【回想録】三者三様の出産模様 ……ひとりで10回分の出産?長男編
遠い記憶を遡りながら、私の3回の妊娠、出産体験記です。何かの参考になるのかは……わかりませんが。
まずは、長男編です。
最初の妊娠そして…出産
なんだか体がだるい。…熱っぽい。
風邪か…?
引っ越したばかりの、新築の畳の匂い…
うっ…気持ち悪い。………?
好きだった畳の匂いが…気持ち悪い?
そういえば……生理が来てないかも。
妊娠した……?
よくわからないまま…妊娠検査薬を試してみた……出た!陽性。
初めての妊娠。…したみたい。
嬉しいけど……やっぱり悪阻って
気持ち悪いものなんだな…。
ご飯の炊きたての匂い。
鯖の塩焼きの匂い。
カップラーメンもダメになった。
ホワイトソース系も……
柑橘系は、得意じゃなかったのに
不思議と欲しくなるもので
ザボンを一つ丸ごと平らげていた。
悪阻も、安定期に入る頃には収まっていて……その後、順調に
順調過ぎるほどに…体重を増やしていった。
妊娠中毒症などにもならなかったので、産婦人科医にも…そこまで注意されず……気がつけば…
恐るべし……最終的に…18キロ増!!
胎動を感じ始めた頃は…不思議な感覚を覚えた記憶がある。
自分の中に…自分とは違う心拍を感じるというのか。もう一つの違う命がある……というのが、不思議な感覚で。
少し恐いというか…責任感のような…
使命感のような……
幸せと、怖さと、使命感とが…ごちゃまぜで……。
それでも…性別は聞かないで、楽しみにしながら、オシメを縫ったり、ベビー服を編んだりしながら…
会える日を楽しみにしながら出産の日を待ちわびていた。(最初の子は女の子がいいな…と思ってたけど…笑)
そして、いよいよ…その日はやってきた。
いよいよ……出産。
初産。
予定日は過ぎた。
……まだ?…大丈夫かな
おしるし……って、すぐにわかるの?
破水とか…したら、どうなるの?
陣痛って……どんな感じなの……?
…………痛く……なってきた。
間隔を測らなきゃ…12分?次は10分くらいになった……。痛い。うぅ〜〜
また、痛い。
産婦人科に連絡した方がいいのかな
まだ早いのかな……
5分間隔にならないと…ダメなのかな
だんだん間隔が短く……なってきたかも。……電話した。
「とりあえず、来てみてください。」
来院して、ベッドに横になり、エコーを見ながら陣痛の間隔を測っていく。
5分間隔が続いている。
「このまま、入院しましょう。」
このまま、陣痛が進んで……いよいよ出産か。
と思いきや……
その後、5日間、微弱陣痛が続くこととなる。
微弱陣痛と言えども……陣痛は陣痛!
5分から10分間隔の陣痛が、押し寄せてくる。
その上、私には腰痛の持病があったのだ。
陣痛と陣痛の間は、腰痛との戦い!!
休まる時間は…無い!
それが……5日間!
食欲なんて無い。それに……
私は、低身長なので…産道が狭い。
なのに、我が子は……予想では
デカい。
先生曰く、自然分娩が出来るかどうかは……五分五分…とのこと。
いつ出産するかもわからない。帝王切開に切り替わる可能性もある。
なので、食事は取れない。ずっと
氷を、しゃぶらせてもらってた。
お陰で……体重が、この時点で5キロ減っていた…笑
急に…夜中、逃げ出したくなった。
逃げ出したところで、お腹の中には
赤ちゃんはいる。着いてくる。
逃げようがない。
そんな5日間を乗り越えて
やっと……その時がきた。
ここからが…本当の闘い
陣痛が進まない。タイムリミットが迫る。
陣痛促進剤の投入。それでもなかなか進まない。
促進剤再投入。……やがて
どんどん陣痛が進む。
強制的に…進む。
陣痛→腰痛→陣痛→腰痛
容赦ない!!
そんな中、帝王切開の可能性に備えて……
下剤を服用。…全て出す。
レントゲン撮影。その間にも、陣痛は押し寄せてくる!
陣痛は、どんどん進んだ。…が、
産道が開かない!
そこで、バルーン登場!!
やっと…産道も広がってきた。
陣痛と腰痛と交互の痛み!
1日過ぎた。酸欠状態。酸素吸入。
あと、1cmが…開かない。10センチ開かないと産めないらしい。
あと……1cm。先生が……手を突っ込んだ!!
手を、『ぐー』からグイッと開く。
痛ぁ〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜い!!
最後の1cm、先生自ら手で開いてくれた。ようだ。
何より、陣痛より、会陰切開より、
1番……痛かった!
最後の…いきみ。
うぅ〜〜〜ん…助産師さんが、お腹を押す。押し出す。
あと少し……先生が吸引する。
あと……ひと息。
……うぅ〜〜〜〜〜〜……つるん。
気持ちいい……頭が出た瞬間、
次の瞬間……つるん。
気持ちよかった。
ん?泣いてない?
パンパンパン
オギャー!!
「元気な…男の子ですよ。」
3848グラムの男児誕生。
助産婦さんに言われる。
「10回分くらいの出産したね…亅って。
…苦笑い
結構な難産だった。この痛みは一生忘れないと思った。
と同時に、最後の『つるん』の快感も忘れられなかった。
母は強し。女は強し。
この2年後に、また出産するのだから