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江戸のポップアーティスト歌川国芳展〜大阪中之島美術館

大阪中之島美術館でやっている歌川国芳展に行ってきました。
3年前、京都でも行われていたのですが、予約がいっぱいで見ることができず…。しかし、大阪で開かれていると知り、
いやったーっ!喜び勇んで、行ってまいりました!


歌川国芳は、江戸時代後期に活躍した浮世絵師です。

代表作としては、「通俗水滸伝豪傑百八人之一個」シリーズや「相馬の古内裏」などが挙げられます。また、猫好きとしても知られ、猫を擬人化した作品も数多く残しています。


見た感想は、とにかくカッコイイ!豊富な題材、色の鮮やかさ、大胆な構図、アイデアの面白いこと。

今回は予約不要なので、現地でチケットを購入。休日だったこともあり、たくさんの人が並び、入場制限が行われている様子。入るまで少し時間がかかりました。



最初に並んでいたのは、武者絵の数々。
厳しい表情、手足の皮膚のしわ、筋肉の描き方が、今まさに動いている瞬間をとらえたようで、すごい躍動感!

合戦図などは、武者たちの叫び声や、馬のいななきがが聞こえてくるような臨場感がある。

色も、おそらく4色くらいなのに、巧みに擦り分けられていて、すごく鮮やかです。


美人画は、わずかに乱れた髪、襟元や裾を開いた動きのあるポーズ、視線、どれを取っても艶っぽい。きっと髪型や着物の柄など、当時の最先端だったんだろうな。

江戸時代の人々が、この絵を見ながらキャーキャー、ワイワイ言って楽しんでいる姿が目に浮かぶ。まさに、江戸のポップカルチャーですよ。粋で、オシャレ!


大きさや、勢いを感じさせる表現も秀逸で、紙を横に3枚使ってクジラを描いたり、縦に3枚つなげて、落ちてくる水の勢いを表現したり、素晴らしい‼

何枚か、写真OKの展示があります。人が多くて、真正面から撮れない(汗)

『みかけハこハゐがとんだいゝ人だ』

猫や雀、魚などを擬人化した作品は、表情が面白く、細かい描写が見ていて飽きません。

このあたりから、武者絵や役者絵、美人画がなくなり、迫力のある絵がないことに気付きました。解説を読むと、やはり時代背景。それらを描くことを禁ずるお触れが出たのですね(天保の改革)。

これを逆手にとった皮肉たっぷりの絵もありました。役者絵だけど、顔は猫だったり、妖怪を描いて政策を批判したり。

『流行猫の変化』

西洋の絵に影響されて描かれた風景画などは、低い視点から描くことで空を広く見せる構図や、それまでの大胆さと正反対の、緻密で静けさが漂う作品も。

『忠臣蔵十一段目 夜討之図』

途中、休憩しつつ全部見終わるのに2時間以上かかりました。何しろ400点近くあるのですから。しかし、最後まで見飽きませんでした。


最後は、グッズ売り場。面白いものがいっぱいあったけど、やっぱり使えるものが欲しくて、手ぬぐいとハンカチを買いました。


いやー、見応えありました!もう一度行こうかな!




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