いつからかマイクを手放して、歌うことから遠ざかってしまった私
こんばんは。ほしまるです。
ところで皆さん、
歌うことはお好きですか?
今回の投稿タイトルを見て、おや、と思われた方もいらっしゃるかもしれませんが。
実は私、歌手でした!
とか、
ボーカルしてました!
とかそういうレベルの話と思われた方、すみません!
残念ながらそういう話ではなく、あくまでも趣味、娯楽、といったレベルの話です。
そして更に言うと、
YouTubeで 歌ってみた動画配信してました!
という話でもありません(^^;
期待外れの内容かもしれないことを予めお詫びしておきます。
でも、ご興味持たれて読んでくださる方がいらしたら幸いです。
以下、ごゆるりとお付き合いください。
☆☆☆
話は昔々に遡って。
小さい頃、小学校のある時期までの私は、どちらかと言えば大人しく、目立たないタイプでした。
お盆やお正月など母方の親戚での集まりでも、そして父方の親戚の集まり、父の勤めていた会社の集まりでも。
(※父の勤めていた会社は祖父たちの代からの同族企業でした)
年の離れていない従兄弟(妹)たち、親族のこどもたち、父の勤めていた会社の方々のこどもたちと比べられて
お酒が入って声も、気も大きくなってる大人たちから
「ほしまるちゃんは本当に大人しくて子供らしくない子だねぇ。かわいげがないねぇ。」
とか
「大人しくて、みんなと遊べないのはお父さん譲りかねぇ。お母さんは明るいのにねぇ。」
だとか言われていました。
父は大勢の中では特に 決して目立つタイプではなく。表現として正しいかはわかりませんが、地味で、口数も少なく、友人も殆どいなかったタイプです。
そんな父とは対照的に、母は明るくて太陽のようで、社交性があり、多くの人から慕われる人でした。
ただ、幼い頃、そんなに大人しくて、苦手な大人たちと顔を会わせばこどもらしくない、と毎回言われていた私でも ある瞬間は 人前でも堂々としていたそうです。
それは、みんなが楽しそうにしているすみっこで座りながら絵本を読んでいたり、ひたすら 早く終わらないかな、帰りたいなと思いながらぼーっとしている私に 父、もしくは母がマイクを握らせて
「ほしまる、いつもお家で歌うようにみんなの前で歌ってごらん」
と笑顔で語りかけ、時には抱き抱えられながら、時には椅子の上に立たせてもらって、みんなの前で歌わせてくれた時でした。
父も母も、家の中でテレビを見たり、レコードを聴いているときに、私が躍りながら、たどたどしくも歌う様子がたまらなく好きだったそうです。
父とも母とも、沢山の歌を歌いました。
おもちゃのマイクを握って歌うことが私自身も楽しかったらしく。
そんな私を父も母も微笑ましく見守ってくれたそうです。
会うたびに私をバカにしてくる親戚の大人たちが、私が歌い終わったあとに
「本当に、ほしまるちゃんは歌が好きなのねぇ!」
「こりゃあ、すごいや!◯◯家から歌手が誕生するかな!」
など、掌返しなことを言ってくる大人たちに対して、こども心に心の中で 「ばーか」と思いながらも、しきりに拍手してくれる度に誇らしかった。
こども心に おそろしくつまらない親族の集まりでも、その時だけは、心の底から楽しかった。
大好きだったピンクレディーだとか、こども、しかも女の子なのに沢田研二さんの真似をして歌ったり。
レパートリーはかなり多かったらしいです。(笑)
そんな私も年を重ねて行き、中学・高校では演劇部に入りました。
そんな私の音楽歴はまた追々。
そして、演劇部に入ったいきさつ、その後の演劇との関わりもまた別の機会に書きますね。
演劇部ではミュージカルも上演していましたし
私も観ること、そして、普段から踊ったり歌ったりミュージカルナンバーを聴くことも大好きでした。
演技が下手くそだったり、発声、滑舌がイマイチだったりでキャストとして舞台に上がることはありませんでしたが。(苦笑)
高校最後の舞台で、私はスタッフでしたが
演出&演出助手の同期のアイデアで、最後のシーンでは、スタッフも照明、音響の数人を除いて
