WAIS-IV(IQテスト)を受けて 2
WAISテストを受けた日
今日は朝から少し緊張しながら、WAIS(ウェクスラー成人知能検査)を受けてきた。検査を通して、自分の「考える力」の全体像や偏りがどのように見えるのかを知りたかったし、以前から感じていた得意・不得意がどのように数字として表れるのかを確かめてみたかった。
1. テストの概要と全体的な印象
今回の検査では、全体的なIQ(FSIQ)が「平均~平均の上」の範囲(推定値 107~115)に位置しているとのことだった。つまり、全般的には標準的な水準からやや高い水準で思考できていることがわかった。ただし、指標(言語理解・知覚推理・ワーキングメモリ・処理速度)ごとに大きなバラツキがあり、かなり得意な部分と苦手な部分の落差を感じる結果でもあった。
2. 指標ごとの振り返り
■ 言語理解指標(VCI)
• 結果:平均~平均の上
• 自覚:蓄積された知識を活かして考えることは得意だと感じていた。
• 検査で感じたこと:日頃から興味のある分野に関してはかなり深掘りして知識を蓄えてきた。実際にテストでも、それらを応用する問題はスムーズに答えられた。一方で、会話の中で抽象的に理解する場面は苦手感があった。具体例がないままに概念だけで話されると、頭にイメージが浮かびにくかった。
■ 知覚推理指標(PRI)
• 結果:平均~平均の上
• 自覚:視覚情報や図形を見てパターンを発見する力には自信があった。
• 検査で感じたこと:行列推理など、パターンを見つけて考えるタイプの問題は非常に解きやすく感じた。自分はもともと論理的思考が好きで、枠組みを当てはめて問題を解決するのが得意。ただし、一度決めた解き方でうまくいかない時に修正するのに時間がかかる傾向もあると指摘を受けた。
■ ワーキングメモリ(WMI)
• 結果:平均の上~高い
• 自覚:数的処理自体は得意だけれど、興味のない聴覚情報を保持するのは苦手。
• 検査で感じたこと:数字を使った問題(計算や短期的な数的操作など)は得意なので、そこは評価が高く出た模様。一方で、単純な「聴覚での暗記」には苦手意識が強いとあらためて感じた。数唱のテストでは頭がすぐに飽きてしまったり、意味を見出せないと集中力が続かない。
■ 処理速度指標(PSI)
• 結果:平均の下~平均
• 自覚:じっくり考えるのは得意だが、スピードを求められる単純作業は苦手。
• 検査で感じたこと:「符号」など素早さと正確さが要求される課題は、どうしてもペースが遅くなりがちだった。ただし、ミスは無かったので、割り切れば正確性は保てるという点はわかった。自分は「素早さ」よりも「見通し」を立てて取り組むほうが合っていると実感した。
3. 得意を活かす・苦手を補う工夫
• 得意な点
1. 蓄積された知識を活用して論理的に考える力
2. 視覚情報からパターンを見つけて問題解決を図る力
3. 数的処理や理詰めで考える思考スタイル
• 苦手な点と対策
1. 素早い対応が必要な状況
• 時間に余裕を持って計画を立てる、事前にパターンをある程度想定しておく
2. 一度決めた方針の修正
• 時間をとって振り返る習慣をつくる、客観的なフィードバックをもらう
3. 単純な聴覚情報のインプット
• キーワードをメモに取り、それをストーリー化して覚える工夫をする
4. 今後の展望
今回、処理速度指標が他の指標より低めに出たのは、うつ状態の影響も否定できないらしい。ただ、じっくり取り組むタスクであれば自分の強みを活かせるので、そこまで大きく落ち込む必要はないのかなと思っている。興味のあることなら高い集中力を発揮できるし、問題に対して論理的に取り組むのは自分の得意分野だ。
また、結果を踏まえて「自分に合う仕事」と「あまり合わない仕事」がはっきりとわかったのは収穫だった。たとえば、シングルタスクで深く考える時間を確保できる職種には向いているだろうし、常にマルチタスクで素早い対応を迫られる環境は避けたほうがいい。実際に、医師など一つひとつの事例にじっくり向き合う仕事や、研究職などの論理を組み立てる仕事は興味がある。反対に、カフェのような接客や、同時に複数の注文を捌く必要のある職種は自分の性分には合わなさそうだ。
5. 終わりに
WAISテストの結果から得た気づきは大きい。特に、「興味がない情報は頭に入りにくい」という自分の偏りをあらためて認識できたのは今後に活かせそうだ。メモを取るときはキーワードをしっかり書いてストーリーにまとめるといった工夫をして、ワーキングメモリの弱点を補っていこうと思う。
うつの状態が回復すれば処理速度も多少は改善されるかもしれないし、じっくり考える力は自分の武器でもある。これからは、得意分野を伸ばしながら、苦手な部分も対策をしつつ、自分らしい進路と生活スタイルを築いていきたい。