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色彩に圧倒される『蜷川実花展 with EiM:彼岸の光、此岸の影』

こんにちは!アンデパンダンです。
まだまだ寒い日が続きますね。

今回は京都京セラ美術館にて1月11日から開催されている、『蜷川実花展 with EiM:彼岸の光、此岸の影』へ行ってきました。

写真家、また映画監督として知られる蜷川実花さん。特徴的な色彩に唯一無二の世界観を持った作品が印象的で、代表作である映画『ヘルタースケルター』は耳にしたことのある方も多いのではないでしょうか。

現実と夢幻。
時といのちの流れを感じる京都の地で
蜷川実花 with EiMは次なるテーマで挑む。

彼岸花の真紅に染まる入り口、
いのちのきらめきによる光、
そして奈落へと進む。
この果てにはいったい、何があるのか?

京都の街並みからインスピレーションをうけた、
異界の深淵を巡る旅。

作者の内面が滲み出したような空間からはじまり
この旅を通して体験者は、自らの内面を覗き
作品は、何百通りもの変化をみせるのだ。
混沌とした世界を生きる私たちに
見失いがちな自身の存在の確かさを気づかせてくれる。

現実から迷い込んだ先にある、異界へ。

それはまるで
自身が主人公になり、
全10話の自身の物語を読み進めるように
夢幻の絵巻体験へと誘う。

公式ホームページより

今回は「虚構と現実」「こちら側とあちら側」「生と死」をコンセプトに、さまざまな境界線を見るような体験ができる展覧会を目指したとのことです。
実際、現地ではそのキーワードに負けないほどのパワーが感じられる場となっていました。多数の色彩を透かす光や目をギラギラと刺す暗闇、言葉では表現しきれないアートに思わず「来て良かった……」と展覧会をでたあともしばらく余韻に浸っていました。


今回の記事では、一部の展示をご紹介します!


無数の水槽に閉じ込められた京都


Breathing of Lives

展覧会の中でも序盤に見ることのできる作品。
空間に配置された多くの水槽には、さまざまな京都のまちの姿が投影されていました。いつもの日常の中にある京都タワーがさまざまな水槽の中にある光景はとても印象に残っています。京都タワーが水槽に入っているのか、それとも私が水槽の中にいるのか、眺めているうちに段々と曖昧になっていく感じがして、とても不思議な感覚でした。

ぞくぞくな宝箱

Liberation and Obsession

次に印象に残っているのは、ある空間に展示されていた作品です。教室よりすこしせまいくらいの空間の壁に多くの作品が展示されていて、通路はなく、好きな順番で作品を眺めることができました。

ひとつひとつが蜷川実花さん自身の内面にある感情を表現した作品だそうで、じっくり見ながら「これはどんな場面の、どんな感情なんだろう……」と考えながら歩いていました。

特に好きだった作品。


きらめきの表情

Whispers of Light, Dreams of Color

SNSで話題になっていましたね!
私も楽しみにしていた作品の一つです。
およそ1500本クリスタルガーランドが吊り下げられ、さまざま角度から光を当てることで空間そのものやそこにいる私たち自身が作品になったような感覚でした。近くで見ると蝶や星、宝石など幼さを感じるモチーフが散りばめられていて見ていて飽きません。

圧倒的な生命力

Dreams of the Beyond in the Abyss

とにかく花!!!
無数の花で埋め尽くされた空間では、生命力そのものが迫ってくるような、本当に圧倒的なパワーが満ちていました。
それでいてコロコロ変わる明かりに照らされて、どこか儚くも見える空間はどうやっても写真に収まりきれませんでした。個人的に一番ご自身の目で見てほしいと感じた作品です。


いかがでしたでしょうか?
ご紹介したのはほんの一部のものですので、まだ訪れていない人はぜひ足を運んでみてください。

今回も平日の午前中に遊びに行ったのにも関わらず、本当に多くの方が来場されていました。現在は予約優先制が導入されているようですので、ぜひ事前に予約されることをオススメします。

ここまで読んでくださり、ありがとうございました!

(執筆・写真撮影 文芸表現学科 柴田)

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