キングオブコント2024の感想
全組面白かったですね。芸人やってる人ってマジすげ〜ですよ、本当に
お笑いの賞レースは採点しながら見る悪しき家庭で育ってしまったんで、今回も付けながら見てたんですが、今年は本当に難しかったです。審査員の点数に文句がある人は一度同じ条件でリアルタイムでつけてみてほしい。マジでムズい。
自分は1組目のロングコートダディを92にした結果、それをなかなか超えてこなかったので相対的に点を付けていったら全体的に低めになってしまった。今となっては全組プラス3点くらいしたい気持ち。実際審査員があの雰囲気で80点台をバシバシ出していけるかというと結構勇気いるわけで、結果的に強気に1組目から95とか付けてたあの5人は流石だな、と思った。正直点でた瞬間は マジ？？そんなに？？？と思っていたけど、あの時点で各々の尺度で臆せず高得点を付けれたのすごい。
まあでも各審査員の点数幅が狭くない？という話はある。あるんだけど、これはもう演出と我々の受け取り方の問題もあって。なんか80点台は色変えたりするじゃないですか？80点台はおもんなかったみたいな、あれ良くないですよね。誰かが堂々と87点くらい付けて「最初の組を基準に考えたからこの点になっただけで、別に面白くはあったんですけどね〜〜」ってちゃんと今一度言って我々の認識も改めてほしい。
昔はもっと80点台も出てたよね、って調べてみたら一昨年までは出てた。結局、やってることの本質は”相対評価”なのに形式的には"絶対評価"っていう現代お笑い賞レースが抱えるジレンマに収束していく…
とか、そんな話をしたかったわけじゃなくて！！！
ラブレターズの優勝はそれはもうそうでそうなんだけど、審査にいろんな意見が出るのは"事実突き抜けた優勝"っていう感触ではなかったからだと思う。
ロングコートダディも全然あったし、Fire Thunder ももちろんだし、なんなら個人的にはニッポンの社長に上がってほしかった。それくらい僅差で、でも最後はもう運みたいなもので… そういう年もあるよね、って感じだった。
①ロングコートダディ 92
兎っておもしろいな〜〜〜、話の通じない人をやらせたら右に出る者はいないというか。飯塚も言ってたけど小憎たらしいよな〜、そして堂前の自然な応対が観る人にとってめちゃめちゃ感情移入しやすい。もうみんな店員さんになってた。審査員がみんな高得点つけるのもわかる。身一つで、生(き)のコントって感じ。
②ダンビラムーチョ 90
とにかくアホで好きなネタだったな〜 秋山がめちゃくちゃ好きって言ってたのもわかる、だって"っぽい"もん。原田フニャオのベタな一般人感もなんなら山本博に見えてくる。ただ最初の4発がピークだったって飯塚のコメントもまたわかるな。そんなことはどうでも良いようなネタでもあるけど。
③シティホテル3号室 89
確かにそこはブルーオーシャンだったな、最初のバラシが面白すぎ。そこが面白すぎて、その後がもっと欲しくなっちゃった感もした。十分めちゃくちゃやってるんんだけど、もっとむちゃくちゃになってほしいという好みなのかもしれない。リアリティを出すための"上手い”時間が長くて、もっとたくさん笑わせてほしい、という気持ち。事前Vで「フリートークとかは捨てた」って言ってたらネタ終わりのコメントが結構フワフワしてて確かに…となった。
④や団 88
や団も3年連続で面白いんだけど、なんかでもこのネタはそんなにハマらなかったな。最近にしては珍しいくらい仰々しい芝居をするトリオだと思うんだけど、そこにうまくついていけるときと置いてかれちゃう時がある感じ
⑤コットン 86
コットンがあんまり面白くないと言ってしまうようなお笑い好きになりたくないんだけど結局こうなってしまう。コットンが一番面白かったと思える人生の方が幸せなんだよきっと。「コットン 面白かった」で検索すると幸せそうなアカウントがたくさん出てくる。コットンもまっすぐこれが一番おもしろいと思ってやってて、結局かっこいいよそれが。でも審査員もあんまり点数伸びてなくて少しホッとする自分もいた。具体的に書くと、人形劇の内容自体がどう面白くなってくかとか、あるいはきょんとの絡みとかに期待しちゃったので「よくある少女漫画的展開を"人形"で"子供がすごいクオリティ"でやっている」という面白さに終始しちゃってて、そっかぁ…という感じだった。
⑥ニッポンの社長 94
漫才の「荷物多いんかい」と同じなんだよな、声小さいんかい！って
いやわかるけどそんなキレんでええねん、っていう、そのバカらしさがやっぱめちゃめちゃ好きなんだよな。これ以上ないだろもう。足は遅いんかい、でベンチぶち壊すとこ死ぬほど笑った。
確かにでもニッポンの社長ってネタの中で発想って一つなことが多いから、どうしても一発目がピークになっちゃって、だから今の審査員の布陣だとあんまり評価されないんだろうなとは思う。いや〜〜でも、そこをなんとか。なりませんか
⑦ファイヤーサンダー 89
面白かった。今振り返るとこのネタ89なわけなさすぎる、だから採点って難しいんですよ。ニッポンの社長の不条理さを引きずってて、良く出来過ぎに感じちゃったのかも。去年のモノマネ芸人のネタもそうだけどバラシが何段階もあってマジですごいネタだった。
⑧cacao 89
みんな歳下か。若者ってこんなに生意気に映るんだな。これも面白かった。面白くないわけなんてないんですよ、ただ書いてると「面白かった」一辺倒でもなんかな、と思って何か言いたくなっちゃうんですけど、その度に俺は何をこの人たちに言えるんだろう、お前なに？だれ？となってしまい嫌になってくる。審査員への「野球知ってますか？」が一番面白かったかもしれないな。
⑨隣人 88
昨年からのネタ選びに強いこだわりを感じて、その点はグッと来た、グッとはきたけども。という
⑩ラブレターズ 90
優勝おめでとう！！あまりコントで扱わない類の感情を題材にしてて面白かった。そこをやるんだっていう。大会全体を通して、ずっと面白くはあったんだけど弾けた大爆発みたいなのはないまま来てて、それが物理的にどんぐりを弾けさせることで無理矢理雰囲気を持ってけた感じがあった
❶ラブレターズ 89
優勝おめでとう！！変なネタすぎて笑ったけど変なネタすぎる
❷ロングコートダディ 92
この2本並べて優勝できなかったの悔やまれるよなあ。生(き)のコントを好む審査員には1本目の方が刺さるのもわかるけど、両方やれるすごさをもう2点評価してくれたら優勝だもんな。システムを理解させてからもずっと小ネタで面白くて凄かった。まあただ兎の小憎たらしいニンをもっと見たいのもそうなんだけどさ
❸ファイヤーサンダー 89
早い段階でオチまでの道筋が明示されてて、なんかあんまりワクワクしなかったな。そう、もう感想を書くことに疲れています。
過去の年を振り返ってもやっぱニッポンの社長好きなんだな自分、ってのを再認識した。今度見に行こ。