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・実際の地図に乗せるとこうなります。ちゃんと3重の環を形成しているのがわかります。山手線のちっちゃさ、形の歪さもよくわかりますね。


(地下鉄の都営大江戸線も、形状としては環状を成していて、環状線とも言えると思うのですが、山手線とカバーする範囲が似ていること、地下鉄のくくりで紹介した方がわかりやすいだろうということから今回は省略しました。)


・ということで今回は、東京近郊の鉄道網について「放射線」と「環状線」という切り口から分類し、「環状線」について詳しく紹介してみました。

・見ての通り環状線は全体の中でもごく僅かなので、まだまだ完全把握への道のりは遠いのですが、今後多くの路線を把握する上で鍵となる重要な路線なので、頭に入れておいて損はないと思います。

・次回があるかどうかはわかりませんが、また今度!

・それでは!



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