軽くメイク、衣装を着て全員で歌うことになりました。
歌いながら、客席から観た景色、幕が降りた後の拍手は今でも鮮明に覚えています。
そのあと、部の控え室に戻ると廊下に サプライズである人たちが待っていてくれました。OGの中でも在籍時に親しくさせていただいた先輩の二人です。
泣きながら
「一曲でもキャストの一部として舞台に立って終われて良かったね!」
と、お二方とも大きな花束をくださり、抱き締めてくれました。
そのお二方からはずっと言われていたことがありました。特にしきりに言われていた言葉。
「私たちはさ、ほしまるの歌う声、好きなんだけどね。」
ずっとそれは慰めの言葉、と思っていたのですが。
どうもお二方の話によると、セリフを言おうとするときの力みがあるようだ、でも、歌う時にはなぜか肩の力が抜けて、声をすっと出せている、と。
演劇部では、ずっとオーディションでキャストを勝ち取り、すっと舞台に立てていた先輩、同期の中にはあらゆる形でエンターテイメントの世界へ進んで、今も頑張っている人たちもいます。
たらればになりますが、もし、私が舞台に立つ機会が多かったら。どうなっていたのかななんて思ったりもするけれど。
今となっては懐かしい思い出です。
高校卒業後の学生時代に入ると
カラオケ
が既に周りでも、私自身でもかなり生活の中で浸透していました。
小さい頃では考えられなかったカラオケルーム。
友達やサークル仲間、バイト仲間と沢山カラオケに行く機会も実に沢山ありました。
「あー!それ私が入れようと思ってた!」
なんて、
曲かぶりして結局一瞬に歌ったり。(笑)
コンビを組んで完璧にハモる友達もいたっけ。
たまたまサークルで飲み会のあとカラオケに行った時に、私の歌う様子を見て「これだ!」と思った先輩がいたようで。
学園祭の歌合戦で、サークル代表で出場した(させられた (笑))こともありました。
カラオケにすっかりはまった私なのに。
新卒で入った会社でのOL時代から、カラオケで歌う機会はどんどん減っていきました。
なんでだろう。
ただ、なんとなくわかるのは、職場でのカラオケが本当に苦痛、逃げ出したいくらいだったことが影響しているのかな、と思います。
行きたくないけど、ほぼ強制的だから行かないわけにはいかない。
そんな気分で、仕事を離れてからも上司や先輩、お姉さま方に気を遣い通さなきゃいけない。
そんな中で歌うことがとにかく苦痛でした。
そういう苦痛も含めて職場のストレスを思いきり発散すべく、学生時代の友達とかとカラオケに行くことも勿論ありましたが。
なんというか。
これはあくまでも私に限っての話ですが。
ストレス解消、発散に歌うこと、では歌うことを心の底から楽しめない気持ちがありました。
もちろん、ストレス解消におもいっきり歌うことでスッキリした気持ちになることは否定しません。
多分、これはお酒にも言えることかもしれませんが
ストレス発散すべく、飲みに行くことと
純粋にゆったりと食事やお酒を楽しむこととの違いのようなものなのかな。
そんな時を経て、気づけば自然と、カラオケに行くことも減っていき、ここ数年では殆どありません。
ひとりカラオケも、一度か二度しかしたことがありません。
私の周りでもひとりカラオケ好きは多く、よく習慣化することを薦められることもありますが。
ちょくちょく行く人にしたら楽しいんだろうなぁ。という思いはありつつも、まだそこまでの域には。
カラオケに行くことが殆どなくなった理由としては、年を重ねていくにつれ、歌うよりも、聴く(観る)ことの方が更に楽しくなったこともあります。
今年はコロナ禍でいけないけれど、ライブに行く機会も、ミュージカルを観ることも学生時代より更に多くなりましたからね。
そんなわけで、長いことカラオケからも、歌うことからも遠ざかってしまった私だけど
ブランクを経て、カラオケに行く機会があったら私は真っ先に何を歌うんだろう。
それは自分のことながら とても楽しみだったりします。